英語学習者の一人として、英語コンテンツが充実した携帯用の電子辞書 SR-G7000M(セイコーインスツル)を愛用している。コンパクトな上に、英語辞書がバランスよく収録されていてとても使い易い辞書である(「本格的な英語辞典を小さなボディに収録した電子辞書:SR-G7000M」)。知人がこの後継機種である SR-G7001M を購入したのでさっそく触らせてもらった。SR-G7000M との大きな違いは以下のようにまとめられる:
- キーボードの改良(ボタン式から鍵盤式へ)
- パソコンとの連携(USB 接続)
- 和英辞典の充実(プログレッシブ和英中辞典 → 研究社 新和英大辞典)
- 英文 eメール実例集の収録
- 名刺ビューアー、MP-3 プレーヤー
SR-G7001M は和英辞典を充実させると同時に、使い勝手を向上させている。特にキーボードは「カイテキー」という鍵盤式のものとなり、ボタン式に比べて格段に押しやすくなった。入力したことをクリック感で確認できるので「入力抜け」が起こりにくい。キートップの印字も小文字から大文字へと改良されている(SR-G7000M だと「L」が小文字なのでわかりにくかった)。このコンパクトさの中に、鍵盤式キーを導入したのは大したものだと思う。
ただし、このトレードオフで「決定」「戻る」キーが小さくなっており、他のキーとの区別がつきにくくなっている。使い慣れるまでに少し時間がかかるかもしれない。大きさを変える、あるいは色を変えるなどの工夫があってもよかったかと思う。
写真左が SR-G7000M、写真右が SR-G7001M の「カイテキー」である。
パソコン連携機能 PASORAMA も、辞書で語義を調べる、百科事典の写真がカラー表示になる、英文メール例文集から文を引用して活用できるなど、便利そうである。しかも USB 接続で充電できるのも心強い。
二つを並べてみた。写真左が SR-G7000M、右が SR-G7001M である。
SII 電子辞書 ビジネスモデル SR-G7000M コンパクトモデル
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さて、こういう携帯型の電子辞書専用機と、iPhone / iPod アプリケーションとしての辞書の違いはどうだろうか?「電子辞書フリーク」であるぼくは、iPhone にも以下の辞書を導入している。
専門用語・略語を調べる際は『i英辞郎』の収録語数がものを言うが、英語学習者の一人としては、LDOCE5(『ロングマン現代英英辞典 5訂版』)と『ロングマン英和辞典』を最もよく利用している。紙の LDOCE5 の素晴らしさは改めて言うまでもないが、それを iPhone に入れて常に持ち歩けるのだから夢のようである。
そして、ロングマンのコーパス・豊富な例文を活用しつつ、それに和訳がついている『ロングマン英和』は、翻訳・抄訳の時に有用である。iPhone 上だと『ロングマン英和』から『英英(LDOCE)』に飛び、さらに『英和』に戻ってくるような連動もできる。そして SR-G7000M / SR-G7001M のような専用機と違って、カラー表示であり図や写真がとても見やすい。「辞書を読む」ためには紙でないとダメ、と思っていたが、iPhone 上でも十分読み進めることができる。次々に語を辿っていけるのがいい。
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ただし検索機能の実用性という観点では、複数辞書にまたがって語を検索でき(語義を比較できる)、例文や成句を(前方一致だけでなく)部分一致で見つけることができる専用機の方が、iPhone アプリケーションよりも上である。
以上のようなことから、ぼくは電子辞書として、専用機と iPhone、両方を持ち歩いている。専用機はビジネスバッグに常に入れてあり、通勤時やオフィスにいる時はこちらを主に使う。一方、iPhone の方はプライベートな時も含めていつも持ち歩いているので、家に帰った時や休日のカフェなどでちょっと調べる時などに重宝している。SR-G7000M は Oxford 系、iPhone は Longman 系ということになり、両方の辞書を調べようと思えばできないことはないのだが、さすがにそこまで intensive な使い方はしていない。
家のリビングにはカシオの電子辞書が置いてあって、家族共用となっている。カシオはセイコーインスツルと違って携帯用のコンパクトな電子辞書を出していないので、専ら据え置きである。うちにあるのは数年前のモデルだが、最新モデル XD-A10000 のカタログを見ると、一昔前だと考えられないくらいにコンテンツが充実している。英語辞書(ランダムハウス、オックスフォード、ロングマン)、国語辞書(広辞苑、国語大辞典)の多彩さもさることながら、百科事典(ブリタニカ)、歴史事典・実用系と、「ここまでやるか」というくらい豊富に収納されている。しかもカラー液晶表示。少々高価だが、久々に物欲を刺激されてしまった。
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