Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

五十肩、と思ったら帯状疱疹だった

日曜日からいつになく重い肩こりの症状があるなと感じていたら、左肩が痛むようになった。翌月曜日には微熱も出てきた。

火曜日。整形外科に行くと、「五十肩」という診断を受け、湿布と痛み止めを処方される。発熱とは無関係らしい。五十肩はいくつかのウェブサイト(たとえば、五十肩.guide症状と原因・予防と治療法など)を見ると、基本的には長期戦で臨むしかないようだ。原因は不明、治療はできるだけ左肩に負担をかけないこと。成人の腕の重さは7kgあるので、肘掛や机の上に左肘を乗せて仕事をする、右手で左手を支えるなどの配慮が必要である。

水曜日。痛みはますますひどくなり、特に早朝は激痛で目が覚めてしまう。左肩だけでなく左腕の全体がこわばり、常に痺れているような状態。立っても座っても、どんな姿勢をとっても必ず激痛が走る。寝る時もかなり工夫して左肩の下に寝具を置いて高さを適切に調整しないと痛くてたまらない。一番楽なのは風呂の中である。左腕全体を湯の中につけることで左腕が浮く。この状態が一番痛みがない。「湯治」ということばのありがたさ・重みを改めて感じた。

夜中に痛み止めが切れると、疼痛が耐えがたくなる。ときどきやってくる痛みの襲来に歯を食いしばって耐えるのだが、ひどい時は思わず声を上げてしまうほどだ。こういう夜間の疼痛も五十肩の典型的な症状らしい。

木曜日。この頃から左腕にいくつかの発疹があるのに気づいた。週の初めのうちは虫に刺されたかと思ってあまり気にしていなかったのだが、水ぶくれのような疱疹が、左肩から手首にかけて出てきていた。右腕にはそれが全くない。左腕の痛みと関係あるのだろうか?

金曜日。痛み止めの薬の処方を延長してもらおうと出かけた整形外科からは、至急皮膚科に診てもらうように言われた。皮膚科に行くと即座に「帯状疱疹」(Herpes zoster、shingles)という診断を受ける。

どうやら五十肩の症状は帯状疱疹によるものだったのだ。左腕の知覚神経に沿って水ぶくれのような疱疹が多数でき、これがビリビリという神経性の痛みを生み、左腕全体が重く疼くように痛むのである。

そう言えば月曜日から火曜日にかけて微熱もあったのだ。左肩の痛みに惑わされて気づかなかったが、発熱・発疹という症状を見逃していたのである。実は帯状疱疹にかかるのは今回で2度目である。最初は30年前、高校生の時で、右の腹から腰にかけて発疹が出た。その時も痛痒いという印象で、虫刺され程度に考えて、医者に行くのが遅れたように思う。

皮膚科からは症状を緩和する抗ウィルス剤(バルトレックス)と、疱疹に対して塗る軟膏を処方される。軟膏をガーゼに塗り、そのガーゼを疱疹のあるところに沿って左腕に貼っていく。そのガーゼを包帯で押さえるのだが、左腕全体が包帯でグルグルに巻かれた状態となる。

薬は処方されたものの、あいかわらず左腕全体が疼くように痛む。時折、ビリビリとした痛みも走る。そのため痛み止めが手放せない。夜間はうつらうつらするだけで、眠ることができない。幸い週末になったので、その間は薬の効いている時間帯に眠るようにした。

疱疹がかさぶたとなって治るまで1週間から2週間。皮膚の症状が治まると痛みも消えるらしい。今は痛みが治まるのをひたすら待っている状態である。

今回は五十肩を併発したというより、帯状疱疹がメインの病状と思われる。しかし痛みのあまり腕を動かせない状態が続くと、その可動範囲が狭まっていく。それこそ英語で いうところの frozen shoulder、五十肩となってしまうだろう。痛みが治まったら、少しづつ腕を動かしていくようにしたい。