長年愛用していた腕時計が止まった。電池切れが近くなると秒針が2秒づつ進むようになる。今回もその兆候を見せていたのだが、とうとう止まってしまった。
2100年2月末まで日付修正が不要となる「パーペチュアルカレンダー」という特別な機構を持った時計のため、電池交換するのもメーカー修理扱いになる。
いつものように時計販売店に持っていき、電池交換をお願いした。メーカーによる見積もりをお願いしたところ、数週間ほどして回答があり、今回は電池交換だけでは済まず、オーバーホールする必要があり、それには3万円、つまりこの時計を買った時の価格の 1/2 弱の費用がかかるとのこと。
さらに交換部品が、もう製造中止になっているので、もし交換が必要となっても、それ以上修繕できないらしい。その場合、3万円を無駄にすることになる。したがってオーバーホールはやらないことにした。
また数週間かけて自分の手元に戻ってきた。なぜか復活して、秒針が4秒づつ進んでいるが、完全に停止するのも時間の問題だろう。
パーペチュアルカレンダーは、1998年に開発された画期的な技術であったが、残念ながらパーペチュアルではなかった。その名が示す「万年暦」ではなかったことになる。
僕がこの腕時計を購入したのは 2001年(2009年1月にメーカーに預けた時に「購入から7年半」と書いている)。20数年使い続けた愛着のあるものであるが、しかたない。あきらめよう。記念に取っておくことにしよう。