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大自然体感ミュージアム Orbi(オービィ)が先行公開

2013年8月19日、大自然をさまざまな映像で見せるミュージアム Orbi(オービィ)が、MARK IS みなとみらいにオープンする。それに先立ち、3日間、地域限定公開されることを新聞のチラシで知り、さっそく出かけてみた。限定公開ということで、入場料も 2,600円のところが 2,000円に割引きされている。

Orbi YokohamaセガBBC が共同で開発した映像エンターテイメント施設 Orbi の第1号店。BBC Earth が撮影した大自然の映像をさまざまなスクリーンで見たり、映像と一緒に霧や風を感じたりすることができる。「大自然超体感ミュージアム」と銘打たれている。

入ってすぐのエキシビションは、「アニマルペディア」。巨大スクリーンに実物大の動物たちが投影される。手をかざして動物を選ぶと、その説明が出てくる。サファリ、水中と二つのバージョンがある。たまたまシステムがリブートしたらしく、そこにはお馴染みのリンゴのマークが出現していた…。

Orbi の最大の目玉は「シアター 23.4」。幅 40m 高さ 8m の巨大スクリーンに、風・霧・匂い・振動を発生させる装置を組み合わせることで、BBC Earth の迫力ある大自然の映像を 30分間、体感する。極地の四季を描く「アイスワールド」という映像で、ホッキョクグマコウテイペンギンたちの暮らしが紹介される。この劇場は全席指定、チケット購入時に上映時間と座席が予約される。観客は自分が予約した時刻になるまで、その他のエキシビションを見て回ることになる。ちなみにシアターの「23.4」という数字は、地球に四季をもたらす自転軸の傾きに由来している。このように各エキシビションには、意味のある数字で名前がつけられている。

「40,000」は足元まで広がるスクリーンを使っての空撮映像 + 風で、仮想飛行体験。地球一周 40,000km を旅する。

「1,300,000」は四方を囲むスクリーンに映し出される 130万頭ものヌーの大群の大移動。川を渡る際のワニとの格闘が描かれる。ヌーの大群の中、ワニのいる川の中、BBC のスタッフはどうやって撮影したのだろう?迫力満点の映像である。

「60」はインドネシアに生息する体長 3m にもなる世界最大のトカゲ「コモドドラゴン」の生態に迫る。その10倍もの大きさの水牛を倒すオオトカゲの狩りの様子が描かれる。「60」という名はコモドドラゴンの歯の数に由来する。視覚だけでなく触覚に訴える仕掛けが用意されているので、お楽しみに。

「-89.2」は地球上で最も寒い気温を意味している。the most coldest って英語は何か変な気もするが、強調表現なのだろうか?このエキシビションの中では、-15度から -20度を体感できる。ここから出てくると眼鏡が真っ白に曇る。

「ベースキャンプ」と呼ばれる休憩スペースは立体的なスクリーンになっていて、迫力ある画面を楽しむことができる。

ショップやカフェも併設されていて、なかなかユニークなメニューがある。青い地球をイメージしたブルーバーガー。あまり食欲を刺激されないハンバーガーであるが、話の種になると思い、トライしてみたところ、中身はチキン竜田であった。その他にもチョモランマカレーなど、興味を引くメニューがある。

一部公開されていないエキシビションもあったが、限定公開ということで、そんなに混雑しておらず、最大でも 10分待ち程度でそれぞれのエキシビションを楽しむことができた。食事の時間も入れておよそ 3時間。グランドオープンを前に、スムースに体験することができてラッキーであった。基本的には大自然の映像を楽しむシネコンのような施設。今回は限定公開ということで 2,000円だったが、2,600円という値段を少々高いと感じる人もいるかもしれない。そして映像コンテンツはどのくらいの頻度で入れ替えられるのだろうか。もし同じ映像のまま継続するのだとすると、リピーターになる人は少ないと考えられる。まったく新しいタイプの映像ミュージアムだけに、今後どうなるのか注目されよう。

追記:2013.8.21

Orbi Yokohama の紹介記事をいくつか見つけた:

  • Wired UKBBCSega の共同開発について、その裏側を紹介。大画面用の映像の貼り合わせ(BBC)、匂い(Sega
  • Internet Museum:動画で紹介
  • Peachy:8月19日グランドオープン
  • ファミ通:関係者インタビュー、映像は半年から1年半で更新していく予定

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