昨日のエントリに書いたように、モバゲータウンに代表されるケータイコミュニティのユーザは、PC をほとんど使わない「ケータイ世代」である。彼らのインターネットの使い方は、「PC 世代」とはまったく異なっている。この違いを具体的に描き出しているのが 「大人が知らない携帯サイトの世界〜PCとは全く違うもう1つのネット文化〜」である。ワークステーションや PC で仕事をしてきた人間には想像もつかない使い方を、若いケータイ・ユーザたちは作り出している。
そしてそのユーザ層に爆発的に受けたのがモバゲータウン。その成功の秘訣は「ケータイ世代」を理解すること。「モバゲータウンがすごい理由〜オジサンにはわからない、ケータイ・コンテンツ成功の秘けつ〜」 を読むことで、その一端を垣間見ることができる。
ケータイコンテンツ市場では、パケット定額制・キャリアブランドの「超」公式サイト化の流れがあり、公式サイトの優位性が薄れてきた。それを見てミニゲームを無料で提供する勝手サイトを立ち上げ、ケータイユーザの SNS/コミュニティを作り上げたのがモバゲータウンである。
南場社長のブログには「最初、数百万のサーバ投資決裁が上がってきた。泣かず飛ばずだったら最悪 1億のロスでとどめる」ことにしたという当時の経緯が書かれている。小さく始めて大きく育てるのがネットサービスの鉄則だが、こんなに急に巨大になると予想できただろうか。モバゲータウンでは、PC世代とケータイ世代との違いを的確につかみ、ケータイならではのコンテンツに仕立て上げている。サイト企画者がケータイ世界を肌感覚で知っているのが何よりの成功の秘訣である。
