Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

スターウォーズ・サーガ、ついに完結!過去の作品の記憶を辿ってみた

最近、映画館に行くことはほとんどなくなったが、「スターウォーズ」シリーズだけは別だ。「スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」で、ついに42年にわたるサーガが完結した。スターウォーズらしい展開の集大成的なエピソードであった。

f:id:muranaga:20200103183912j:plain
STAR WARS:The Rise of Skywalker

f:id:muranaga:20200103174807j:plain

一番最初に見たのは 1978年、高校2年生の時だ。ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ」、そしてスティーヴン・スピルバーグの「未知との遭遇」と、二つの金字塔的な SF 映画が日本で公開された年だった。僕が特に好きだったのは、「スターウォーズ」のデス・スターへの攻撃シーンである。Xウィングがデス・スターのトレンチに飛び込んでいく映像が、衝撃的だった。

スターウォーズ」の世界にすっかり夢中になった僕は、ノベライズ版のペーパーバックも読んだ。高校生の英語力ではわからない単語が多過ぎたが、想像力でカバーしながら、何とかかんとか最後まで読み通すことのできた、人生最初のペーパーバックが「スターウォーズ」である。"May the force be with you." という言い方が、英文法の授業で習った倒置構文であることを理解したのもこの頃である。

その2年後になる大学1年の時、第2作「帝国の逆襲」を、そして大学4年の時に第3作「ジェダイの復讐」を観た。当時の映画パンフレットが残っていたらいいんだけど…。「スカイウォーカーの夜明け」を観て、家に帰って本棚をごそごそ探してみたら…。あった、あった。最初の3作のパンフレットが見つかった。

f:id:muranaga:20200103184155j:plain
STAR WARS 映画パンフレット

懐かし過ぎる。表紙を見ると、当時のパンフレットには映画館の名前が印刷されている。それによれば「スターウォーズ/新たなる希望」は渋谷東宝で観たらしい。「帝国の逆襲」を、今はなきテアトル東京で観たのだった。パンフレットの値段はそれぞれ 350円、400円とある。

そうそう、第3作の公開当時の邦題は「ジェダイの復讐」だった。もともとの原題が "Revenge of the Jedi" だったからだが、公開直前に急きょ、ジョージ・ルーカスが原題を ”Return of the Jedi" に変更したのに対し、日本側の対応が追いつかなかったらしい。当時「何か変な訳だな?誤訳?」と感じていたのを思い出した。のちに「ジェダイの帰還」に変更されている。

ファントム・メナス」「クローンの攻撃」「シスの復讐」の3部作は、ダース・ベイダーの誕生を描く3部作だった。エピソード1から「スターウォーズ」を観始める若者たちがいるんだ、ということを改めて知る。そうか、Episode 1から 6 までを続けてみると、ダース・ベイダーの一生になる。そういう捉え方が Episode 4 からみた僕には新鮮だった。

最新3部作は、初老となったルーク、レイア、ハン・ソロがオリジナル・キャストで出てくるのが、オールド・ファンには懐かしかった。特に「フォースの覚醒」は「新たなる希望」へのオマージュという感があり、好きな作品である。「最後のジェダイ」あたりから個人的に少し気になったのは、「フォース何でもあり」になってきたことである。「気」というより「魔法」になってきた感があり、映画自体も SF とかスペース・オペラというよりは、ファンタジー映画に近くなった気がする。「ハリー・ポッター」シリーズの影響なのだろうか?それともディズニー映画になったせいだろうか?

とにもかくにも、42年にわたるスカイウォーカー家の物語、「スターウォーズ」サーガは完結した。10代だった僕に、映画の魅力を教えてくれたのが「スターウォーズ」だ。「スターウォーズ」と共に年齢を重ねてきた自分も、あと数年で還暦を迎えることになる。感慨深い。