Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

Book

『五感でわかる名画鑑賞術』にみる美術鑑賞の極意

西岡文彦『五感でわかる名画鑑賞術』は、『簡単すぎる名画鑑賞術』の続編に相当する。前作はタッチの変遷に焦点を当てた興味深い鑑賞ガイドとなっていたが、本作は著者自身の個人的な経験をふまえたエッセイの要素も持っている。五感でわかる名画鑑賞術 (ち…

美術鑑賞がますます楽しくなる『簡単すぎる名画鑑賞術』

『いちばんやさしい美術鑑賞』はアマチュアならではの鑑賞ガイドがわかりやすかったが、逆に美術のプロフェッショナルが、中学生にもわかる簡潔で明快な絵画の読み解き方を指南する本がある。西岡文彦『簡単すぎる名画鑑賞術』。題名の通り、とても分かりや…

恒例の人間ドック、今年は「みんなで筋肉体操」をして臨んでみたが…

毎年数値が悪化していくのが悲しい人間ドック。今年も受けてきた。今回は鼻からの胃カメラに加えて、肺CT、PSA、CA19-9、CEA マーカーをチェック。腎機能の低下、悪玉コレステロール、脂肪肝、石灰化、尿酸値などなど、要経過観察の項目はあるものの、幸い、…

『いちばんやさしい美術鑑賞』はアマチュアならではの視点がわかりやすい

年間300もの展覧会を観て、「青い日記帳」を毎日書くカリスマ・ブロガー Tak さんこと、中村剛士さんによる美術鑑賞の入門書が『いちばんやさしい美術鑑賞』(ちくま新書)である。玄人はだしでありながら、アマチュアならではの鑑賞ガイドがわかり易い。時…

令和最初の美術鑑賞は、国立新美術館「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」

令和最初の美術鑑賞は、国立新美術館で開催されている「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展。あまり予備知識なく出かけたのだが、行ってみると19世紀から20世紀にかけてのウィーンの歴史、社会、文化、風俗を俯瞰することのできる大変興味…

今さらながら、エンタープライズ・アーキテクチャ(EA)を学んでいる

諸般の事情から、エンタープライズ・アーキテクチャ(Enterprise Architecture, EA)を、今さらながら学んでいる。10数年前、2000年代中頃に流行った IT 戦略策定のフレームワークである。もともと僕は、ERP のような企業内の基幹系情報システムよりも、Web …

「ラファエル前派の軌跡」を辿り(三菱一号館美術館)、その第二世代にあたるウィリアム・モリスの壁紙を鑑賞する(そごう美術館)

19世紀、ラファエロを模範とする英国ロイヤルアカデミーへのアンチテーゼとして生まれた「ラファエル前派」。ラファエロより前の初期イタリア・ルネサンスの画家に倣った細密な描写を特徴とする。その支持者であるラスキンの素描と、ラファエル前派の主要な…

万葉集と言えば…

「令和」という新元号は、万葉集から発案されたそうだ。万葉集と言えば、中学・高校時代の古文の勉強にまでさかのぼることになる。古今和歌集や新古今和歌集と比べて、素朴な万葉集の歌に魅かれたのを思い出す。残念ながら、僕にはそれくらいの思い出しかな…

上手すぎる!幕末から明治の奇想絵師「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」展(サントリー美術館)

2月22日、「奇想の系譜展」(東京都美術館)に続いて、「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」展(サントリー美術館)を観た。前日の葛飾北斎に始まって、江戸時代、そして明治にかけての超個性的な絵師の作品ばかりを見て、結構「お腹いっぱい」になったとい…

念願の「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」(東京都美術館)に行ってきた

念願の「奇想の系譜展」を観に、東京都美術館に行ってきた。期待以上に、見応え十分。 辻惟雄先生が『奇想の系譜』で紹介し、それを契機に日本でも改めて評価された画家たち、すなわち岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳、白隠、…

圧巻のボリュームの作品が年代順に展示されている「新・北斎展」(森アーツセンターギャラリー)

週末金曜日、会社帰りに森アーツセンターギャラリーで開催されている「新・北斎展」に行く。会場に着いた途端に、単眼鏡を持ってこなかったことに気づく。昨日の定期券に続いての忘れ物。結構混んでいて、離れて観ざるを得ない状況もあったので、単眼鏡を置…

「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」(東京都美術館)に行きたい!

雑誌読み放題サービスの無料お試しで、「サライ」最新号を読んだ。東京都美術館で2019年2月9日から開催されている「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」が特集されている(「美術手帖」による紹介記事)。辻惟雄『奇想の系譜』(1970年初版)により、そ…

雑誌読み放題サービスは便利だけれど、危険でもある

月額 300-400円で雑誌読み放題の時代になっていることに、最近まで気づかず、相変わらず最寄り駅の本屋で雑誌を立ち読みしていた。迂闊だった。雑誌読み放題サービスの比較記事(たとえば applio や XERA )を参考に、まずは1ヶ月の無料お試しをやってみる…

痩せるために「みんなで筋肉体操」をやってみよう

去年の8月、深夜に放送された NHK 「みんなで筋肉体操」は、マッチョな三人の男(俳優、弁護士、北欧系の庭師)がひたすら筋トレを行うシュールな画面が話題を呼んだ。この番組を監修・指導したのは谷本先生。その印象的な逆三角形の上半身。「あと5秒しかで…

新しい花粉症の薬を試すか、ビタミン D を摂取するか

1月末、そろそろ花粉が飛び始めているのを、わが花粉センサーである目が感じ取っている。20代半ばの頃からだから、もう 30年以上、花粉症に悩まされ、毎年この時期は抗ヒスタミン剤のお世話になっている。20年近く、あまり深く考えずに、鼻水を止めてくれる…

