Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

「ウェブ時代をゆく」ファースト・インプレッション

梅田さん、新作の献本ありがとうございました。2日間仕事を休んだ間に、オフィスに本が届いておりました。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

さて。病み上がりでいきなり最初に読んだ本が「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」となった。ざっと読んでまず感じたのは、梅田さんが渾身の力を込めてメッセージを伝えようとしていることである。自身の経験をふまえて、というよりは、自身をさらけ出して、迷える若者たちにサバイバルのしかたを考えさせようとしているのが、ひしひしと伝わってくる。

僕自身は、この本で言うところの「大組織適応性」(P.93) を持つ人間であるといってほぼ間違いない。一時はギークをめざし、OS のカーネルをハックしたこともあったが、結局はスーツに転じた人間である。そして45歳という年齢。「けものみち」を選ぶこともなかった。そういう意味では、この本のターゲット読者層からは見事なまでに外れている。

しかしながら、このような僕でも、この本にはしっかり向き合う必要があると感じている。それだけのパワーをこの本から感じる。それは梅田さんが一人称で自分自身を語っている本だからだ。それに対して僕はどう思うのか。僕だったら若者にこういうメッセージを伝えるのか。もしかしたら自分の部下や息子たちにはまったく違うことを言うのではないか。少し時間をかけて考えてみたい。

一冊購入して息子に渡してみた。彼がいつ読むかわからないし、読まないかもしれない。彼がこの本を読んでどういう感想を持つのか、興味のあるところだ。親父がふだん口にしていることと、どこが同じでどこが違うのか。若者はどう感じるのか。ちょっとした実験である。