Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

起業家の物語

稀代の起業家の物語は面白い。孫正義。数ある起業家の中でもインフラの変革に挑戦し続けているという点で凄い経営者である。たまたま本屋で見つけた『孫正義 世界20億人覇権の野望』を読み始めたら、面白くて一気に読んでしまった。

頭がよく学習能力が高い。凄い勢いで勉強する。業界のキーマン、しかもトップといきなり交渉する。無謀とも言える交渉でも、その人柄・情熱・視線の高さで、相手をその気にさせてしまう。普通の人であれば到底あきらめかねない状況ばかりである。自分がいかに常識に縛られているかを痛感させられる物語であった。

同じ著者による『孫正義 起業のカリスマ』も購入してみたが、かなりこの2冊には重複があることがわかった。これはちょっといただけない。

時系列的に孫正義氏の生い立ち、ソフトバンクの歴史をたどるなら、文庫化されている後者。この本で Yahoo! への出資までがカバーされている。それ以降のボーダフォンの買収による携帯電話への参戦、ソフトバンク・モバイルのブランドを確立した広告戦略、北尾吉孝氏との二人三脚、そしてアリババとの提携による中国市場への進出・今後の展望については前者となる。

孫正義 世界20億人覇権の野望 孫正義 起業のカリスマ (講談社プラスアルファ文庫)