Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

「昭和の教え方」で左下半身主導のボディーターンを習い、飛距離が伸びている

左下半身主導の切り返しの習得に時間がかかり、コースではなかなかスコアメイクできない状態が続いている。切り返しのきっかけ、トップの位置にクラブが上がり切る前のダウンスイング開始が難しく、なかなか習得できない。そこで 1ヶ月前の 3月から、コーチが持ち出したのが「昭和の教え方」である。この教え方に基づき、週に 1回、1ヶ月ほど練習してきたところ、何と飛距離が伸びてきた。練習場の奥のネット、キャリーで 230-240ヤードという目印の高さまで、ドライバーが飛ぶようになってきたのである。今までは 210-220ヤードがめいっぱいだったが、この練習場に通うようになって 10年にして初めて、この高さ(飛距離)まで飛ぶようになりつつある。

その「昭和の教え方」とは、一言で言うと「『右足ベタ足』のまま左下半身主導で腰を切る」というものである。腰を回転させるのに下半身が使えていない人のための教え方だそうで、この時、右方向にドロー回転のかかった球が出る。球が左に引っかかる時は、腰が回転しないで止まっていることになる。

右足ベタ足で、下半身を使った左への腰の回転を覚える。間違えてはいけないのは、この練習は下半身主導で腰を切るためのものであり、腕を振る(フェースターン)練習ではないことだ。腕を振ることは忘れる。それも含めて、練習時の注意点をまとめておく:

  • トップの位置にクラブが上がり切るより前に、下半身は左に回転し始めるタイミングをめざす。
  • 特に大切なのは、腕を速く振ろうとしないこと。腕はゆったり振る。
    • 腕は振り遅れていい。左腰を切ることで腕は自然と遅れる。
    • 振り遅れてもいい、ボールが右に出ても気にしない。そういう意識を持ち続ける。
    • 腕を振る、ないし上半身で叩きに行くと、体の回転・腰の回転は止まってしまう。
    • クラブヘッドでボールを叩きに行かない。シャフトのしなり戻りが使えない。
    • ゆったり振った方が、実は飛距離が出る。
  • 左腰を切ると同時に、右腰を左方向に押し込む。それと合わせて右腕を身体に引きつける。
    • 腰の回転の動作の中で、自然と腕が身体に引きつけられる。
    • ボールに当てようとして、ダウンスイング中にアーリーリリースしない。
    • あくまで「腰を切る」ことで、インパクトを迎える。
  • 注意すべきは、右ベタ足だからといって、右に重心を残さないこと。左足に重心を移しながら、出来る限り右足ベタ足をキープしたまま、腰を回転させる。
    • 実際には左への腰の回転により、最後は右足は内側に倒れる。
    • フィニッシュに向けて腰を回転した後に、ようやくベタ足を解除、右足裏が後ろから見えるようになる。
    • そのくらい右足を粘る練習を続ける。

切り返しのきっかけは人それぞれだが、コーチは「自分は、左足を踏み込むのではなく、左腰を切る」と言っていた。三觜プロのいう「胸郭の分離」(「切り返し」について日本のティーチングプロは何と言っているか?)と同じことを指している気がする。

そしてコーチに家でもできる練習として習ったのは、両手でクラブを水平に肩の高さで持って、前傾姿勢を取り、そのまま左腰だけ切る練習である。上半身は動かさず、下半身だけで左に腰を回転させる。このドリルを繰り返すことで、普段から左腰を切る感覚を身につけることができる。これも三觜プロのいう「うねりドリル」に通じる動きである。

左下半身主導の切り返し。上半身と下半身による捻転差。ダウンスイングでの右腕の体への自然な引き付け。腰の回転。これらの要素が組み合わさることによって、「ハンドファースト」のインパクトが実現する。上半身と下半身が同時に回転する「スピンアウト」ではなく、また腕を「アーリーリリース」「フリップ」させない、憧れの「ハンドファーストインパクト。それが今の僕のめざすべきスイングの姿である。

ドライバーで 230-240ヤードが夢ではなくなりつつあると同時に、アイアンの飛距離も伸びている。3階の打席から練習場の奥のグリーンは 160ヤードあるとされているが、7I でその手前までキャリーし、6I でそのグリーンをヒットするようになりつつある。

このように、新しいスイング改造の成果は、目に見える形で現れつつある。今の課題は、練習場の平らな場所だけでなく、コースの傾斜地でも「右ベタ足」を貫くことだ。この下半身の使い方ができれば、傾斜地でも安定してボールをヒットできるようになるはず。そして上半身・腕で打ちに行く今までの悪い癖を封印したい。腕を使うと腰の回転が止まり、左に引っかけるなどさまざまなミスを生む。

冬から春にかけてのスイング改造。残念ながらスコアという形では結実していないが、新しいレベルのスイングへ、ほんの少しだが進化している気がする。

ゴルフ関連 エントリ