Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

Book

大栗博司『重力とは何か』『強い力と弱い力』『超弦理論入門』:宇宙論・素粒子論・超弦理論への骨太な啓蒙書 3部作

理論物理学者の思考を知る橋本幸士先生の楽しいエッセイを読んだら、むくむくと素粒子論、宇宙論の本を読みたくなり、ミチオ・カク『神の方程式』を新たに読んだり、大栗博司先生や村山斉先生の一般向けの啓蒙書を本棚から引っ張り出して読み直している。以…

ミチオ・カク『神の方程式 「万物の理論」を求めて』:4つの力の統一理論をめざす科学者たちの挑戦

ミチオ・カク『神の方程式 「万物の理論」を求めて』は、究極の「万物理論」をめざす科学者たちの挑戦の物語である。一般相対性理論と量子論は統合できるのか?重力、電磁気力、強い核力、弱い核力を統一して記述できる方程式は見出せるのか?その方程式はビ…

「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」展と、美術館カフェの個性的なランチを楽しむ(茅ヶ崎市美術館)

「台風直撃。明日のゴルフは中止だなぁ…」とちょっとブルーになりがちな気分を盛り上げるべく、サザンオールスターズを聴きながら、湘南方面に向けてハンドルを握る。めざすは、茅ヶ崎市美術館で開催されている「THE 新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦」と言う…

橋本幸士『物理学者のすごい思考法』:最先端の理論物理学研究者の日常を知る

超ひも理論、素粒子論という最先端を研究する理論物理学者は、一体どういう思考をしているのか。どのような日常生活を送っているのか。そしてどういう少年時代を過ごしたのか。橋本幸士教授による『物理学者のすごい思考法』は、その一端をつまびらかにして…

『べらぼうくん』は「万城目ワールド」のルーツを辿る万城目学の青春記

万城目学の『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』を一気読みしたことをよく覚えている。京都を舞台にオニを使って戦ごっこをするという荒唐無稽な物語である。その奇想天外な万城目ワールドの魅力にすぐにハマった。その後に読んだ『鹿男あをによし』は奈良が舞…

身につまされながら一気読みした『GE 帝国盛衰史』

『GE 帝国盛衰史』は分厚いが、あまりにも面白くて一気読みした。20世紀を代表する経営者、ジャック・ウェルチ。「インダストリアル・インターネット」という名のもとに、今でいう DX(Digital Transformation)を標榜したジェフリー・イメルト。強烈なリー…

まさに熱狂の夜!石田泰尚スペシャル第4夜は石田組による弦楽アンサンブル(ミューザ川崎)

石田泰尚スペシャル、7月の第3夜(カルテット)に続き、第4夜を聴く。今回は石田組による弦楽アンサンブル。パンフレットの宣伝文句に書かれた通り、まさに「熱狂の夜」となった。 muranaga.hatenablog.com 石田組は、石田泰尚さんの呼びかけにより結成さ…

板谷波山の多彩な陶芸に魅了される(出光美術館)

夏休みの美術館巡り。横浜そごうでのランチの後は、改装していた出光美術館を久しぶりに訪ねる。「生誕150年 板谷波山 -- 時空を超えた新たなる陶芸の世界」展。 その多彩な陶芸に心を奪われる。美しい器の形、多様な彫り紋様に、釉薬を使い分けることで美し…

美しい天空の写真に心が洗われる「KAGAYA 星空の世界」展(そごう美術館)

夏休み初日は、ぐるっとパス、東京駅周辺美術館共通券を活用しての展覧会巡り。そごう美術館と出光美術館を訪ねる。 まずは横浜・そごう美術館で開催されている「KAGAYA 星空の世界」展。美しい天空の写真に心が洗われる。 日本全国、そして全世界を巡って、…

『国立西洋美術館 名画の見かた』を読むことで、より楽しめる「自然と人のダイアローグ」展と常設展(西洋美術館)

国立西洋美術館のリニューアルオープン記念展覧会「自然と人のダイアローグ」を見に行く。ドイツのフォルクヴァング美術館の協力を得て、西洋美術館(西美)の松方コレクションをはじめとする多くの所蔵作品を楽しむことができる。一部の作品を除いて、作品…

