Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

2023年初のコンサートは神奈川フィル首席奏者たちによるダブルコンチェルト(横浜みなとみらいホール)

新年初のコンサートは「華麗なるコンチェルト・シリーズ」3公演セットの第1回、新装なった横浜みなとみらいホールにて、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者たちによるダブルコンチェルトである。

kanagawa-geikyo.com

石田泰尚(コンサートマスター)、直江智沙子(首席 2nd ヴァイオリン)、大島亮(首席ヴィオラ)、門脇大樹(首席チェロ)が、和田一樹指揮のもと次の演目を演奏した:

演目(演奏):

プログラムの解説によると、モーツァルトの協奏曲は、全協奏曲の中でも最高傑作のひとつとして数えられるとのこと。ヴァイオリンとヴィオラの掛け合いで美しい旋律が奏でられる。

ブラームスの協奏曲は、ブラームスが最後に作曲した管弦楽曲。もともと交響曲第5番として着手していたが、ヴァイオリンの名手ヨーゼフ・ヨアヒムとの仲直りのきっかけ作りとして作品への助言を求めようとしたため、あえてソロ楽器をつけたとされる。

ブラームスらしい重厚さと、協奏曲らしい華麗さと両方が備わった曲だと思う。個人的には、ヴァイオリンとチェロによって奏でられる第2楽章の主旋律が美しいと感じた。ソロ楽器パートと管弦楽パートとの対比、各パートの入るタイミングが難しい曲なのではないだろうか?

演奏後、指揮者の和田一樹さんが「石田さんより推薦された時、背筋が凍る思いだった」と話して、笑いを誘った。

アンコールは首席 4人によるモーツァルト弦楽四重奏曲第14番「春」より第4楽章。そして石田泰尚さんが「出血大サービス」と称してもう1曲。ゲスト・コンマスの佐久間聡一さんと首席コントラバスの米長幸一さんを加えて、6人で何とブルーライト・ヨコハマを演奏。石田組に女性ソリストを加えた感じで、大いに楽しむことができた。

ブラームスの協奏曲は神奈川フィルによる2年前の演奏の映像がある:


www.youtube.com

この美しいブラームスの協奏曲が、ブルーライトヨコハマでオーバライトされてしまった感がありつつも、余韻に浸りながら、みなとみらいホールをあとにした。

夕食をクイーンズスクエアのイタリアン、ペッシェドーロにて。冬のメニューである寒ブリカルパッチョや牡蠣のフリット、デザートの焼きパンナコッタを楽しんだ。

みなとみらいのイルミネーションも美しい。

さて神奈川フィルといえば、新しく始まったテレビドラマ「リバーサルオーケストラ」に出演している。地方自治体のポンコツ・オーケストラが、新しく作られた音楽ホールのこけら落とし公演に向けて頑張る物語で、初回を見る限りとても面白く、期待のできる内容だった。オーケストラのシーンでは神奈川フィルのメンバーを探すのが、ファンの間での楽しみになっている。

www.ntv.co.jp

「リバーサルオーケストラ」の音楽の舞台裏については、次の映像で語られている。俳優さんたちは血のにじむような練習をして、演奏シーンに臨んでいるとのこと:


www.youtube.com