Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

ついに痛風の発作が来てしまった

2021年4月1日。ついに痛風の発作が来てしまった。

朝、地下鉄の階段を登ったところで、右足親指の辺りに違和感を感じる。午前中、それが痛みに変わり、徐々に強くなる。午後、早めに帰宅して医者に行く。右足親指の付け根のところが若干腫れて痛む。典型的な痛風の発作の症状である。

取り急ぎ、痛み止めの薬を処方してもらい、様子を見ることになった。症状が落ち着いたら、尿酸値を下げる薬を処方してもらうことになる。

腫れて痛む箇所に、氷でアイシングを繰り返す。薬局で痛み止めを貰うとともに、「冷えピタ」シートも買ってきた。

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「尿酸値が高い、7.0mg/dl 以上ある」と指摘されてから 20年近くになるだろうか?その時は「薬は飲まずに、しばらく頑張ってみる?」ということだった。時に 8.0 以上にもなったことがあるが、今まで痛風の発作が出ることはなかった。ごくたまに足の親指がむずむずすることはあったけれども。

そして、今日、ついに。初めての痛風の発作である。

1年前から在宅勤務が中心となり、アルコール量は減っていたのに。ウォーキングジョギングを始めて、有酸素運動をしていたのに。体重も 2kg ほど減っていたのに。なぜ?

考えられるのは、今週少し酒量が多かったくらいだ。あーぁ。エイプリルフールのネタであって欲しかった…。

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桜を観る(2021年)

2021年の桜を振り返る。

3月22日。久しぶりにオフィスに出社する途中、芝・増上寺に立ち寄る。

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3月24日。朝、緑道にて。ジョギングの足を止めて、お花見。

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3月27日。ホームコースの入間カントリー倶楽部にて。

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3月28日。三菱一号館美術館にて「コンスタブル展」を観に行った時に。

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3月28日。雨が降り出す前に、満開になった緑道にて。

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3月30日。鶴見川沿いを散歩しながら。

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インプレッサ STI Sport の印象

3ケ月前に納車したばかりの愛車、レヴォーグ STI Sportリコール対応のために用意された代車は、黒のインプレッサ STI Sport であった。2020年10月に発売されたばかりのモデルで、その試乗車が代車として用意されたのである。

www.subaru.jp

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インプレッサSTI Sport のモデルが追加されたのは初めてのことらしい。STI のロゴや、赤を基調としたファブリックのシートが STI Sport のアイデンティティーを示している。

アイサイトも含めた基本的な操作性、コックピットのユーザ・インタフェースは、レヴォーグと同じ。共通プラットフォーム化、共通部品化が進んでいるように感じる。ステアリングはレヴォーグより一回り小さい気がするが、気のせいかな?

エンジンのパワー、トルクは小さいが、アクセルの開閉に合わせてきびきびと走る。サスペンションもよく、初代レヴォーグと比べると、路面状態をうまくいなすし、ロードノイズも拾わない。軽快な車だな、という印象である。初代レヴォーグはロードノイズを拾ってゴロゴロする感じがあったが、このインプレッサ STI Sport にはそれがない。

インプレッサを返して、新型レヴォーグ STI Sport に乗り換えてみてすぐにわかるのは、その静かさである。ロードノイズを拾わず、しなやかに路面をいなす乗り心地。余裕のあるエンジン。改めて愛車の価値を見直した次第である。

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ターナーと並ぶ英国の風景画家「コンスタブル展」(三菱一号館美術館)

ディーラーの作業が予定より半日早く終了したので、代車から愛車に乗り換え、三菱一号館美術館で開催されている「テート美術館所蔵 コンスタブル展」に出かける。一歳年長の J. M. W. ターナー(1775-1851年)とともに、英国の風景画の評価を高めたジョン・コンスタブル(1776-1837年)の回顧展である。

mimt.jp

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三菱一号館美術館

初期の肖像画に始まり、戸外で描き始めた風景画、そして後年の「ピクチャレスク(picturesque)」な絵画を一気に展示している。「絵画なんだから pictureque なのは当たり前なのでは?」と突っ込みたくなるが、美術史における専門用語らしい。イギリスの庭園美学において用いられた、文字通り「絵に描いたような」風景、美しく崇高な風景を指す言葉だそうだ。たとえば《虹が立つハムステッド・ヒース》では、虹を描くとともに、画家の頭の中にあるモチーフとして現実には存在しない風車が描き加えられている。

