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「特別展 没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」、そして AWkitchen のランチを楽しむ(山種美術館)

山種美術館で開催されている「特別展 没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」に出かける。昭和の国民的画家、東山魁夷の風景画を主体として、夏を感じさせる日本画が集められた展覧会である。

Web サイト(チラシ)から展覧会の概要を引用する:

四季を通じて自然との対話を重ね、さまざまな風景を描いた東山魁夷(1908–1999)。海山の自然から古都の町並みにいたるまで、詩情豊かに表された作品は、没後四半世紀を経た今も人々から愛されています。

このたび山種美術館では、所蔵する魁夷の作品を全点公開し、季節感にあふれた風景画をご紹介します。

さらに、浮世絵から近代・現代日本画にいたる夏をテーマにした名品や、涼しさの感じられる優品を選りすぐり、ご紹介する特別展を開催します。

なかでも注目すべきは、普遍的な日本の海のイメージと伝統的な日本絵画の装飾性が融合した幅9メートル超の大作《満ち来る潮》。皇居新宮殿にある魁夷の代表作と同趣作品を、当館初代館長(山崎種二) が画家に制作を依頼した逸品です。

また、作家・川端康成の言葉を契機に、魁夷が京都の風情と季節のうつろいを格調高く描いた連作「京洛四季」も見どころの1つです。

本展では、白波の立つダイナミックな海原を表現した《満ち来る潮》を筆頭に、日本の海と銀色の月を描いた横山大観の《夏の海》、青い浴衣姿の女性の一瞬のたたずまいを捉えた上村松園の《蛍》など、目にも涼やかな作品を取り揃えています。

東山魁夷の風景画と日本の夏を描いた優品を通じ、爽やかなひと時を過ごしていただければ幸いです。

山種美術館所蔵の東山魁夷全点を展示してくれているのが嬉しい。本当にいい作品を数多く所蔵している美術館である。

「京洛四季」は、川端康成の勧めで、京都の四季を描いた連作である。山種美術館にある4連作は《春静》、《緑潤う》、《秋彩》、《年暮る》。僕の好きな作品は、冬の《年暮る》と夏の《緑潤う》ということになるだろうか?どちらも東山魁夷らしい、青や緑を基調とした色使いである。《年暮る》の屋根の色は、近づいてみるとよくわかるのだが、色を微妙に変化させながら、奥行き感を出している。また《緑潤う》では木の輪郭線を描いていない。

東山魁夷《緑潤う》昭和51年

東山魁夷と言えば、2018年11月の「東山魁夷展」の時にも書いたが、僕が大学生だった 1981年の展覧会の長蛇の列に並んだことを思い出す。きっとその頃の思い出を携えて、僕を含めたシニア層が多いのではないかと勝手に予想していたのだが、意外や意外、若い人たちが数多く見に来ていた。

東山魁夷の抒情的な風景画は、国民的と称されたように、日本人の心にとって普遍的に響くものを持っているのだと、改めて感じた。

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山種美術館をあとにして、アトレ恵比寿に向かい、AWkitchen(AW キッチン)でランチをとる。

渡邉明プロデュースの AWkitchen は昔、中目黒から東山へ徒歩 10分ほどのところにある「隠れ家イタリアン」だったと思うが、今はコンセプトを変えて、メジャーなところに出店している。

新鮮な野菜など、食材にこだわったパスタやサラダバーが美味しく、満足度が高い。そのうえ +290円のドリンクバーに、何とワイン(白:シャルドネ、赤:カベルネソーヴィニオン)が含まれている。昼間からワインとパスタを楽しめるなんて!

つくづく「今日、車で来ていなければ… 」と思った次第。とは言え、山種美術館は車でないと不便だしなぁ。またの機会を楽しみにしよう。

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