Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

Museum

ひとめで心を奪われてしまった「渡辺省亭 - 欧米を魅了した花鳥画 -」展(東京藝術大学大学美術館)

かねてより名前は知っていたものの、実物を見る機会がほとんどなかった日本画家・渡辺省亭(1851 - 1918年)。その初めての回顧展「渡辺省亭 - 欧米を魅了した花鳥画 -」が、東京藝術大学大学美術館で開催されており、いそいそと出かけた。そしてその花鳥画…

ターナーと並ぶ英国の風景画家「コンスタブル展」(三菱一号館美術館)

ディーラーの作業が予定より半日早く終了したので、代車から愛車に乗り換え、三菱一号館美術館で開催されている「テート美術館所蔵 コンスタブル展」に出かける。一歳年長の J. M. W. ターナー(1775-1851年)とともに、英国の風景画の評価を高めたジョン・…

長期休館となる前に横浜美術館「トライアローグ」展、「ヨコハマ・ポリフォニー」展に行ってきた

横浜美術館は来月3月1日より、大規模改修工事のため 2年超の長期休館に入る。その前の最後の展覧会となる「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」展に行ってきた。そのタイトルの通り、横浜美術館・愛知県美…

「没後70年 吉田博展」(東京都美術館)にて、200点もの木版画を堪能する

「没後70年 吉田博展」が、東京都美術館で1月26日より開催されている。吉田博(1876 - 1950)は、洋画家としての卓越した技術と、日本の伝統的な版画技法を統合することにより、独創的な木版画制作を確立した画家である。吉田博の絵は海外での評価が高く、ダ…

2021年初の展覧会は「ミレーから印象派への流れ展」(そごう美術館)

地元の師岡熊野神社へ初詣のあとは、地元・横浜のそごう美術館にて2021年初の展覧会。「ミレーから印象派への流れ展」は、19世紀のフランス絵画を、ミレーに代表されるバルビゾン派から、印象派、そしてナビ派に至るまでの系譜を辿る。著名な画家の作品もあ…

東京都写真美術館を初訪問「138億光年 宇宙の旅」

東京都写真美術館を初めて訪ねる。お目当ては「138億光年 宇宙の旅」展。ハッブル宇宙望遠鏡などが捉えた宇宙の写真。その美しさとスケールの大きさに改めて息をのむ。 「138億光年 宇宙の旅」展 月探査機がとらえた「地球の出」 火星探査車キュリオシティに…

ここ数年の展覧会のエッセンスを紹介「美を結ぶ。美をひらく。」(サントリー美術館)

コロナ禍において、サントリー美術館は所蔵品を少しづつ公開している。「美を結ぶ。美をひらく。」展は、ここ数年のサントリー美術館で催された展覧会のエッセンスを紹介するものになっている。六つの物語と称して、古伊万里、鍋島、琉球の紅型(びんがた)…

石橋財団コレクション選の展示も見ごたえがあるアーティゾン美術館

アーティゾン美術館は、素晴らしい建物と言い、西洋画だけでなく日本画にも力を入れているコレクションと言い、石橋財団の豊富な財力を示している。2,800点ものコレクションの中から一部を選んで展示している展覧会も見ごたえがある。 muranaga.hatenablog.c…

西洋絵画だけでなく日本画にも力を入れるアーティゾン美術館「琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術」展

新しく生まれ変わったアーティゾン美術館は、非日常のひと時が過ごせる空間である。旧ブリヂストン美術館の時代は、西洋絵画の印象が強かったが、新生アーティゾン美術館・石橋財団は、これから日本画や現代美術にも力を入れていくようで、「琳派と印象派 東…

都会の真ん中に美しい別空間。非日常的な時間を過ごせるアーティゾン美術館

旧ブリヂストン美術館が5年間の休館を経て、新しくアーティゾン美術館として生まれ変わって開館した。秋の3連休の初日、ようやく訪れることができた。 www.artizon.museum この日開催されていたのは「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」展、そして石橋…