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《虹が立つハムステッド・ヒース》1836年

今回の展覧会では、素敵な装丁の公式図録が販売されている(オンラインショップでも販売されている)。この図録を参考にしながら、コンスタブルのエピソードを取り上げてみたい。

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「コンスタブル展」公式図録

コンスタブルは、後年は「ピクチャレスク」な風景画を描いているが、最初は「自然のままに」描くことを志し、技術を磨いた。新たな主題を求めて、イギリス各地、欧州各地を旅したターナーと違い、故郷の近辺や身近な情景を好んで描いた。《フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景)》は、コンスタブルの実家の製粉所を遠方に描いている。

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《フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景)》1816-17年

《ハムステッド・ヒース、「塩入れ」と呼ばれる家のある風景》は、妻の療養のために、1819年から1826年まで、夏の間移り住んだ土地を題材にしている。

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《ハムステッド・ヒース、「塩入れ」と呼ばれる家のある風景》1819-20年頃

一時期、空の描き方、雲の描き方の研究を行い、その成果は《チェーン桟橋、ブライトン》などに表れている。ここではかつての漁師町が、近代的なリゾートに浸食されていく様子が描かれている。優雅にたたずむ人と、ピクチャレスクな漁師。新しいものと古いものを対比するように、コントラストを効果的に用いている。

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《チェーン桟橋、ブライトン》1826-27年

1832年にロイヤル・アカデミーの展覧会に向けて発表された大作《ウォータールー橋の開通式》は、ターナーの《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》と並べて展示された。ターナーは自作よりもサイズが大きく、物語性に富み、暖色を用いたコンスタブルの作品の方が注目を集めることを懸念したのだろう。自作に最後の手直しが許される日に、前景に明るい赤のブイを描き込んだ。今回の展覧会では、その二つの作品が並べられ、1832年の競合が再現されている。

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《ウォータールー橋の開通式》1832年発表

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ターナー《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》1832年

今でこそターナーと並んで評価されるコンスタブルだが、生前の評価は高いものではなかった。ターナーが26歳の若さでロイヤル・アカデミーの正会員になったのに対し、コンスタブルが同じ地位についたのは53歳。そして英国でその評価が高まったのは、没後50年ほどして、コンスタブルの娘が膨大な数の父親の作品を、英国の複数の美術館に寄贈してからになる。

一方、コンスタブルを早くから評価していたのは、隣国のフランスであった。フランスの風景画には見られない、明るい色彩の表現にフランスの画家や批評家たちが魅了されたと言う。そしてコンスタブルが素早い筆の運びで、厚く絵具を塗ったり、「コンスタブルの雪」と呼ばれる白い斑点で光や大気を表現したりしたことは、19世紀後半の印象派へ影響を与えたと考えられている。

観梅(2021年)

2月11日、23日と近くの公園の梅林まで散歩。11日はまだ一部の梅しか咲いていなかったが、23日にはしだれ梅などが見ごろになっていた。

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公園の近くには、大倉山記念館がある。映画のロケ地などにも使われる建物である。

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大倉山記念館

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10数年ぶりに、プリンターと Wi-Fi をアップデートした

2008年の年末から12年間愛用していた EPSON のプリンター EP-901A が、インクトナーを認識しなくなった。何度かトラブルに見舞われたものの、一度修理に出しただけで活躍してきたプリンターだが、もうそろそろ寿命かもしれない。Mac OS のドライバーが対応していない古い機種でもあり、これを機にアップデートすることにした。

EP-901A とほぼ同等の機能を持つ EPSON の最新版 EP-883AR を購入、12年前と比べて、2/3 くらいの大きさ・体積になっていた。気分転換の意味もあって、黒ではなくワインレッドを選択。サポートサイトには、取扱説明書をはじめ、動画でのマニュアルが充実している。

実のところ、プリンター更新に先立ち、Wi-Fi のアクセスポイントもアップデートしていた。こちらはもっと古く、今の住まいに引っ越して以来、16年近く使っていた。当時は Wi-Fi なんて言葉もなく、無線LAN と呼んでいた。2.4GHz / 11Mbps の時代である。

