Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

US Airways の冷静で控え目な機長

US Air といえば、ピッツバーグ(Pittsburgh)在住時代にお世話になった航空会社である。当時はピッツバーグに本社があり、ピッツバーグ空港がハブであったので、米国内どこに行くにも US Air に乗っていたものである。

今回の US Airways の "a double bird strike" による緊急不時着については、機長の冷静な判断、落ち着いた対応ぶりが報じられており、僕もいくつか米国のニュースを見たり、New York Times の記事を読んだりした。機長自身は事故の事実確認などが終わるまで公の場には出てこないようになっているらしく、乗客・家族・友人などの話が伝えられている。残っている乗客がいないか、水浸しになった機内を2度見回って最後に降りたとか、「訓練されている通りのことをしただけだ」とおごりもせず淡々と語ったとか言動がクールである。近所の友人によれば、控え目な人なので、ヒーローと呼ばれることをそのまま字義通りには受け取らないだろうとのこと。避難した人たちが皆毛布にくるまっている中、毛布も持たずに立って刑事らと話をし、まず自分が最初にすべきことの一つは、奥さんに電話して夕食をキャンセルすることだと言ったとか。その時の彼の白髪は乱れておらず、制服にはほとんどしわもなく、またネクタイを緩めてさえもいなかったという。

US Airways はここ数年で2回経営破たんしているはずだが、こういう立派なパイロットがいることで株を上げたと思う。(実際に株価も上がったらしい。)