バロックの巨匠の構想と技術に圧倒される「ルーベンス展」(国立西洋美術館)

上野の国立西洋美術館で、バロック美術の巨匠、「王の画家にして、画家の王」と呼ばれたルーベンス(1577-1640)の史上最大級の展覧会「ルーベンス展」が開催されている。フランドルの宮廷画家であるが、若き日にイタリアに滞在して、古代ローマやルネサンス…

無名の絵師、小原古邨の花鳥木版画の世界(茅ヶ崎市美術館)

三連休最後の朝は、サザンオールスターズを聴きながら、愛車で茅ヶ崎をめざす。前日のNHK「日曜美術館」で、日本では無名の絵師、小原古邨(おはら こそん)が紹介されたが、その展覧会「小原古邨展 花と鳥のエデン」が茅ヶ崎市美術館で開催されているのであ…

「メディアマーカー」が終了するのに伴い、「ブクログ」へ 5,000件ものデータを移行した

2018年10月7日午後、個人的にかなりショッキングなニュースが飛び込んできた。読書録データベースである「メディアマーカー」(MediaMarker)サービスが来年の 1月に終了してしまうというのだ。Amazon からのデータ提供がされなくなり、サービスが続けられな…

貴重な初版本を集めた[世界を変えた書物]展(上野の森美術館)から、東洋文庫ミュージアムへ

金沢工業大学の稀覯(きこう)書コレクションの中から、科学・数学の分野で新たな知の地平を切り拓いた初版本が展示されている[世界を変えた書物]展に行く(PDF チラシ)。会期終了直前ということもあり、会場である上野の森美術館の中は、かなりの人でご…

「切り返し」について、世のプロたちは何と言っているか?:日本のティーチングプロ 応用編

右足で地面を蹴るのか、左足を踏み込むのか。「切り返し」について、世のプロたちは何と言っているのか?「レッドベター編」、「日本のツアープロ編」、「日本のティーチングプロ 基礎編」と来て、ラストは「日本のティーチングプロ 応用編」である。70台、8…

「切り返し」について、世のプロたちは何と言っているか?:日本のティーチングプロ 基礎編

右足で地面を蹴るのか、左足を踏み込むのか。「切り返し」について、世のプロたちは何と言っているのか?「レッドベター編」、「日本のツアープロ編」に続き、今回は「日本のティーチングプロ 基礎編」である。100切り、90切りレベルのシンプルなスイング理…

「切り返し」について、世のプロたちは何と言っているか?:日本のツアープロ編

右足で地面を蹴るのか、左足を踏み込むのか、「切り返し」のきっかけについて悩んでおり、世のプロたちがどのように言っているか、改めて見直している。もちろん、「切り返し」の前に「深く捻転されたトップ」が確立されていることが前提である。大御所、「…

「切り返し」について、世のプロたちは何と言っているか?:レッドベター編

左下半身主導の切り返しの練習を行っているが、切り返しの練習が一番難しく感じる。僕のコーチも「切り返しができるようになると、スイングが安定する。切り返しが技術的には最も難しい。」と言う。特に僕の場合、何をきっかけに切り返したらいいのか、「切…

パッティングへの科学的アプローチ

最近、パッティングに凝っている。僕自身は「感覚」ではなく、「メカニカル」にパッティングを行いたいタイプ。パッティングについても、統計的なデータに基づく科学的なアプローチが好きである。パッティングの科学の先駆者は、デイヴ・ペルツ博士の研究で…

パッティング練習に変化をつける

週に 1-2回、自宅でマットを広げて、パッティングの練習をしている。「20球連続して入らなければ終われない」みたいなプレッシャーはかけずに、ゆるゆるとやっている。使っているマットは、藤田寛之プロが開発に参画した「FUJITA マット」である。FUJITA マ…

介護体制を整える

昨年末からは今年にかけて、平日にも何度か休みをとって、老親の介護体制を整えるべく動いていた。親の希望、老老介護の厳しさ、信頼できる医療・医師、遠距離であることなど、さまざまな観点を考慮しつつ、介護老人保健施設(いわゆる「老健」)の利用とい…

初めて知る「新版画」の世界

浮世絵は明治時代に廃れてしまったが、大正時代以降、浮世絵・錦絵と同じ技法で製作した版画を、「新版画」と呼ぶ。浮世絵と同様、絵師・彫師・摺師の分業により制作され、浮世絵の復興と近代化をめざした。「新版画」追求の中心となった一人が、版画家であ…

ボキャビルもスマホ・アプリの時代である

NHK 語学講座の進化に驚いているだけでは済まなかった。ボキャビルも今やスマホ・アプリの時代なのだった。4年ほど前、『10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング』に取り組み途中で挫折した経験があるが、今やこれも iPhone 上のアプリで学習する…

ハーバード・ビジネス・レビューの IoT (Internet of Things) 特集

HBR (Harvard Business Review) 2014年11月号は IoT (Internet of Things) / IoE (Internet of Everything) の特集号であった。このほどその翻訳が日本版「ハーバード・ビジネス・レビュー」2015年4月号として刊行された。日本語版では村井純先生が寄稿され…

日本史の流れを把握する:山本博文『歴史をつかむ技法』

歴史に興味はあるが、歴史をきちんと把握できているのだろうか。個々の断片的な知識はあるものの歴史の基本的な流れがわかっていない、つまり「歴史がつかめていない」という実感を持つ人は、結構多いのではないだろうか?歴史的な視野・着眼点というものを…