Muranaga's View

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学会の全国大会の運営を初体験!

情報科学技術フォーラム FIT は、情報処理学会と電子情報通信学会のソサエティーとが共催で、年に一度、秋に行っている全国大会である。今年の FIT 2024 は 9月4日から6日までの 3日間、広島工業大学にて開催された。

www.ipsj.or.jp

大会運営のバックヤードは、情報処理学会が行っている。基本的にはベテランの事務局スタッフ数名が、現地の実行委員会の先生たちと緊密に連携して、準備・運営・撤収を行う。僕にとっては、全国大会の運営を初めて身近で見聞きする機会となった。そのほんの一部を紹介しよう。

オンライン&リアルのハイブリッド開催が大変である。数10あるセッション会場すべてに、PC や AV機器を準備する。アルバイトの学生たちに PC のセットアップ、 Zoom のインストールと設定、会議のホスティングをやってもらう。部屋によって設備の新旧があるので、接続の仕方を変更する必要がある。そして現地・リモート両方での接続をチェックする。

一般的なセッションが開催される教室だけではなく、数100人入る大きなイベント会場もあり、そこには独自のスタジオや AV機器があるので、入念に接続・テストを行う。パネルディスカッションが行われると、カメラをうまく設置する必要がある。

大会当日も毎朝、接続チェックを行って、セッションに備える。学生たちは、セッション中は Zoom の操作・録画、そして現地の質問者にマイクをまわすなどを行う。マイクの電池が持たないとか、講演者が時間通りに現れないとか、そういった情報はすべて Slack で共有して、運営本部が対応・指示する。

今回は、何か問題があれば、設備に詳しい現地の先生たちがすぐに現場の会場に赴いてくれたこともあり、幸い大きなトラブルもなく、無事、全セッションを終えることができた。

学会の事務局スタッフも大変だが、現地の実行委員会の先生方、そしてアルバイトの学生たちの真摯な対応が、本当にありがたかった。広島工業大学の先生方、学生たちには「感謝」の一言しかない。本当にありがとうございました!

来年の FIT 2025 は 2025年9月に北海道科学大学で開催される。

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そしてその前に、春の全国大会が 2025年3月に立命館大学の大阪いばらきキャンパスで行われる。FIT よりもさらに規模が大きい大会で、今はワクワクするというよりも、むしろドキドキしている。

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そうそう、事務局の役得かもしれない。Preferred Networks の岡野原さんの講演を聴くことができた。PLaMo-13B という純国産・日本語ベースでスクラッチから作った大規模言語モデル(LLM)の話、今後の開発の方向性としてスケール則からデータ品質へ向かっていること、小規模言語モデル(SLM)などの現況を学び、さらに懇親会でお話しすることもできた。

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