Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

海堂尊『ひかりの剣』

『チーム・バチスタの栄光』に始まる医療小説シリーズの最新刊『ひかりの剣』は、剣道の青春小説であった。

『ひかりの剣』 ジェネラル・ルージュの凱旋 ジーン・ワルツ

伝説の外科医、「ジェネラル・ルージュ」こと速水晃一救命救急センター部長と、『ジーン・ワルツ』の清川吾郎准教授の医学生時代を描く。時期としては『ブラックペアン1988』と重なっている。当時 30代にもかかわらず、高階講師(のちの大学病院長)のタヌキ親父ぶりが存分に発揮されていて楽しい。ライバル同士の両方の顧問になり、「面白くなる」方向に話を持っていく。懐の深い魅力的なキャラクターである。その高階講師いわく、「外科医は毎日が真剣勝負。剣道の稽古をしていなくても、メスの下で命を削る闘いをしていれば剣筋はおのずと磨かれる。」剣道は外科医に通じるものがあるのだろうか。

チーム・バチスタ』シリーズの紹介・感想については下記の通り:


個人的には愚痴外来・昼行灯の田口先生と、厚生労働省の奇人・白鳥調査官の活躍をもっと見てみたい。