最近のプチ・マイブームは経済学の教科書を読むことである。インフルエンザで伏せっている間に、学部レベルの入門書であるマンキューを読み通したのが契機になっている。
ところが読んだ直後はともかく、なかなか使える知識として定着しない。昔ほど記憶力がなくなっているせいか、一度頭に入れても、ざるで掬った水のようになくなっていってしまう。せっかく読んだ時間も無駄になるし、どうしたものかと思っていたところ、最近入手したマンキューの原著 "Principles of Economics" 最新版(5th Edition)にこんなことが書いてあった。
How to Read This Book(この本の読み方)
- Read before class.(予習せよ。)
- Summarize, don't highlight.(要約せよ、マーカーを引くな。)
- Test yourself.(自分で問題を解け。)
- Practice, practice, practice.(練習、練習、練習。)
- Go online. (ネットのリソースを活用せよ。)
- Study in groups.(グループ学習せよ。)
- Teach someone.(誰かに教えよ。)
- Don't skip the real-world examples.(現実の例題に取り組め。)
- Apply economic thinking to your daily life.(経済学的な思考を日常生活に応用せよ。)
Mankiw: Principles of Economics, 5th Edition, P.16
どれもごもっともな学生への指導であるが、特に本を読む時の態度としての2番目のアドバイスが心に残った。
「Summarize, don't highlight. 黄色のマーカーを引くのは受動的に過ぎる。その代わりに節(section)の終わりに来たら、ちょっとだけ時間を取って、今学んだことを自分の言葉で要約せよ。そのためにこの本には広い余白が設けてある。そして章(chapter)が終了した際に、章の最後にある要約と、自分がまとめたものを比較してみよ。ちゃんと主要な論点を押さえられているかい?」
身につけるには、ちゃんと手を動かせってことですね。確かにそうやって学生時代は勉強していたような気がする。