Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

The Road to Reality

小飼弾氏のブログ: 404 Blog Not Found の書評エントリをまとめて読む。自分の意見を明確に出した文章で、紹介された本を読みたくなる。一つには興味の分野が重なっているから。また一つには僕があまり読まない新書を多く紹介してくれるから。

お奨めされた本が必ずしも自分のテイストに合致するとは限らず、がっかりすることもあるわけだが、その一方で良書に出合えることも多い。たとえば次の本は、このブログに教わらなければ手にすることもなかっただろう。

それは、理論物理学の第一人者であるあのペンローズが、一般の読者向けに宇宙理論を説明した"The Road to Reality" である。物理学とそれを支える数学を最初から丁寧に解説した本で、ピタゴラスの定理複素解析から始まり、電磁気学相対性理論・場の量子論を経て、最後は超ひも理論やループ量子重力論、そして自身が提唱するツイスター理論までたどり着く。1,000 ページを超える大著であるにもかかわらず、Amazon.co.jp で 2,200円で買えてしまうのが驚きである。

「数式を見るのも嫌だ」という人は数式を飛ばして地の文章を読め、とある。僕も数式を見なくなって久しい。豊富な図に助けられて、少しづつでも読み進められたらと思っている。

The Road to Reality

The Road to Reality

もう一冊、気になっている本がある。現代科学をサーベイした「オックスフォード・サイエンス・ガイド」(原著は "Magic Universe: A Grand Tour of Modern Science")。25,000 円の本はちょっと手が出ない。連続ドラマの DVD Box を買うことを考えれば、コスト・パフォーマンス的には十分なはずなのだが…。

オックスフォード・サイエンス・ガイド Magic Universe: A Grand Tour of Modern Science