穏やかな秋の陽射しに包まれた葉山の美術館を訪れる(神奈川県立近代美術館)

天気のよい週末。葉山まで片道1時間のドライブを思い立つ。神奈川県立近代美術館・葉山館に出かけてみよう、とふと思ったのだ。ここは去年の9月、山口蓬春記念館を訪れた時に立ち寄った美術館で、相模湾を一望することができる。白い壁のモダンな建築が美…

リニューアル記念第2弾「日本美術の裏の裏」展(サントリー美術館)

サントリー美術館リニュアル記念第2弾の展覧会は「日本美術の裏の裏」展。サントリー美術館が「生活の中の美」をコンセプトに掲げる中、日本ならではの美の楽しみ方、目に見えていない「裏」に、隠されている「裏」の魅力を紹介する展覧会なのだそうだ。展覧…

竹内栖鳳を巡る小さな旅:大倉集古館から山種美術館へ

雨の土曜日。NHK「日曜美術館アートシーン」で紹介されていた大倉集古館の「近代日本画の華」展に行く。東京ミッドタウンでランチ。その後、思い立って山種美術館「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」展まで足を伸ばす。雨の中の都心ドライブは、図らず…

みなとみらいから馬車道へ:川瀬巴水と土屋光逸の美しい風景画を堪能する(神奈川県立歴史博物館)

馬車道にある神奈川県立歴史博物館に行く。曇っていて少し涼しいくらいなので、みなとみらいから、散歩を兼ねて、馬車道まで歩く。海の中に塔が立ち始めていて「何だろう?」と思ったのだが、あとから来年開業予定のロープウェイの工事であることを、友人に…

12人の作家を紹介する「和巧絶佳展 令和時代の超工芸」(パナソニック汐留美術館)

パナソニック汐留美術館に行き、現代日本の工芸美を紹介する「和巧絶佳展 令和時代の超工芸」を観る。12人の作家の超絶技巧の美しい作品に目を奪われる。 舘鼻則孝 深堀隆介 深堀隆介 深堀さんの金魚は、見た目のような厚みはない。薄く層を重ねて、この立体…

新しく建築された SOMPO美術館、その「開館記念展」に行く

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展でゴッホの《ひまわり》を見たせいでもあるだろう、新しく建築された SOMPO美術館に行って、その所蔵する《ひまわり》と比較してみたくなった。久しぶりに新宿の高層ビル街に出かける。 SOMPO美術館は、損保ジャパン本社…

イギリスの珠玉の美を堪能する「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」(国立西洋美術館)

心待ちにしていた「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」を観るために、国立西洋美術館に出かける。ロンドン・ナショナル・ギャラリー 200年の歴史の中で初めて、館外での大規模な所蔵作品展であり、珠玉の作品 61点すべてが日本初公開である。 「ロンドン…

「東京藝術大学 スーパークローン文化財展」:高精度な複製技術により時空を超える(そごう美術館)

伝統的な熟練の模写・模造技術と、最新のデジタル技術・2D/3D 印刷技術を融合させることにより、高精度な複製を作り上げる「クローン文化財」技術が、東京藝術大学で開発された。素材・質感・技法・文化的背景・精神性…。さまざまな観点から文化財の精巧な複…

謎めいた風景画を描く「ピーター・ドイグ展」(東京国立近代美術館)

8月1日、梅雨明け。東京国立近代美術館で開催されている「ピーター・ドイグ展」を観に行く。当日の朝、チケットぴあで日時指定チケットを購入、コンビニで受け取ってから、美術館に向かう。 「ピーター・ドイグ展」(東京国立近代美術館) peterdoig-2020.jp…

リニューアルしたサントリー美術館:「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展

国立新美術館の「古典 x 現代 2020」展を観た後は、ミッドタウンでランチ。そしてリニューアル・オープンしたサントリー美術館に行き、 「ART in LIFE, LIFE and BEAUTY」展を観る。題名の通り、生活の中の美を扱った展覧会であり、サントリー美術館所蔵の古…

