Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

在宅勤務は仕事への集中度が高まるものの、マイクロマネジメントに気をつけるべし

週1回だけ出社して、あとは在宅で勤務する生活となって、2週間。新年度になって、マネジメントの体制も変わり、それこそ対面で 1 on 1 ミーティングをすべき時に、気勢をそがれてしまった。それでもキックオフ的なミーティング、月次報告、目標管理的な 1 on 1、人事評価を、すべてオンライン、しかも顔も映さずの会議を行ってきたのだが、案外やれるという感触を持っている。ただそれは直属の上司であったり部下であったり、気心の知れた同僚だからこそ、である。

4月から僕自身、よりハンズオンの形でマネジメントを行う立場になった。現場でどういう仕事が行われているのかを学んでいる最中でもある。まだ顔と名前が一致しない担当レベルとの対話会も考えていたのだが、これがオンライン、かつ音声だけで十分コミュニケーションができるかというと、疑問である。

在宅勤務をして、わかったこと・感じたことは、主に二つ:

  1. いつでも、いつまでも仕事ができてしまう。On と Off を明確にしていく必要がある。
  2. 仕事に対する集中度が高くなる。ただしマイクロマネジメントにならないよう、気をつけなければならない。

1 は、まぁ予測していたことである。きちんと髭を剃り、着替えてから、パソコンに向かう。朝夕、上司・同僚・部下とチャットして、仕事の開始・終了を明確にする(ついでにその日の体温の報告も行う)。そして運動不足解消も兼ねて、朝の通勤の代わりに 20分ほど速足でウォーキングすることにより、仕事とプライベートの切り替えを行うようにしている。

意外だったのは、2である。On と Off を自分の中で明確に意識していることも関係しているかもしれないが、仕事に対する集中度が、普段より増している。

まず、いつもよりアンテナを張り巡らせて、よりセンシング力を高めた状態にある。一人部屋に籠っていると、オフィスでは何気なく感じられる雰囲気が遮断されている。同僚たちの表情が見えない。そのため何が現場で起こっているのかについて、よりセンシティブになっている。しかも時おり途切れる音声という限られたコミュニケーションが、それを増長する。何か問題が起きそうなところ、課題がありそうなところに想像力をめぐらせ、自分から状況を確認しにいく。そのためメールやチャットを駆使して、ファクトを確認している。アドレナリンでも出ているのだろうか、文字を打ち込むスピードも、いつもより速い。いきおい、メールとチャットによる情報発信量も増えていく。気がつけば、いつの間にか夕方になっていて、どっと疲れを感じたりする。

仕事への集中度が高まっているものの、気をつけていないと、マイクロマネジメントになりがちだと感じている。普段であれば、課題が判明すると、その課題解決策については現場にいる当人に考えさせるようなコミュニケーションを行う。「その課題の背景にある事実は何か?」「なぜ先方はそのように考えているのか?」「自分はどうすれば解決すると考えているのか?」「それはなぜか?」「そうすると何が起こるのか?」そういうコミュニケーションを通して、アドバイスをしたり、一緒に議論したりする。

ところが在宅勤務だと、なぜか結論を急いでしまう。課題の解決策まで、自分が示そうとしてしまう傾向にある気がする。つまり「議論を推進する」のではなく「意思決定をして」しまいがちである。

このように細かいことまで具体的に指示を出すマイクロマネジメントは、僕が最も避けたいことの一つだ。現場に関心を持ち、事実を細部まで掴むことは大切だ。しかし現場に対して細かく指示を出さないように気をつけないといけない。在宅勤務という環境では、その傾向があることを自覚しておく必要がある。

こんなことを考えていたら、以下のような記事が既に出ていた。テレワークだと、マイクロマネジメントになりがち、というのは、案外、一般的な傾向なのかもしれない。

xtech.nikkei.com

朝夕のウォーキングの写真をいくつか挙げておく。新緑が映えるようになってきた。残念ながらウォーキングだけでは運動不足らしく、体重は増加している…。

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太尾堤緑道

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muranaga.hatenablog.com