積読支援サービス Stack Stock Books に200冊ほど登録したところで感じたのだが、読書記録を電子的に残しておくことは、自分の「知的活動」の一断片を、後々活用する可能性のある材料としてとっておくことかもしれない、という感触がある。読んだ本や読みたい本がずらっと並んでいるのを見ると、「あぁ、このときはこういうことを考えて集中的にこの分野の本を読んだな」とか、「この分野はまだ読み足りないな」といった、今まで一冊ごとに簡単な読書メモを残しておいた時にはなかったような考えが湧き上がってくるのだ。一冊づつではなく、ある程度の集合体として本をまとめて眺めることができるので、たとえば「この本とこの本を並べて、こういう観点からブログにしてみたらどうだろうか?」といったことを思いついたりする。
思索のよりまとまった成果はブログになるが、ライフ・ログ的なサービスがその前段階にあって、思索の題材を提供するという印象だ。ライフ・ログからブログへ。そういうプロセスを経て、Web 上に自分の「知的空間」が徐々に形成されていくような感じがする。
最近、米国で流行しつつある Life Streaming(「生活の実況」、とでもとらえるべきものだろうか)も、より手軽に自分の生活の軌跡を残すという意味で、ライフ・ログの一つと思われる。日本にはプロフ文化もあるし、twitter のようなつぶやきはグローバルに流行しているようだ。まとまったブログを書くよりも、ずっと手軽に自分の生活のワンシーンを次々に切り取って記録していく方向にあるのかもしれない。ケータイや iPhone などのスマートフォンは、「Web に常時接続したメモとカメラ」という位置づけで、ライフ・ログや Life Streaming の重要なツールとして進化していくことも考えられる。