Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

Novel

祝・本屋大賞受賞!宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

小説をあまり多くは読まないのだが、去年『成瀬は天下を取りにいく』がめっちゃ面白かったので、続編の『成瀬は信じた道をいく』を速攻で買い、一気読みした。テンポよく、ムダなく、キレのある文章の青春小説。個人的には最終話のオチが気持ちよかった。 1…

NHK BS テレビドラマ「舟を編む 〜私、辞書つくります〜」が秀逸。辞書を引きながら楽しんでいる

辞書を作ることに心血を注ぐ人たちを描いた三浦しをんの『舟を編む』。単行本だけでなく文庫本も持っていて、繰り返し読んでいる(文庫本には主人公・馬締光也が香具矢に宛てた恋文全文が掲載されているのだ)。 映画もよい出来だったと思うが、2月から放送…

砥上裕將『 線は、僕を描く』:青春小説で知る水墨画の奥深い魅力

映画化されたのを機に、砥上裕將『 線は、僕を描く』を再読した。水墨画家でもある著者のデビュー作である。 線は、僕を描く (講談社文庫)作者:砥上裕將講談社Amazon 両親を事故で失い、心に深い傷を負った若者が、水墨画の巨匠にその才能を見出され、絵を描…

『べらぼうくん』は「万城目ワールド」のルーツを辿る万城目学の青春記

万城目学の『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』を一気読みしたことをよく覚えている。京都を舞台にオニを使って戦ごっこをするという荒唐無稽な物語である。その奇想天外な万城目ワールドの魅力にすぐにハマった。その後に読んだ『鹿男あをによし』は奈良が舞…