Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

Art

巨匠たちの絵を観て西洋美術史を辿る「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展(東京都美術館)

お休みをとったのに、あいにくの雨。美術館巡りをする。まずは都美(東京都美術館)。そしてリニューアルした三井記念美術館。 朝の渋滞を避けるべく、湾岸線からレインボーブリッジ経由で上野へ。「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展が…

ドライブ気分で「リアル(写実)のゆくえ」「けずる絵、ひっかく絵」展、そしてランチ(平塚市美術館)

湘南へのドライブも兼ねて、平塚市美術館の「リアル(写実)のゆくえ」展を観に行く。NHK の「日曜美術館 アートシーン」で紹介されていて、面白そうと感じたから。買ったばかりの新しい靴でのお出かけは、ちょっと心が弾む。 入り口では鉄製のイグアナが出…

見たことのない北斎の絵に出合える「大英博物館 北斎 ―国内の肉筆画の名品とともに―」展(サントリー美術館)

北斎すみだ美術館をはじめ、いくつもの「北斎展」に行き、葛飾北斎の作品はかなりの数見たと思う。たとえば 3年前の「新・北斎展」は圧巻のボリュームであった。だが今回、サントリー美術館で開催されている「大英博物館 北斎 ―国内の肉筆画の名品とともに―…

泉屋博古館東京リニューアル記念展「日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京」

泉屋博古館東京がリニューアルした。その最初の記念展覧会は、住友の持つ日本画コレクションを展示した「日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京」展である。 東京の画家として、狩野芳崖、橋本雅邦、菊池容斎、下村観山、小林古径、山口蓬春。京…

「没後50年 鏑木清方展」:鏑木清方は単なる「美人画家」ではなかった(東京国立近代美術館)

「西の松園、東の清方」と、京都の上村松園と並び、「美人画家」として称される鏑木清方。伊東深水や川瀬巴水の師匠でもある。「没後50年 鏑木清方展」が東京国立近代美術館で開催されている。 kiyokata2022.jp 先日の山種美術館の上村松園の展覧会と同じよ…

開館55周年記念特別展「上村松園・松篁 ―美人画と花鳥画の世界―」(山種美術館)

トーハクで空也上人像を観た後、山種美術館の開館55周年記念特別展「上村松園・松篁 ―美人画と花鳥画の世界―」に立ち寄る。 「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである。」 自らそう語った上村…

教科書に載っている空也上人像を観る:特別展「空也上人と六波羅蜜寺」(東京国立博物館)

トーハクの本館の一室で開催されている特別展「空也上人と六波羅蜜寺」を観に行く。 kuya-rokuhara.exhibit.jp お目当ては日本史の教科書に載っている空也上人像である。 10世紀以降、現世利益ではなく浄土への往生を求めることで現世の苦しみから逃れること…

仏像を模造・修復する学生たちを描く『東京藝大 仏さま研究室』

仏像の模造・修復の世界を描いた小説、樹原アンミツ『東京藝大 仏さま研究室』を読む。ちょうどオリジナルに忠実な模造というプロセスを通して、正倉院の宝物が作られた当時の卓越した技術を研究し、後世に伝えていく「再現模造」の展覧会を観たばかりであり…

「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」で修復された《窓辺で手紙を読む女》を観る(東京都美術館)

印象派はもちろんだが、それよりも前の時代のオランダ絵画が好きである。そんな僕にとって、東京都美術館で開催されている「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」は、見逃せない展覧会だ。しかも修復されたばかりのフェルメー…

巨匠たちの作品を時代順に辿る「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」(国立新美術館)

国立新美術館にて始まった「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」。3連休の中日、昼 12:30 のチケットが予約できた。東京ミッドタウンの HARBS で早めのランチをとって、そのあと国立新美術館を訪れた。 met.exhn.jp メトロポリタン美術館に行ったのは …

特別展「よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技―」(サントリー美術館)