新しい Wi-Fi は I-Oデータ製(取扱説明書、設定動画など)。 Wi-Fi 6 対応ということで、2.4GHz / 5GHz 両方の SSID を持っている。当時と違って、有線LAN のポートにつなぐと自動的にアクセスポイントとして機能する。そしてスマートフォンからその状態を確認できるし、設定変更をすることもできる。リモートワークのため家族でネットアクセスしているため時間帯にもよるが、有線で 80Mbps 出ている状況において、Wi-FiiPhone の場合)では最速で 40Mbps くらいは出るだろうか。しかし遅い時は 10Mbps くらいにまで落ちる。

新しい EPSON のプリンターを、新しい Wi-Fi に接続。そして Epson.sn というサイトの指示通りに従っていくと、パソコンから使えるようになる。

Wi-Fi やプリンタの設定は、トラブルが多く煩わしいものだったが、10年以上も経つと、簡単に設定できる世の中になっていた。プリンターも Wi-Fi も、新たに設定し直したりトラブル対応したりするのが面倒くさくて、新規購入をずっとためらっていたのだが、プリンターの故障を機に両方ともアップデートしたことになる。今のところ快適である。

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長期休館となる前に横浜美術館「トライアローグ」展、「ヨコハマ・ポリフォニー」展に行ってきた

横浜美術館は来月3月1日より、大規模改修工事のため 2年超の長期休館に入る。その前の最後の展覧会となる「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」展に行ってきた。そのタイトルの通り、横浜美術館愛知県美術館富山県美術館という3つの公立美術館のコレクションを組み合わせて、20世紀の西洋美術の歴史を振り返る展覧会である。

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yokohama.art.museum

横浜美術館はこの展覧会に関して、さまざまな映像を提供している。次の映像は、この展覧会を 4分で一巡するものである:


横浜美術館「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」

展覧会の最初を飾るのはピカソ。《青い肩かけの女》、《肘かけ椅子の女》、《肘かけ椅子で眠る女》、《座る女》が並べられている。「青の時代」と呼ばれた時、キュビズムに移行、シュールレアリスムを取り入れた時と、その画風の変遷をすぐに見てとることができる。

スマホでアクセスできる解説コンテンツが用意されており、展覧会を回りながら、該当する作品の前で見てみるのも楽しい。またパウル・クレーが使った「油彩転写」という画法の解説映像なども用意されており、作品の横にある QR コードからアクセスできるようになっている。音声はなくすべて字幕になっており、絵を鑑賞しながら、その技法を知ることができるように工夫されている。


横浜美術館 「どんな技法?油彩転写」

シュールレアリスムという点では、昔、ルネ・マグリットの絵が好きだった。不思議で幻想的な空間を示した《王様の美術館》(横浜美術館蔵)が展示されている。

現代美術では、アンディ・ウォホールの《マリリン》(富山県美術館蔵)が目を引く。マリリン・モンローの顔のシルクスクリーンによる複製。さまざまな色による対照。大量消費の文化の中で、美術作品も唯一無二ではないし、必ずしも美しいものではない。そういうことを示した作品なのかもしれない。

僕は現代美術をどう鑑賞していいのか、どう文章に表現したものか、よくわからないので、この展覧会のみどころや魅力について紹介した記事を参考にされるとよいと思う。

rakukatsu.jp

公式図録には、絵と共に詳しい解説の文章が添えられている。公立美術館の所蔵コレクションの力を感じた展覧会であった。

トライアローグ 語らう20世紀アート

トライアローグ 語らう20世紀アート

  • 発売日: 2020/11/27
  • メディア: 単行本

「トライアローグ」展と同時に、横浜美術館のコレクション展「ヨコハマ・ポリフォニー:1910年代から60年代の横浜と美術」も開催されている。地元・横浜に縁のあるアーティストたちの作品が集められており、これまた珠玉のコレクションである。

岸田劉生や川村信雄の洋画、長谷川潔の銅版画、川瀬巴水の弟子である石渡江逸の新版画、イサム・ノグチの彫刻と岡田謙三との交流…。長期休館まで2週間。その前に、横浜美術館のコレクションを目に焼き付けるよい機会であった。

yokohama.art.museum

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