Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

ボキャビルもスマホ・アプリの時代である

NHK 語学講座の進化に驚いているだけでは済まなかった。ボキャビルも今やスマホ・アプリの時代なのだった。4年ほど前、『10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング』に取り組み途中で挫折した経験があるが、今やこれも iPhone 上のアプリで学習することができる。「スーパーボキャブラリービルディング」は、非常にシンプルな英単語カード方式のアプリで、たとえば次のようなことができる。英語だけ見て、日本語の意味を思い出す。タップすると日本語が出る。もし覚えていなければ復習用にチェックリストに登録する。英語の発音も随時耳で確認することができる。復習用のテストが用意されているし、当然のことながら収録されている単語を検索することもできる。このアプリさえインストールすれば、分厚い本を持ち歩かなくても、また音声CD を取り込まなくてもいいのである。本の内容が 4つに分けられており(一般、文系、理系、日本の説明)、それぞれをアプリ内課金で購入していくことになる。

発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング(CD3枚付) (CD BOOK)

発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング(CD3枚付) (CD BOOK)

しかしボキャビル・アプリとしてもっと洗練されており、その使い勝手に驚いたのは、アルクの「究極の英単語」シリーズである。これはアルクが選んだ重要英単語「標準語彙水準 SVL12000」を 4冊に分けたもので、『DUO 3.0』形式で単語が使われている英文のセクションと、単語だけが並んでいるセクションとからなる。その覚えるべき英文と単語のリストが、すべてアプリ内に収録されており、しかも音声データも収録されているので、目と耳、両方で学ぶことができる。そして、英文の穴埋め、英→日、日→英、聞いて書き取り、など、さまざまな形式のテストが用意されており、インプット・アウトプット両面で鍛えることができる。また毎日覚えるべき英文や単語の数を設定して、ペースメーカーとすることもできる(詳細を紹介した記事)。何より、このアプリは本よりも安価で、スマートフォンのみで学習が続けられるのも魅力である。

僕の場合、「究極の英単語 [上級の3000語] SVL Vol.3」は、ざっと見て 70-80% くらいは「知っている」(英語を見て意味がわかる)という感じである。「究極の英単語 [超上級の3000語] SVL Vol.4」になると、知らない単語がかなり多い。『英語上達完全マップ』によれば、自分の知らない単語が 35-60% 掲載されている単語集を選んで、意識的にボキャビルすることを勧めている。その意味だと Vol.4 でも何とかなるのかもしれないが、おそらく長続きしない。負荷の少ない Vol.3 あたりから始めるのが、ちょうどいい感じだろう。

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語 (究極シリーズ)

究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語 (究極シリーズ)


関連エントリ

  • 2010.7.16:『英語は「やさしく、たくさん」』『英語上達完全マップ』で英語学習の方向づけをする
  • 2010.7.28:『DUO 3.0』を読んでみて、改めて知るその凄さ
  • 2010.11.23:「目から鱗」のボキャビル術 --- 『中上級者がぶつかる壁を破る英語学習最強プログラム』
  • 2011.2.3:10,000語レベルのボキャビルへの助走:『990点レベル TOEIC TEST スーパーボキャブラリービルディング』
  • 2011.2.10:『10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング』に、辞書を引きながら取り組んでいる
  • 2015.5.16NHK の語学放送による学習環境が、ここ数年で大きく進化していた
  • 英語学習 関連