「iPhone 3GS + iOS 4 + 折りたたみ式無線キーボード + Evernote」のある生活

セミナーや会議に出てメモを取る時にはいつも PC を持ち歩いていた。テキストエディタでメモを取るだけなら、軽い「ポメラ」のような製品を使うことも考えたりしていたが、今回の iOS 4 の登場により、iPhone 3GS とリュウドの折りたたみ式ワイヤレスキーボードRBK-2000BT II（Rboard for Keitai/英語配列）を組み合わせることで、外出先での文章入力環境が整ったことになる。メモを取るアプリケーションは、もちろん Evernote だ。

外出して数時間の会議に出席、実際にメモを取ってみた時の使用感は以下の通り：

膝の上に本か何かを置き、その上にキーボードと iPhone を置いて使うと安定する。
長いメモ・文章もかなり軽快に打てる。ただし PC のテキストエディタ（ぼくの場合は Emacs）には及ばない。というのは下記のようなキー配置の違いに、まだ慣れないからである。

日本語/英語（全角/半角英数字）切替は「Cmd + SPACE」だが、「日本語テンキー」 → 「日本語ローマ字キー」 → 「英語キー」と、入力モード切替のために何度か押す必要がある。ソフトキーボードの設定で、あまり使わない「日本語ローマ字キー」を外すというのも一つの回避手段かもしれない。
リュウドの英語配列キーボードは、右下のキー配列が使いにくい。「/?・」キーが右端に来ている。「右SHIFT」を右端に置き、その横に「↑」を持ってくるべきではないだろうか。
「Ctrl + F」「Ctrl + B」「Ctrl + 矢印」などでカーソル移動ができる。「Ctrl」キーを多用する立場からすると、「Ctrl」と「Caps Lock」が入れ換えられると嬉しい。

再接続の手間：

iPad だとキーボードを開くだけですぐに接続されたのだが、iPhone 3GS（iOS 4）だと、Bluetooth の設定を開いてキーボードの接続操作をする必要がある。ペアリング時のように４桁のコードを入れる必要はないが、使うたびに再接続のための操作をするのは面倒である。
メーカーの対応情報によれば、iOS 4 であれば、キーボードを開くとすぐに再接続するはずなのだが…。ぼくの場合、iPhone 3GS にて Bluetooth イヤフォンとキーボードを併用しているために、Bluetooth 機器をつなぐ時に、いちいち接続操作をしないといけないのかもしれない。

Bluetooth イヤフォンで音楽を聴きながら、Bluetooth キーボードで入力すると、ときどき音楽が途切れる。

上に書いた右下のキー配置の問題については、日本語配列のキーボード（Rboard for Keitai RBK-2100BTJ）では解決されている。ただし日本語配列だとキートップの印字通りに入力されない制限があるようだ。これは iOS 4 のハードウェアキーボード配列設定が「US」のみで「日本語（JIS）」がないためである（メーカーの対応情報）。

いくつかの課題を挙げたが、現時点では外出先で長文のメモを取るのに最適のツールの一つだと思う。iPhone のようにインターネット接続が前提の機器だと、メモを取るのも、Evernote のようなクラウド・アプリケーションの方が使い勝手がよい。外出先の iPhone で作成したメモを、オフィスに戻ってから PC で編集するという連携が、非常に楽にできる。

追記：2010.6.24

ぼくのように、iPhone に Bluetooth キーボードを接続して、外出先で手軽にメモを作成したい人は多かったようで、ITmedia に「『売れ行き2倍』iOS 4でリュウドの折りたたみキーボードが品薄に」という記事が掲載されている。早めに購入しておいて幸運だった。

追記：2010.6.28

メーカー（リュウド）の対応情報が更新されており、利用できるショートカットが紹介されている。中でも注目すべきは、英語配列の折りたたみ式ワイヤレスキーボードRBK-2000BT IIの Ver.2.0 が来月（2010年7月）に出荷されるという情報である。Ver.2.0 だと複数機器とのペアリング情報を保持し、iPhone 3GS、iPhone 4、iPad で、キーボードの自動再接続ができるという。本エントリで述べたような、キーボード右下の配列の使いにくさも改良されているだろうか？