「模造品」という言葉からは「偽物」とか「本物ではない」と言ったあまりよくないイメージがある。そこで文化財の保存・継承のために作られる複製については「再現模造」という言葉が用いられている。材料・構造・技術において、オリジナルに忠実な模造とい…

2022年の初展覧会は平塚市美術館「湘南の日本画ー院展、創画会の作家を中心に」展

箱根駅伝をテレビ観戦しながら三が日を過ごす。さすがに体重が増えてしまったので、美術展に出かけることに。ちょっとしたドライブ気分で、平塚市美術館の「湘南の日本画ー院展、創画会の作家を中心に」展を訪れる。 平塚市美術館 安田靫彦が療養も兼ねて大…

定番の美術館巡り:サントリー美術館から山種美術館へ

休日の定番の美術館巡りのコースは、サントリー美術館から山種美術館を訪れるものである。 今日もサントリー美術館の千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」を観た後に、東京ミッドタウンで早めのランチ。 www.suntory.co.jp そして山種美術…

「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」展:渡邊木版美術舗の鮮やかな摺り、スティーヴ・ジョブズの審美眼を堪能する(SOMPO美術館)

今年になって何度、川瀬巴水の展覧会を訪れたことだろう。4月の平塚市美術館、6月の府中市美術館、そして町田市立国際版画美術館を前(8月)後期(9月)。 その最後を飾るのは SOMPO美術館で開催されている「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」展である。 www.sompo-…

1年ぶりのアーティゾン美術館:コレクション展「印象派ー画家たちの友情物語」「特集コーナー展示 挿絵本にみる20世紀フランスとワイン」

森村泰昌の「M式『海の幸』」で頭を揺さぶられた後は、心穏やかにアーティゾン美術館の石橋財団コレクションを楽しむ。テーマは「印象派ー画家たちの友情物語」。 www.artizon.museum にしうら染(漫画家)による「印象派画家相関図」 漫画家のにしうら染が…

1年ぶりのアーティゾン美術館:「M式『海の幸』ー森村泰昌 ワタシガタリの神話」展

都会の真ん中で非日常の時間を過ごせる別空間。アーティゾン美術館を初めて訪ねた時の印象である。あれからちょうど1年。再びアーティゾン美術館を訪れた。 アーティゾン美術館 石橋財団コレクションと現代美術家のジャムセッションとして、「M式『海の幸』…

久しぶりにトーハクに行き、伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」を観覧する(東京国立博物館)

東京国立博物館に、伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」を観に行く。トーハクに行くのは、「出雲と大和」展以来だから 1年9ヶ月ぶりということになる(コロナ禍で「鳥獣戯画」展に行くことはできなかった)。 muranaga.hatenablog.com …

「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」展に行き、久しぶりに西洋画を観る(三菱一号館美術館)

三菱一号館美術館にて開催されている「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜」展に出かける。コロナ禍の中、西洋美術の展覧会は、6月に行った「クールベと海」展以来だから、実に久しぶりである。 mimt.jp 三菱一号館美術館 イスラエル博物館が所蔵する印…

東京ステーションギャラリーから山種美術館へ:小早川秋聲、速水御舟、吉田善彦を観る

久しぶりに東京駅へ。丸の内北口のドームを見上げると、何だか気分が高揚する。 東京ステーションギャラリーの「小早川秋聲」展を観る。 旅する画家の絵を楽しんだ後は、OAZO のアマルフィイ・モデルナでランチ。 そして久しぶりに丸善に行って、本の中を散…

「刀剣 もののふの心」展:いつもと違って女性客が多いサントリー美術館

サントリー美術館で開催されている「刀剣 もののふの心」展に出かける。ある程度予想していたとは言え、女性客が8割から9割、しかも若い女性が多い。いつもとは全く違う客層である。今回の展覧会は、美術館側が新しい顧客層を開拓しようとした企画展だと思う…

