Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

続・勉強法

勉強法について勉強し続けるのもどうかと思うが、前回の続き。最近出た勉強法の本2冊について。

一つは、怒涛のような忙しさで疾走し続ける茂木健一郎氏の 「脳を活かす勉強法」

茂木さんの専門である脳科学の成果を勉強法に応用したものではなく、勉強好きの茂木さん自身の方法を公開した本である。学習する喜びの強化回路をまわす(要するに「好きこそものの上手なれ」)、負荷をかける(苦しいほどあとの喜びが大きい)、短時間・瞬間集中(思い立ったらすぐに、1-2分でも集中する)、大量の読書。

いかなるときも、たとえ細切れ時間であっても、瞬間的に集中することができるのはさすがである。ものすごい量の情報があふれ、どこまで行っても終わりのない学問の世界を前に、茂木さんが「本当に死ぬ気になって、猛烈に勉強しないと、職業人として追いつかない」「これからの時代を乗り切るキーワードは猛勉強」と断じているのが印象的だ。

もう一冊は試験に関する勉強に特化した荘司雅彦氏の 「最短で結果が出る超勉強法」。試験を一つの契機としてある分野を一気に学んでしまう。相手にしているのはオープンエンドな知の世界ではなく、限定された試験勉強の世界であるが、その中で効率的な学習方法を身につけることはそれなりに意味がある。

僕が個人的に参考になったのは、基本書にすべての情報を集中させること、そして記憶の定着を意識的に行うことである。後者については仕事に応用できる。アクションアイテムを忘れがちなのは、To Do リストに書いただけで事足りたと思うから。リストを何度も見直して定着を図っていく必要がある。予算・業績の数字を覚えるときも、相手を変えて何回か業績を説明するなどして、その数字を想起する機会を増やすなどの工夫を図ればよい。

この手の本は、自慢話に終始しているから抵抗がある・読まない、という人もきっと多いだろう。僕の場合は「できる人は何かしら効率のよい方法を身につけている。それはきっと参考になる。」という感覚で目を通す。また彼らの勉強ぶり・集中力の発揮ぶりは、自分のモチベーション・アップにもつながっている。日常の忙しさにかまけて、勉強を怠っている自分を反省する機会になる。

こういった本を、10代の息子たちが読んで自発的に勉強するようになってくれればと、一人の親として勝手に思いを馳せるのだが…。

脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」

脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」

最短で結果が出る超勉強法 (講談社BIZ)

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