Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

Art

超絶技巧が凄い「超写実主義絵画の襲来」(Bunkamura ザ・ミュージアム)

多くの展覧会が延期、美術館が閉館している中、会期を短縮して開館している Bunkamura ザ・ミュージアムの「超写実主義絵画の襲来」展に出かける。去年の台風の水害により現在は休館しているホキ美術館所蔵の写実絵画の展覧会である。ホキ美術館には 2017年1…

絵画のような日常のスナップ:「永遠のソール・ライター」(Bunkamura ザ・ミュージアム)

ニューヨークの街角の何気ない日常。それを見たことのない構図で切り取ったスナップ。ソール・ライターの写真にはどこか惹きつけられる。日常を描いた絵画のような写真だからかもしれない。浮世絵を連想させる大胆な構図だからかもしれない。Bunkamura では…

郷さくら美術館に立ち寄り、特別展「中野嘉之の世界」を間近で観る

両親を訪ねる前に、現代日本美術を専門とする郷さくら美術館に寄って、特別展「中野嘉之の世界」を観る。ふだんは桜の花を中心にした常設展示が行われる小さな美術館だが、今日は中野嘉之氏の作品のみが展示されていた。郷さくら美術館www.satosakura.jpsato…

デンマークの画家ハマスホイが描く静謐な世界:特別展「ハマスホイとデンマーク絵画」(東京都美術館)

トーハクで古代日本に思いを馳せた後は、東京都美術館まで足を伸ばし、ハマスホイというデンマークの画家と、彼につながる 19世紀のデンマーク絵画を紹介する特別展「ハマスホイとデンマーク絵画」を観る。ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864 - 1916)。初めて…

日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」を観て、古代の日本に思いを馳せる(東京国立博物館)

日本書紀成立1300年の特別展「出雲と大和」をトーハクに観に行く。izumo-yamato2020.jp日本書紀の冒頭にある国譲りの神話では、国津神が天津神に国を譲り、国津神であるオオクニヌシは出雲へ鎮座する。神々を司る「幽」を祀る出雲と、現実を司る「顕」を祀る…

デザイナーの頭の中?「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」(21_21 DESIGN SIGHT)

プロダクトデザイナー、建築家、グラフィックデザイナー、空間デザイナー、照明デザイナー…。さまざまなデザイナーの原画や図面、模型が観られる「㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画」が、21_21 DESIGN SIGHT で開催されている。21_21 DESIGN SIGH…

「上村松園と美人画の世界」(山種美術館)

21_21 DESIGN SIGHT を訪ねた後、ミッドタウンでランチ、その帰りに山種美術館に寄った。山種美術館が現在の広尾の地に開館して10年、それを記念した特別展「上村松園と美人画の世界」が開催されている。「西の松園、東の清方」と上村松園と並び称された鏑木…

「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現」展に行く(代官山ヒルサイドフォーラム)

雪交じりの雨の寒い土曜日。代官山に「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現」展を観に行く。500年前に亡くなったレオナルド・ダ・ヴィンチは万能の天才。画家として現存する作品は16点、完全な姿で残っているのは4点しかないと言う。レオナルド・ダ・ヴィンチ研…

ヨーロッパ美術史を辿ることができる「ブダペストーヨーロッパとハンガリーの美術400年」展(国立新美術館)

国立新美術館で開催中の日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念「ブダペストーヨーロッパとハンガリーの美術400年」展に行ってきた。日本とオーストリアとの国交もちょうど 150周年にあたり、「ハプスブルク展」も開催されたが、1869年当時、「オーストリ…

優しくて癒される「印象派からその先へ ― 世界に誇る吉野石膏コレクション展」(三菱一号館美術館)

皇居・乾通りの紅葉、大嘗宮、竹工芸名品展と巡って、お腹が空いたので、地下鉄で丸の内・ブリックスクエアまで戻ってランチ。昨日(11月29日)開店したばかりというお店で、刺身・焼き魚・肉などのおかず 2品を選べる定食ランチ。刺身もさまざまな魚の組み…

