いつものように、サントリー美術館で展覧会を観て、HARBS でランチ。コロナ感染予防のため、人出を避けてゆっくり美術鑑賞するには、最適のコースである。今回もそうやって平穏に休日を過ごすはずだったのだが…。
ランチの間に思い立って、同じ東京ミッドタウンの中で開催されていた「北斎づくし」展に出かけてみたら、思いがけない人出でびっくりした。入り口にて事前予約がなくても大丈夫というので「ラッキー、空いている」と思って入ったのだが、この会場の中が実はかなり混雑していたのである。
まぁ、無理もない。18歳の時から蒐集しているという浦上満氏のコレクションを中心に、《北斎漫画》、《冨嶽三十六景》、《富嶽百景》の全編・全ページをすべて展示しているのだ。さらに初摺と後摺の比較展示もある。じっくり観ようとするとどうしても人垣ができてしまう。
全編をゆっくり観るのをあきらめて、空いているところを見つけたら、そこで少し時間をかけて鑑賞するようにした。
じっくり観たい魅力的な展覧会なのだが、混雑しているのを見て、早々と会場をあとにした。
この展覧会とコラボする企画として、同じ東京ミッドタウンにあるフジフイルム・スクエアにて、「日本人の魂・冨嶽今昔三⼗六景」展が開催されている。4人の写真家による富士山の写真、そして北斎へのオマージュという織作峰子さんの写真も展示されている。こちらの会場は空いており、美しい富士山の写真をゆっくり楽しむことができる。
「北斎づくし」の展覧会場からは早々に退散してしまったが、《北斎漫画》をゆっくり楽しむには、次の本がお手軽である。北斎の絵の上手さが直截に伝わってくる膨大な絵手本である。
また「北斎づくし」展でコレクションを公開している浦上満氏による《北斎漫画》解説本も面白い。18歳から蒐集した《北斎漫画》は1,500冊にのぼるというから驚きである。
葛飾北斎の展覧会としては、下記のものが印象に残っている:
そうそう、すみだ北斎美術館も must go である。