巨匠たちの絵を観て西洋美術史を辿る「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展(東京都美術館)

お休みをとったのに、あいにくの雨。美術館巡りをする。まずは都美(東京都美術館)。そしてリニューアルした三井記念美術館。 朝の渋滞を避けるべく、湾岸線からレインボーブリッジ経由で上野へ。「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展が…

「没後50年 鏑木清方展」:鏑木清方は単なる「美人画家」ではなかった(東京国立近代美術館)

「西の松園、東の清方」と、京都の上村松園と並び、「美人画家」として称される鏑木清方。伊東深水や川瀬巴水の師匠でもある。「没後50年 鏑木清方展」が東京国立近代美術館で開催されている。 kiyokata2022.jp 先日の山種美術館の上村松園の展覧会と同じよ…

教科書に載っている空也上人像を観る:特別展「空也上人と六波羅蜜寺」(東京国立博物館)

トーハクの本館の一室で開催されている特別展「空也上人と六波羅蜜寺」を観に行く。 kuya-rokuhara.exhibit.jp お目当ては日本史の教科書に載っている空也上人像である。 10世紀以降、現世利益ではなく浄土への往生を求めることで現世の苦しみから逃れること…

仏像を模造・修復する学生たちを描く『東京藝大 仏さま研究室』

仏像の模造・修復の世界を描いた小説、樹原アンミツ『東京藝大 仏さま研究室』を読む。ちょうどオリジナルに忠実な模造というプロセスを通して、正倉院の宝物が作られた当時の卓越した技術を研究し、後世に伝えていく「再現模造」の展覧会を観たばかりであり…

久しぶりにピアノ・リサイタルを楽しむ:福間洸太朗「オール・ショパン」(神奈川県立音楽堂)

日曜日に受けたワクチン接種の副反応がまだ残る水曜日。午後半休を貰って、神奈川県立音楽堂で開催のピアノ・リサイタルに出かける。映画『蜜蜂と遠雷』で高島明石役のピアノ演奏を行った福間洸太朗による「オール・ショパン」。平日昼間の公演にも関わらず…

「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」で修復された《窓辺で手紙を読む女》を観る(東京都美術館)

印象派はもちろんだが、それよりも前の時代のオランダ絵画が好きである。そんな僕にとって、東京都美術館で開催されている「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」は、見逃せない展覧会だ。しかも修復されたばかりのフェルメー…

「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」展:渡邊木版美術舗の鮮やかな摺り、スティーヴ・ジョブズの審美眼を堪能する(SOMPO美術館)

今年になって何度、川瀬巴水の展覧会を訪れたことだろう。4月の平塚市美術館、6月の府中市美術館、そして町田市立国際版画美術館を前(8月)後期(9月)。 その最後を飾るのは SOMPO美術館で開催されている「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」展である。 www.sompo-…

1年ぶりのアーティゾン美術館:コレクション展「印象派ー画家たちの友情物語」「特集コーナー展示 挿絵本にみる20世紀フランスとワイン」

森村泰昌の「M式『海の幸』」で頭を揺さぶられた後は、心穏やかにアーティゾン美術館の石橋財団コレクションを楽しむ。テーマは「印象派ー画家たちの友情物語」。 www.artizon.museum にしうら染(漫画家)による「印象派画家相関図」 漫画家のにしうら染が…

久しぶりにトーハクに行き、伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」を観覧する(東京国立博物館)

東京国立博物館に、伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」を観に行く。トーハクに行くのは、「出雲と大和」展以来だから 1年9ヶ月ぶりということになる(コロナ禍で「鳥獣戯画」展に行くことはできなかった)。 muranaga.hatenablog.com …

ショパン・コンクールをオンライン映像配信で楽しんだ

第18回ショパン国際ピアノコンクールは、反田恭平さん 2位、小林愛実さん 4位という日本人のダブル入賞という喜ばしい結果となった。 tabimatch.com ontomo-mag.com 上記のサイトからは、入賞者の演奏動画が 1次予選から決勝までまとめられている。 そう、今…

