Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

大量の古い CD を iTunes で PC に取り込み、音楽ライブラリを作成した

1984年に社会人となり、最初のボーナスで CD プレーヤーを購入した。CD が発売されたのがその前年の 1983年。ちょうど CD が普及し始めた頃である(1986年に CD の販売量が LP を追い抜いた(Wikipedia))。

以来およそ 40年、いまだに音楽は CD を購入して、それをプレーヤーで再生して聴くか、iTunes で PC に取り込み、そこから iPhone に転送して、外に出た時や車の中で聴くという生活をしている。最近はデスクトップ・スピーカーを使い始めiPhoneBluetooth で接続して、気軽に BGM として流したりもしている。

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いまだに音楽配信サービス(いわゆるサブスク)は利用していない。子供たちはもう何年も前からサブスク生活をしているのに、自分は時代から取り残されているようだ。

クラシック音楽の CD が安価になっているので、「全集もの」をボックスで買ったりする。たとえばチャイコフスキーブルックナーなどの交響曲全集とか、アルゲリッチのピアノ協奏曲集やポリーニショパン演奏集など。昔からの CD 愛聴者にしてみると、CD 1枚が 3,000 - 4,000円という時代を知っているので、10枚組で 2,000 - 5,000円の CDボックスセットはとてもお得感があり、つい手が伸びてしまう。

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さてそんな CD + iPhone の音楽生活で、困ったことが起きてしまった。PC を新しくした時、古い PC から iTunes の音楽ライブラリを持ってくるのを忘れてしまい(音楽ライブラリのバックアップを長い間取っていなかったのだ)、新しい PC には音楽がほとんど入っていないのに、iPhone にはたくさん音楽が入っているという、超アンバランスな状態になったのである。

この状態で PC と iPhone の同期を取ろうとすると、せっかく iPhone に取り込んだ音楽がすべてなくなってしまうことになる。新しく CD を買っても、iPhone に取り込めない。とても残念な事態に陥ってしまった。

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半年ほどそんな状態を放置していたのだが、せっかく買った藤田真央のモーツァルト・ピアノソナタ全集をはじめ、新しい CD を iPhone でも聴きたくなった。そこで一念発起して、過去に取り込んだ CD 群をもう一度 iTunes で PC に取り込み、音楽ライブラリを再構築することにした。

かなり大量にある古い CD のうち、iPhone で外に持ち出したいアルバムを選んで、コツコツと iTunes でデータ変換して PC に取り込んでいく。結果的に 150枚もの CD、2,000曲あまりを再び PC に取り込んで、音楽ライブラリを作成した。そしてそれを iPhone と同期させることで、無事、iPhone で CD の音楽を楽しむことができるようになった(もちろんこの 150枚すべてを真剣に聴くことはないと思うが)。

アルバムのアートワークが思いがけないものに置き換えられる症状に対しては、一つ一つ修正をかけていく。また「さまざまなアーティストによるコンピレーション」に勝手に分類されてしまうアルバムもあるので、それも修正する。そんなことをやっていると、昔のバックアップから復活させた MP3 ファイルを、どのフォルダに置いてどういう操作をすれば、音楽ライブラリに組み込めるかといった知識も身についてくる。そして最近の iTunes では、MP3 ではなく M4A という形式で取り込まれるということもわかった。

所有している CD 群を久しぶりに見直して、「自分はこんな CD を買っていたんだ」と改めて思い出すこともあった。たとえばサイモン&ガーファンクル。「大学時代にセントラルパークで復活ライヴがあって、このジャケットと同じ LP を買ったなぁ」といった記憶も呼び覚まされてくる。そしてこの懐メロを車でかけたくなって、つい iPhone に取り込んでしまうのである。

そしてこの音楽ライブラリ再構築の作業は、僕が人生初の音楽配信サブスク生活への第一歩となった。