Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

万城目ワールド、全開!

一気に読んでしまった万城目学の処女作『鴨川ホルモー』。古都を舞台にオニを使って戦ごっこをするという荒唐無稽な物語である。その続編である『ホルモー六景』も早速購入、こちらもその日のうちに読んでしまう。

前作のサイドストーリーを集めた短篇集。数百年もの時空を超えた恋物語あり、ホルモー卒業生の思いがけない邂逅あり。前作とのつながりはもちろんのこと、短編の間にもさまざまな伏線が張られており、「なるほど、そういうことか」と思いながら読み進めていく。

最後の短編に出てくる伏見稲荷の料理旅館「狐のは」にいたっては、『鹿男あをによし』の重要な舞台でもある。奇想天外、荒唐無稽、古都を舞台にした万城目ワールド、全開!である。