美しく繊細な作品に目を奪われる「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション―メトロポリタン美術館所蔵」(東京国立近代美術館工芸館)

皇居・乾通りの散策と大嘗宮参観を終えた後は、北桔橋門から北の丸公園方面へ。東京国立近代美術館工芸館で開催中の「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション―メトロポリタン美術館所蔵」を見学した。東京国立近代美術館工芸館東京国立近代美術館…

オランジュリー美術館:珠玉のギヨーム・コレクション「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」展(横浜美術館)

会社休日は雨。運転免許証の更新処理を終え、一度行ってみたかった「果実園リーベル」 横浜ランドマークプラザ店にてランチ。たくさんフルーツが添えられたプレートと、ミックスジュースを楽しむ。果実園リーベルにてランチのあとは横浜美術館の「オランジュ…

美しい小品に出合える「リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」(BUNKAMURA ザ・ミュージアム)

小学生だったか中学生だったか、同級生と一緒に帝国書院の地図帳を広げて「世界一小さな国はどこだろう?」と探していた。その時に必ず名前が出るのが、リヒテンシュタイン公国だった。スイスとオーストリアの国境にある、南北に 25km、東西に 6km、面積にし…

「音楽のある展覧会」を見学するついでに、新装したホテルオークラ東京を探検

「ゴッホ展」、「風景の科学展」、「ハプスブルク展」と巡った上野をあとにして、ホテルオークラ東京に向かった。別館で開かれている「音楽のある展覧会」を訪れる。「ハプスブルク展」同様、日本とオーストリア国交樹立 150 年を記念して、ウィーン楽友協会…

予習してから観に行けばよかった「ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」(国立西洋美術館)

秋の上野の美術館・博物館巡りの最後を飾るのは、国立西洋美術館の「ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」である。「ゴッホ展」と「風景の科学展」を観た後、早めにランチを済ませ、正午前に西洋美術館に行ったのだが、チケット販売の列に …

風景写真を見て科学者は何を思うのか:「風景の科学展 芸術と科学の融合」(国立科学博物館)

絵の力に釘付けになった「ゴッホ展」を後にして、国立科学博物館に向かう。企画展の一つ、「風景の科学展 芸術と科学の融合」を観るためだ。グラフィック・デザイナーの佐藤卓が企画したユニークな写真展だ。www.kahaku.go.jp写真家・上田義彦が撮影した風景…

力強い絵に持っていかれてしまう「ゴッホ展」(上野の森美術館)

東京国立博物館の特別展「正倉院の世界」、東京都美術館の「コートールド美術館展」と、秋の上野の美術館・博物館巡りを続けている。今日は上野の森美術館、開館前の「ゴッホ展」の行列に並ぶところから始まる。開館 15分前にはかなり長い列ができていて「何…

「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(東京都美術館)

トーハクで特別展「正倉院の世界」を観た後は、早めのランチを済ませ、東京都美術館の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」へ向かう。多くの印象派・ポスト印象派の傑作が観られる展覧会なので、しばらく並ぶのを覚悟していたのだが、意外や意外、待ち行列…

特別展「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」(東京国立博物館)

久しぶりに好天の週末、上野に出かける。まずは開館直後の東京国立博物館(トーハク)、特別展「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」へ。9:30 に当日券を買い、40分ほど並んで入場する。毎年奈良博で開催される「正倉院展」ではなく、天皇陛下の御即位を記…

台風直撃の週末、歴史的な試合、そして「塩田千春展:魂がふるえる」

台風19号が直撃した週末。土曜日の夜は、鶴見川の水位をずっと見ながら、台風の通過を待った。台風が来るたびに、鶴見川の治水事業、すなわち日産スタジアムの下にある多目的遊水地の存在に、感謝するほかはない。今回も見事それが機能し、翌日曜日の夜には…