東京ステーションギャラリーから山種美術館へ:小早川秋聲、速水御舟、吉田善彦を観る

久しぶりに東京駅へ。丸の内北口のドームを見上げると、何だか気分が高揚する。 東京ステーションギャラリーの「小早川秋聲」展を観る。 旅する画家の絵を楽しんだ後は、OAZO のアマルフィイ・モデルナでランチ。 そして久しぶりに丸善に行って、本の中を散…

左足の甲の痛みは疲労骨折ではなく、ジョギングを再開した

9月10日からの左足の甲の痛みは、どうやら捻挫であったようだ。おそらくゴルフの素振りをした時に捻ったようで、1週間くらいすると痛みは引いてきた。恐る恐るウォーキングを再開したり、ゴルフをプレーしたりしてみたが、痛みがぶり返すことがなかった。 初…

「刀剣 もののふの心」展:いつもと違って女性客が多いサントリー美術館

サントリー美術館で開催されている「刀剣 もののふの心」展に出かける。ある程度予想していたとは言え、女性客が8割から9割、しかも若い女性が多い。いつもとは全く違う客層である。今回の展覧会は、美術館側が新しい顧客層を開拓しようとした企画展だと思う…

安野光雅「洛中洛外と京都御苑の花」展を堪能、「ます寿司」を買って帰る

彼岸花を見た後は、横浜・高島屋で開催されている「安野光雅 追悼『洛中洛外と京都御苑の花』展」を観に行く。 安野光雅と言えば、子供の頃に読んだ絵本『ふしぎなえ』をよく覚えている。そして大人になってからは『旅の絵本』シリーズを楽しんだ。今回は安…

「プロジェクトX 挑戦者たち『運命の最終テスト ~ワープロ・日本語に挑んだ若者たち~』」を観て

「プロジェクトX 挑戦者たち『運命の最終テスト ~ワープロ・日本語に挑んだ若者たち~』」が再放送された。 新価格版 プロジェクトX 挑戦者たち 運命の最終テスト ~ワープロ・日本語に挑んだ若者たち~国井雅比古Amazon 「運命の最終テスト」~ワープロ・…

「浮世絵風景画 - 広重・清親・巴水 三世代の眼 -」展を再訪する(町田市立国際版画美術館)

町田市立国際版画美術館にて開催されている「浮世絵風景画 - 広重・清親・巴水 三世代の眼 -」展を再訪する。なぜなら前期・後期で全作品の展示替えが行われたからだ。 前期の展示を観に来た時にも書いたが、今回の「浮世絵風景画」展は、副題にあるように、…

『立花隆のすべて』『精神と物質』:25年の時を超えて

新旧『立花隆のすべて』 あれ?またもや同じ本が2冊? 右は 1996年に発刊された文藝春秋の臨時増刊号『立花隆のすべて』(単行本化・文庫化されている)。左は25年の時を経て、2021年8月に出た『立花隆のすべて』。今年 4月に 80歳で亡くなった立花隆を、さ…

辻惟雄『日本美術の歴史 補訂版』は15年ぶりの改訂になる

辻惟雄『日本美術の歴史』 あれ?同じ本が2冊? 右は、2005年に出版された辻惟雄先生の『日本美術の歴史』。左は、その15年ぶりの改訂版である。書き誤り・書き忘れを改め、新しい作品を加えたり図版を取り替えたりしたということで、『補訂版』とされてい…

安達奈緒子さん脚本のドラマにハマっている

安達奈緒子さん脚本のドラマにハマっている。 まず何と言っても、今放映されている NHK の朝ドラ「おかえりモネ」。 気象予報士の成長を描いた物語だが、海・山・空という自然が相手。その自然にまつわる漁業、林業、気象予報といった仕事が丁寧に描かれてい…

「スロージョギング」のやり方を見直している

去年の11月から、ときどきサボったりしながらだが、週に 3回ほど、ジョギングしている。ランニング初心者ということもあって、気軽に長く続けられそうな「スロージョギング」と呼ばれる走り方を参考にしている。 「にこにこペース」と言われる楽なスピードで…