Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

サントリー美術館、泉屋博古館東京と巡る中、指揮者の鈴木優人さんと偶然すれ違った

連日の気温 35度超の天気予報を見て、ゴルフに行くのを諦め、涼しい美術館巡りをする。

まずはサントリー美術館「歌枕 あなたの知らない心の風景」展へ。


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「吉野」と言えば桜。「龍田」と言えば楓。和歌の世界では、土地が特定のイメージと結びついている。それが「歌枕」である。逆に絵のモチーフからそれがある土地を示している場合もある。たとえば柳、川、橋、水車が描かれていれば「宇治」を示している。そういった日本人ならではの世界を垣間見ることのできる展覧会である。

暮らしに息づく歌枕を紹介する展示もある。その展示構成のページから下記を引用しておく:

歌枕は実際の風景よりも、その土地を象徴する景物によって表わされてきた歴史があることから、デザイン化されやすい性質を持ち、多くの器物の意匠に取り込まれてきました。なかでも「書く」という行為で和歌にゆかりの深い硯箱において、歌枕由来のデザインは高度に発達し、数々の名品が伝えられています。

「小倉山蒔絵硯箱」はその一つである。

重要文化財 小倉山蒔絵硯箱 一合 室町時代 15世紀

久しぶりに HARBS でランチ。「レモンとパルミジャーノチーズ」という夏らしいパスタがメニューに加わっていた。女性客の多くが頼んでいる。

そして何気なく通り過ぎようとしたミッドタウンの駐車場の出入口で、指揮者の鈴木優人さんTwitter)とすれ違った。「おぉ!」と思ったものの声をかけずに通り過ぎてしまった。こういう時、お声がけしていいものかどうか。YouTube「The Three Conductors」のお一人であり、「題名のない音楽会」などのテレビでもお馴染みの才気溢れる指揮者である。高校の後輩にあたるらしい(と言うのも恐れ多いが)。その特徴的な風貌からひと目でわかりました。

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泉屋博古館東京

ミッドタウンから車で10分。泉屋博古館東京「光陰礼賛」展は住友の洋画コレクションの展覧会である。

光を追い求めた印象派と陰影表現による実在感を追究した古典派を「光陰」と捉え、この二つの流れから展開した日本近代洋画を紹介する。印象派の影響を受けたのは、外光派と呼ばれる白馬会。一方で古典派の影響を受けた太平洋画会は、旧派とレッテルを貼られた。吉田博の妻、吉田ふじをの作品も展示されていた。

さて今回は、美術館・博物館巡りにお得な「ぐるっとパス」を購入した。

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