箱根へ向かう旅の途中、「アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの美しきミューズ」が開催されている茅ヶ崎市美術館に立ち寄り、久しぶりにミュシャの美しいポスター群を見る。
ミュシャ(ムハ)は、2017年に見た《スラヴ叙事詩》が、美しいポスターとは全く違った画風であり、強烈な印象として残っている。今回はフランス時代、アール・ヌーヴォーど真ん中のミュシャの展覧会である。
Web サイトから概要を引用する:
アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、19世紀末から20世紀初頭、ヨーロッパで花開いた芸術様式「アール・ヌーヴォー」を代表する画家です。
ミュシャが描いた植物文様で彩られた優雅な女性像は今日まで多くの人を魅了しています。チェコ出身のミュシャが時代の寵児となったのは19世紀末のパリでした。彼が描いた舞台女優サラ・ベルナールの演劇「ジスモンダ」の宣伝ポスターが大評判となり、画家のみならず、デザイナーとしても輝かしい足跡を残したのです。 しかし、祖国チェコ、スラヴ民族への愛は変わることはなく、50歳でチェコに帰国したのちは祖国の平和を願いスラヴ民族の誇りを作品に表しました。
本展ではポスター、装飾パネルをはじめ、デザイン集、ポストカード、切手、紙幣、商品パッケージなど多様な作品を展示することで、ミュシャの生涯に迫ります。
1904年アメリカで歓迎されたミュシャは、1910年にかけてアメリカとパリを行き来する。個展や講演会をこなし、ポスターや挿絵の制作も行った。ミュシャにとって、アメリカへ渡る目的があった。それは後半生のすべてを捧げる《スラヴ叙事詩》制作の資金を集めること。
「ハースト・インターナショナル」という雑誌には、《スラヴ叙事詩》を思わせる画風の表紙が描かれている。
1910年、ミュシャはパリの栄光を捨て、祖国チェコへ帰国。プラハに近いズビロフ城にアトリエを構え、家族とともに 18年間を過ごし、20点もの歴史画《スラヴ叙事詩》を完成させる。その制作のかたわら祖国のためにさまざまな仕事を引き受ける。1918年に独立を宣言した新生チェコスロヴァキア共和国の新政府から、切手、紙幣、国章、警察官の制服にいたるまでデザインを任され、それらをほとんど無償で引き受けた。
《スラヴ叙事詩》20点が完成した 1928年9月にプラハ市に寄贈される式典のためのポスター。竪琴を弾くスラヴの少女の後ろに、過去、現在、未来の三つの顔を持つスラヴ民族の神スヴァントヴィートが描かれている。少女のモデルは愛娘ヤロスラヴァである。
ミュージアムカフェの食事は、ヘルシーでとても美味しいので、毎回楽しみである。新鮮な野菜、地元の肉を使ったミートローフ。
美術館をあとにして、西湘バイパス経由で箱根に向かう。