Kindle が来て一週間、電子書籍に文庫本のような安価さを求めている自分がいる

Kindle ストアが開店して 1ヶ月、さらに Kindle Paperwhite が届いて一週間。僕の電子書籍ライフはどうなっているだろうか？

Kindle Paperwhite には概ね満足している。鞄に突っ込んで、通勤電車の中で読書を楽しんでいる。文庫本 2冊くらいの重さの中に何冊も入っているので、読む本を適宜変えて気分転換することができる。

Kindle ストアの本の品揃えはまだ発展途上、なかなか欲しいと思う本がない。ピンポイントで本を検索してもほとんどヒットしないので、Kindle 本のランキングやニューリリースを上から順に辿ってみて、欲しいものがあるか探している。昔、Amazon.co.jp が開店した頃に、状況はよく似ている。

そんなランキングを見ている中、ベストセラーやロングセラー、定評のある本の Kindle 版が、紙版より安くなっていたりすると、ついつい手が伸びてしまう。そうやって実際に買った本はたとえば以下の通りである：

ビッグデータの衝撃

作者: 城田真琴
出版社/メーカー: 東洋経済新報社
発売日: 2013/05/02
メディア: Kindle版
購入: 4人クリック: 4回
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翻訳の基本

作者: 宮脇孝雄
出版社/メーカー: 研究社
発売日: 2012/04/01
メディア: Kindle版
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マネー・ボール (RHブックス・プラス)

作者: マイケル・ルイス
出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
発売日: 2012/08/03
メディア: Kindle版
購入: 6人クリック: 16回
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ギリシャ危機の真実　ルポ「破綻」国家を行く Mainichi Business Books

作者: 藤原章生
出版社/メーカー: 毎日新聞社
発売日: 2012/09/01
メディア: Kindle版
購入: 3人クリック: 2回
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大学教授が考えた１年で90を切れるゴルフ上達法！ (角川SSC新書)

作者: 城戸淳二
出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川マガジンズ
発売日: 2012/09/07
メディア: Kindle版
クリック: 1回
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いずれも紙の単行本・ハードカバーの 30-70% 引きという値段である。単行本が文庫本になるのを待って買うのと、気分としては似ているかもしれない。

注意すべきは、電子版は値段が時間と共に変わることである。『フリー Free』も Kindle ストア開店当時は 476円だったが今は 952円である（それでもハードカバーの 1,890円の半額である）。「いつでも買える」あるいは「後で買う」と思っていても、旬・キャンペーンの時期を逃すと高くなってしまうことがあるので注意が必要である。

フリー　―＜無料＞からお金を生みだす新戦略

作者: クリス・アンダーソン
出版社/メーカー: NHK出版
発売日: 2012/07/31
メディア: Kindle版
購入: 6人クリック: 50回
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また「安い」と思って電子版を買うと、紙版に比べて内容が削られている場合があり、要注意である。

すぐ使える英文ライティングのエッセンス

作者: 小林兼之
出版社/メーカー: 研究社
発売日: 2012/04/01
メディア: Kindle版
購入: 1人
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この『すぐ使える英文ライティングのエッセンス』の Kindle 版は紙版に比べて 70% オフの 500円。Amazon の書評欄でも好評だったので買ってみた。ところが実際の中身は紙版の抜粋であったのだ。Amazon の商品説明では、紙版も Kindle 版もまったく同じで「★本書はテーマ別の構成で、英文を書く上で必要となる語句や構文をすぐ使える例文で示しました。学生からビジネスピープルまで幅広い層にご利用いただけます。 ★各章は、Check & Check → Let's Try → Let's Memorize → Exercises という構成をとっており、最終的には「自分の英文を書く」力がつく工夫が凝らされています。」とある。記憶用の英語短文・表現集（Check & Check と言われているパート）に始まり、その復習のための空欄補充問題、長文の英作文問題と構成されている参考書なのだが、Kindle 版ではこのうちの Check & Check のみ、つまり英語短文・表現集だけが収録されていた。そして Kindle 版の最後に、「研究社『すぐ使える英文ライティングのエッセンス』（2004年9月8日初版発行）の Check & Check に基づいて電子書籍版は制作されました。」と注意書きがある。

こういう場合は、Kindle ストアのサイト上で紙版と電子版の違いがわかるように、きちんと説明してほしいものである。どうも内容が違うと思って、比較のために紙版も購入してしまい、結局、買い物としては高くついてしまった。Kindle 版を返品してもいいのだが、持ち歩きの英語表現集としては使い勝手がよさそうなので、そのままキープすることにした。安物買いの銭失い、よい勉強をしたと思っている。ちなみに出版元の研究社のサイトでも、紙版と電子版の違いは明確には説明されていない。

以下の 2冊は電子書籍限定の本である。『Gene Mapper』については、著者の藤井太洋氏のインタビュー記事が興味深い。