一時期ビジネス書をよく読んでいたころがあったが、最近ではずいぶんと少なくなった。ビジネススクールで使われる教科書(たとえばコトラーのマーケティング)や、基本コンセプトについて書かれた本を必要に応じて読むくらいである。
ところがその基本コンセプトが身についているかというとそうでもない。たとえば、このところ「ブルーオーシャン」とか「破壊的イノベーション」といったことばで何やら周囲が騒がしい。どうもことばだけが独り歩きしている気がするのだが、ではその考え方を「お前が説明してみろ」と言われると心もとない。
そこで、もう一度「ブルー・オーシャン戦略」やクリステンセンの「イノベーションのジレンマ」3部作を読み返してみた。忘れてしまっていた内容が多く、読み直す価値はあった。この手のコンセプトやフレームワーク・手法の類は、読んだだけでは定着しない。自分の役に立つと思ったら、意識して使っていかないと身につかない。語学と同じである。
「ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)」については、僕自身2年ほど前に読書メモを残しているし、包括的なメモは徳力氏のブログにある。出版社のサイトには本の内容を補完する著者インタビューもある。その意味であまり付け加えることはないのだが、再読して改めて確認した考え方もあったし、この手のフレームワークとか手法については、実例と結びつかないとなかなか記憶に残らないということもあり、こういった点に配慮した読書メモを作ってみることにした。
ブルーオーシャン戦略策定において重要なのは:
- 戦略を視覚化し、自社の現在・他社の戦略と異なるものを見出せるか。
- 新たな市場を大きくめざすために非顧客をどう取り込むか。
- 既存顧客に焦点を当てる
- よりよいセグメンテーションをめざす
- 現状の市場で競合とのベンチマーキングを行う