日本画コンテスト「Seed 山種美術館 日本画アワード 2019 未来をになう日本画新世代」展

「みんなのミュシャ」展から少し足を伸ばして、山種美術館の「Seed 山種美術館 日本画アワード 2019 ―未来をになう日本画新世代―」展に行く。「青い日記帳」で紹介されているように、45歳以下の若手の日本画家たちのガチンコのコンテストである。www.yamatan…

ミュシャの後世への影響を伝える「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ --- 線の魔術」展

渋谷の Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されている「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ --- 線の魔術」展に出かける。 www.bunkamura.co.jp2017年に開催された「ミュシャ展」は、ベルエポックを代表するアルフォンス・ミュシャが、パリからチェコに帰…

上野の美術館巡り(2):「円山応挙から近代京都画壇へ」展(東京藝術大学大学美術館)

上野の美術館巡りは、国立西洋美術館の「松方コレクション展」から東京藝術大学大学美術館で開催されている「円山応挙から近代京都画壇へ」展へ。18世紀の京都で、円山応挙は「写生画」で一世を風靡し、円山派を確立した。中国の絵画や狩野派が主流の時代に…

上野の美術館巡り(1):国立西洋美術館「松方コレクション展」

国立西洋美術館で開催されている「松方コレクション展」に出かける。「松方コレクション」は、1896年に弱冠30歳の若さで川崎造船所の初代社長に就任した松方幸次郎が、1910-20年代にヨーロッパ各地で蒐集した美術品である。浮世絵約8,000点のほか、西洋絵画…

そごう美術館「北斎展」にて、『冨嶽三十六景』『富嶽百景』全作品をみる

横浜のそごう美術館で「北斎展」が開催されている。葛飾北斎の展覧会と言えば、今年の初めに行われた「新・北斎展」が圧倒的であったが、今回は複製画による展覧会であり、『冨嶽三十六景』全作品(ベロ藍を使った主版「表富士」36作品+墨で摺られた追加版…

日本橋の展覧会を巡る:「日本の素朴絵」展(三井記念美術館)と「山口蓬春展」(日本橋高島屋)

上野の美術館を巡る予定だったのだが、何と車のバッテリーが上がってしまっていた。急きょ JAF を呼ぶ。幸い、1時間ほどで来てくれて、とりあえずエンジンがかかる状態になった。そうこうして出遅れてしまった間に、上野の駐車場は満車になってしまったよう…

重いボルタンスキー、美しい速水御舟

国立新美術館で開催されている「クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime」展を見る。まだご存命だが、大規模な回顧展であり、展覧会場そのものが、インスタレーションという位置づけになっている。展覧会の入り口には DEPART、出口には ARRIVE と表示されて…

「原三溪の美術 伝説の大コレクション」展を見る(横浜美術館)

横浜美術館で開催の「原三溪の美術 伝説の大コレクション」展を見る。本牧にある三溪園が好きでよく訪れているが、三渓園を開いたのが生糸貿易で財をなした実業家・原三溪(1868 - 1939)である。古美術の収集家、下村観山をはじめとする日本画家の支援者と…

目から鱗!『絵を見る技術 名画の構造を読み解く』を読んで、絵画鑑賞の新たな視座を得る

絵画を理解するには、描かれた背景(美術史)、絵画の意味(モチーフやアトリビュートの意味)、造形(色・構図)について知る必要がある。秋田麻早子『絵を見る技術 名画の構造を読み解く』は、造形について焦点を当てた本で、基本的なビジュアル・リテラシ…

庭園美術館にて、美しいキスリングの絵を楽しむ

実は東京都庭園美術館に行ったことがなかった。わりと現代美術系が多くて自分の興味を引く展覧会が少なかったからかもしれない。今回はエコール・ド・パリ(「パリ派」)の「キスリング展」ということで、初めて庭園美術館に出かけることとなった。本館新館w…