Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

歴史を感じさせるヨーロッパ

海外出張も久しぶりだが、ヨーロッパ(欧州)に行くともなると、30数年ぶりである。9月1日から8日までの約1週間、ベルリン、パリ、ロンドンという三つの首都を訪れた。歴史を感じさせる建物が残っていること、博物館・美術館の充実ぶりを改めて感じて帰国した。仕事の合間に、好きな絵画・美術品を見ることができたのが収穫である。

ベルリンにあるペルガモン博物館には、古代ギリシャ時代のペルガモン遺跡の祭壇や、バビロニアのイシュタール門などが再構築されており、壮観である。

ベルリンの絵画館は来館者が少ない。レンブラントをはじめ、名画と呼ばれる絵が無造作に出現するのでびっくりさせられる。僕個人としては、2点あるフェルメール「紳士とワインを飲む女」「真珠のネックレスを持つ少女」を目に焼き付けるために行ったようなものである。

日曜日の朝、パリ・シテ島(サン・シャペルのステンドグラスが美しい)を出発点としてセーヌ河畔を散策、ノートルダム大聖堂からオルセー美術館まで歩いた。駅舎をベースにしたオルセー美術館には、印象派と、その前後のフランス絵画が一堂に集められている。改装中で一部の絵画は外に貸し出されているが、それはこの夏日本で開催された「オルセー美術館展」で見ている。第一日曜日は無料と言うことでかなり混雑していたが、それでも日本の展覧会ほどの人混みではなく、好きな絵の前にじっと立って、充実した時間を過ごすことができた。

パリからロンドンへはユーロスターが便利である。パリ北駅で英国への入国手続きを済ましてしまう。そのロンドンでは地下鉄(tube)のストライキという珍しい事態に遭遇した。バス停3つ分、ふだんだったら10数分の距離を、キャブを使っても1時間かかるという大渋滞。早目にヒースロー空港に脱出した。