安野光雅「洛中洛外と京都御苑の花」展を堪能、「ます寿司」を買って帰る

彼岸花を見た後は、横浜・高島屋で開催されている「安野光雅 追悼『洛中洛外と京都御苑の花』展」を観に行く。 安野光雅と言えば、子供の頃に読んだ絵本『ふしぎなえ』をよく覚えている。そして大人になってからは『旅の絵本』シリーズを楽しんだ。今回は安…

「浮世絵風景画 - 広重・清親・巴水 三世代の眼 -」展を再訪する(町田市立国際版画美術館)

町田市立国際版画美術館にて開催されている「浮世絵風景画 - 広重・清親・巴水 三世代の眼 -」展を再訪する。なぜなら前期・後期で全作品の展示替えが行われたからだ。 前期の展示を観に来た時にも書いたが、今回の「浮世絵風景画」展は、副題にあるように、…

辻惟雄『日本美術の歴史 補訂版』は15年ぶりの改訂になる

辻惟雄『日本美術の歴史』 あれ?同じ本が2冊? 右は、2005年に出版された辻惟雄先生の『日本美術の歴史』。左は、その15年ぶりの改訂版である。書き誤り・書き忘れを改め、新しい作品を加えたり図版を取り替えたりしたということで、『補訂版』とされてい…

空いている美術館でゆったり「浮世絵風景画」を楽しむ(町田市立国際版画美術館)

コロナ感染が拡大している中、空いていて、かつ自分の好きな絵を観られる展覧会ということで、目をつけていたのが、町田市立国際版画美術館で開催されている「浮世絵風景画 - 広重・清親・巴水 三世代の眼 -」展である。 町田市立国際版画美術館は芹ヶ谷公園…

人出を避けて美術鑑賞をするはずだったのに…。意外と混んでいた「北斎づくし」展

いつものように、サントリー美術館で展覧会を観て、HARBS でランチ。コロナ感染予防のため、人出を避けてゆっくり美術鑑賞するには、最適のコースである。今回もそうやって平穏に休日を過ごすはずだったのだが…。 muranaga.hatenablog.com ランチの間に思い…

心のざわめきを喚起する「ざわつく日本美術」(サントリー美術館)

2回目のワクチン接種を受けて約2週間。そろそろ効果が出る頃になるが、油断はできない。従来通り、感染予防に気をつけて行動しなければ。そういう意味だと、空いている美術館・展覧会は、数少ない心が落ち着く場である。 ところがサントリー美術館で開催さ…

「第76回 春の院展」(そごう美術館)

そごう美術館で開催されている「第76回 春の院展」に出かける。多くの日本画が並べられていて、自分の好みのものを探すのが楽しい。心象風景を描いたものも多いが、現代美術に比べると理解しやすいし、馴染み深いテーマの絵が多い。 これだけある中で、やは…

4人の「広重」の風景画が勢ぞろいする「映える NIPPON 江戸~昭和 名所を描く」展(府中市美術館)

初代歌川広重、明治の広重と呼ばれた光線画の小林清親、昭和の広重と呼ばれた新版画の川瀬巴水。江戸・明治・昭和の「広重」による風景版画が勢ぞろいする「映える NIPPON 江戸~昭和 名所を描く」展が、府中市美術館で開催されている。 歌川広重の名所江戸…

雨の日の美術館巡り その2:「クールベと海」展(パナソニック汐留美術館)

サントリー美術館で、ミネアポリス美術館所蔵の日本絵画を楽しんだ後は、パナソニック汐留美術館へ向かう。ここでは「クールベと海」展が開催されている。 panasonic.co.jp 19世紀フランスの写実主義を代表する画家の一人、ギュスターヴ・クールベ。既存の体…

雨の日の美術館巡り その1:「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」展(サントリー美術館)

会社休日はあいにくの雨。残念ながらゴルフはできなかったが、雨の日の美術館巡りも悪くない。6月になって多くの美術館・博物館が営業を再開している。 まず訪れたのはサントリー美術館で開催されている「ミネアポリス美術館 日本絵画の名品」展。ミネアポリ…