Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

梅田望夫さんと会食

数ヶ月ぶりに梅田さんにお会いし、われわれが取り組んでいるネットサービスやビジネス、経営の問題などについて、さまざまな議論をした。

CGM (Consumer Generated Media) に関連する新サービスについては、その企画プロデューサと、率直に意見交換をしていただいた。CGM のようなロングテールは、実は X-Y 軸しかない。ヘッドとしてほぼ垂直に立っている Y軸、無限に長く続くテールの X 軸。ヘッドに注目するのか、テールに注目するのか。テールに目を向けるときは「網羅性」を考えなければいけないが、CGM の世界はまだそこまで行っていない。その前提に立ったときに CGM を活用するために、どういうサービスや機能が必要になるのか。そもそも「網羅性」があるのかないのか。そういった議論を行った。ふだん目前の仕事や数値に追われて、あまり考えていなかった視点と課題を、梅田さんには提示していただいたと思う。

われわれは電機メーカーの事業部部門としてインターネットサービスを行っているが、伝統的な大企業と新興のネット業界の間にいて、その両方がわかるユニークな存在として、梅田さんには関心を持っていただいている。まず若いネット業界を「おとなの目」で見られること。さらには家電のような組み込み機器とインターネット、両方の世界がわかること。たとえば、デジタル家電を対象とするネットサービスを行うには、われわれは非常によいポジションにいることになる。iPhone 発表の衝撃も冷めやらぬ今、Apple の製品・サービス連携・統合型のビジネスを、日本のメーカーが作れるか。大きなチャレンジだととらえている。