会社創立記念日で半ドンということもあり、国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010『ポスト印象派』」を観に行く。オルセー美術館からポスト印象派の115点の作品が展示されることもあり、平日の午後であるにもかかわらず結構混み合っていた。しかしそれでも列が重なって絵の前に立てないほどではない。ヘッドセットで解説を聴きながら絵を鑑賞する熱心な美術ファンが多い。
昔はよく展示会に足を運んだものだが、最近はめっきり減ってしまった。こうやって好きな絵画を目の前にすると、心の洗濯になる。今回心に残ったのは、ゴッホ「星降る夜」、ルソー「蛇使いの女」、モネ「睡蓮の池」「ロンドン国会議事堂」、そしてスーラの点描の習作群など。
ゴッホとゴーギャンが同じ部屋で向かい合うように展示されているのは圧巻である。ゴッホと言うと、赤や黄色を多用した激しい色彩のイメージがあるが、「星降る夜」は夜空に輝く星と川の水面に揺れる光が、青を基調とする絵の中で調和して、一目で好きになった。
ルソーは一度も熱帯に行ったことがないのに、幻想的なジャングルの風景をキャンバス上に再現している。
モネについては言うまでもない。昔から好きな画家の一人である。
またもともとスーラの点描が好きなのだが、その一連の習作を見ると、どうやったら人間の目に色が混ぜ合わされて映るのかを緻密に研究しているのがわかる。
昔アメリカにいた時に、分厚い美術書が意外に安くて何冊か買い込んできた。その中にオルセー美術館を紹介する本 "Paintings in the Musee d'Orsay" もあって、久しぶりに開いてみたが、残念ながらこの本に「星降る夜」は掲載されていなかった。この本の出版の後に、「星降る夜」はオルセー美術館に入ったのだろうか。