4ヶ月ぶりの展覧会:「古典x現代 2020 時空を超える日本のアート」(国立新美術館)

コロナ第2波が来ている中、世間は夏休みに突入した。4連休である。僕の場合、会社方針で夏休みを4月に移動させていたので、3連休。お盆もほぼいつものように仕事をするスケジュールとなっている。「Go To トラベル」という気分にはなれず、状況を見ながら、…

超絶技巧が凄い「超写実主義絵画の襲来」(Bunkamura ザ・ミュージアム)

多くの展覧会が延期、美術館が閉館している中、会期を短縮して開館している Bunkamura ザ・ミュージアムの「超写実主義絵画の襲来」展に出かける。去年の台風の水害により現在は休館しているホキ美術館所蔵の写実絵画の展覧会である。ホキ美術館には 2017年1…

絵画のような日常のスナップ:「永遠のソール・ライター」(Bunkamura ザ・ミュージアム)

ニューヨークの街角の何気ない日常。それを見たことのない構図で切り取ったスナップ。ソール・ライターの写真にはどこか惹きつけられる。日常を描いた絵画のような写真だからかもしれない。浮世絵を連想させる大胆な構図だからかもしれない。Bunkamura では…

郷さくら美術館に立ち寄り、特別展「中野嘉之の世界」を間近で観る

両親を訪ねる前に、現代日本美術を専門とする郷さくら美術館に寄って、特別展「中野嘉之の世界」を観る。ふだんは桜の花を中心にした常設展示が行われる小さな美術館だが、今日は中野嘉之氏の作品のみが展示されていた。郷さくら美術館www.satosakura.jpsato…

デンマークの画家ハマスホイが描く静謐な世界:特別展「ハマスホイとデンマーク絵画」(東京都美術館)

トーハクで古代日本に思いを馳せた後は、東京都美術館まで足を伸ばし、ハマスホイというデンマークの画家と、彼につながる 19世紀のデンマーク絵画を紹介する特別展「ハマスホイとデンマーク絵画」を観る。ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864 - 1916)。初めて…

日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」を観て、古代の日本に思いを馳せる(東京国立博物館)

日本書紀成立1300年の特別展「出雲と大和」をトーハクに観に行く。izumo-yamato2020.jp日本書紀の冒頭にある国譲りの神話では、国津神が天津神に国を譲り、国津神であるオオクニヌシは出雲へ鎮座する。神々を司る「幽」を祀る出雲と、現実を司る「顕」を祀る…

デザイナーの頭の中?「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」(21_21 DESIGN SIGHT)

プロダクトデザイナー、建築家、グラフィックデザイナー、空間デザイナー、照明デザイナー…。さまざまなデザイナーの原画や図面、模型が観られる「㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画」が、21_21 DESIGN SIGHT で開催されている。21_21 DESIGN SIGH…

「上村松園と美人画の世界」(山種美術館)

21_21 DESIGN SIGHT を訪ねた後、ミッドタウンでランチ、その帰りに山種美術館に寄った。山種美術館が現在の広尾の地に開館して10年、それを記念した特別展「上村松園と美人画の世界」が開催されている。「西の松園、東の清方」と上村松園と並び称された鏑木…

「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現」展に行く(代官山ヒルサイドフォーラム)

雪交じりの雨の寒い土曜日。代官山に「ダ・ヴィンチ没後500年 夢の実現」展を観に行く。500年前に亡くなったレオナルド・ダ・ヴィンチは万能の天才。画家として現存する作品は16点、完全な姿で残っているのは4点しかないと言う。レオナルド・ダ・ヴィンチ研…

ヨーロッパ美術史を辿ることができる「ブダペストーヨーロッパとハンガリーの美術400年」展(国立新美術館)

国立新美術館で開催中の日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念「ブダペストーヨーロッパとハンガリーの美術400年」展に行ってきた。日本とオーストリアとの国交もちょうど 150周年にあたり、「ハプスブルク展」も開催されたが、1869年当時、「オーストリ…