Muranaga's View

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新型コロナワクチン接種をめぐって奔走、何とか1回目を接種することができた

先週木曜日 6月24日に新型コロナのワクチン接種券が送られてきて、週末は接種予約をめぐって少しばかり奔走した。横浜市の大規模接種や集団接種、かかりつけの医者での個別接種、自衛隊の大規模接種、職域接種など、さまざまな機会が閉ざされ、イライラが募る。接種を半ばあきらめかけていたのだが、幸運なことに、今週の月曜日 6月28日に1回目のワクチンを接種することができたので、その経緯をまとめておく。今後状況が変わり、僕の経験も役に立たなくなるかもしれないが、これから横浜市で接種する人たちの参考になれば、と思う。

横浜は人口が多いせいか、ワクチン接種がなかなか進んでいない。高齢者でさえまだなのに、65歳未満の人間はいつになったら受けられるようになるのやら。医療機関における個別接種も予約がいっぱいのところが多いらしく、自衛隊の大規模接種センターを利用する人も多いと聞く。一方、職域接種の話も進んでいることもあってか、ようやく 65歳未満にもワクチン接種券が前倒しで配布されることとなり、発送スケジュールにしたがって、6月24日(木)に僕の手元にも接種券が届いた。

www.city.yokohama.lg.jp

ところが…。接種券を持っていても、なかなかワクチンを接種できる状態にないことがわかってきた。

横浜市のコロナウイルス ワクチン接種のポータルによると、せっかく接種券が届いているにもかかわらず、64歳以下はまだ接種できない。高齢者への予約のみが許可されており、さらに基礎疾患のある方など「優先接種者」の予約が、ようやく7月5日に始まる段階だと言う。さらに横浜の集団接種・大規模接種の予約は既にいっぱいになっており、個別接種の医療機関については各自個別に問い合わるように、とのこと。こんな状態で、横浜市はなぜ接種券を送付したのか。この「ちぐはぐ感」は何なんだろう?

一方、近所のかかりつけのクリニックで、ワクチンの個別接種ができることは知っていた。接種券が届いた翌6月25日(金)、常用薬の処方のために通院した際に、ワクチンの接種状況について聞いてみた。クリニックに入る時「ずいぶんたくさんの人が診察を待っているなぁ」と思ったのだが、実は高齢者の方やその付き添いの方が、ワクチン接種のあとしばらく様子を見るために座っているという状況であった。先生によると、もう既に7月末まで高齢者接種の予約で埋まっていて、「うちは小さいので人数を絞って少しづつ打っている。65歳未満の接種は 8月末になるだろう。大規模接種センターでの接種か、職域接種の機会があるならば、それをお勧めします」とのことである。

残念なことに、職域接種の話はまだ具体化していない。さらにワクチン(モデルナ)の不足から、職域接種の申請受付は一時休止になると言う報道もあり、こちらも当面、期待することはできない。せっかく接種券を送付し始めたのに、この状況も「ちぐはぐ」な感じである(その後、会社での職域接種の計画がアナウンスされたものの、ワクチン供給量や医療スタフの確保など、状況は流動的で、希望者全員が接種できない可能性があることもわかった)。

では自衛隊の大規模接種センターはどうだろう?こちらも一定の役目を終えて、近くクローズする方向である。その最後の分になると思われる 6月28日から7月6日までの1週間分(2100人)の予約が、6月26日(土)0時から受付開始だという。「瞬殺」が予想されたが、30分も前から PC の前で待機して、0時の時報と同時にクリックする。しかしながらというか、案の定というか、「ただいま、サイトが大変混雑しております。この画面を開いたままお待ちください」という表示となり、10数分待たされる。そしてそのまま「今回は予約満了となりました」という残念なアナウンスが表示された。予約画面にたどり着くことさえできなかった。予想通りの瞬殺である。

このように、さまざまな接種の機会の可能性をすべて閉ざされてイライラしていた中、オリンピック関係者7万人分のワクチンを確保したという報道があり、さらにイライラが募る。優先順位を間違えているんじゃないのかしらん。

せっかくワクチンの接種券が手元にあるのに、実際に接種できるのはいつになることやら…。最初に感じた「ちぐはぐ感」がいつになっても拭えない。これだけ可能性がないとなると、8月末までのんびり待つしかないんだろうな。そういや、マイナンバーカードも申請してから2ヶ月、何の音沙汰もなかった。横浜市の行政のスピードはそういうものなんだろう。イライラするだけ損である。そう自分に言い聞かせる週末となった。

すっかりあきらめていた日曜日の夕食時。息子がその日偶然通りかかったクリニックの前で、「ワクチン接種の予約可能」というサイネージを見かけたと言う。さらに同じころ、ツイッターでワクチン接種できる医療機関をリアルタイム検索していた妻が、「ここですぐに打ってもらえた」というツイートを見つける。それは息子が見かけたのと同じクリニックであり、さらにタイムラインを辿ってみると、ツイッターのアカウントが見つかり、ワクチン接種の予約サイトが掲載されていた。

ダメもとでそこにアクセスしてみると、何と翌月曜日の 6月28日に空きがある。2回目はそのちょうど 3週間後であり、2回分をセットで予約することになるようだ。「善は急げ」とばかりに早速予約。

そして翌 6月28日、無事にファイザーのワクチン(コミナティ)を接種することができたのである。

shinyokohama.web.fc2.com

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その個別接種のクリニックは、ちょっとした規模の集団接種会場になっていて、受付けてから医者の問診、そして接種までが流れ作業のようで、5分とかからない。15分の予約枠の中で 15人接種するプロセスで動かしている。接種後はその場で15分ほど待機して様子を見て、異常がなければ帰るようになっている。口コミや SNS で広がっているのだろう、ひっきりなしに人が訪れていた。

行政の用意する大規模・集団接種、およびその予約システムが十分に機能していない中、このような個人の医療法人が頑張ってくれているのは、本当にありがたいことである。

注射を打った箇所を揉んだり冷やしたりするなど、刺激を与えないこと、激しい運動をしないこと。それ以外は特に禁止事項はなく、風呂に入るなど、普通に生活をしてよいとのことである。僕の場合、打ってしばらくしてから腕にちょっとした違和感を感じた。翌日はその腕が少し重く感じる。そして腕を肩より上に上げようとすると、注射をした辺りが痛む。五十肩で腕が上がりにくい症状にちょっと似ている。2日後の水曜日にはその痛みもだいぶ治まってきた。体温は平熱のまま。ワクチン接種1回目の副反応としては軽い方なのかもしれない。

それにしても、ワクチン接種券が送られてきてから、わずか4日で接種できたのは、幸運としか言いようがない。偶然、家族が個別接種を頑張っているクリニックの前を通りかかった。たまたまツイッターでリアルタイム検索をしていて見つかった。その幸運に感謝するとともに、行政の動きが鈍くてちぐはぐな今、接種できるかどうかは、個別接種の医療機関の努力と、個々人の情報収集力・行動力に依存せざるを得ない現実を、改めて認識している。