Muranaga's View

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久しぶりの表参道。歌川広重の風景画とプチ贅沢なランチを楽しむ(太田記念美術館)

久しぶりに表参道へ。神宮前交差点の東急プラザの斜向かいに、新しい建物「ハラカド」が鋭意建築中で、こちらはちょっとしたお上りさん状態である。東急プラザと同じようなコンセプト、デザインの建物だなぁと思っていたら、やはり東急プラザ系であった。2024年春に「ハラカド」ができあがると、今の東急プラザ表参道は「オモカド」と改称するらしい。なるほどねぇ。

harakado.com www.watch.impress.co.jp

表参道に来たのは、太田記念美術館で開催されている、「歌川広重 山と海を旅する」展を見るためである。車を表参道ヒルズの駐車場に止める。

Webサイトから展覧会の概要を引用する:

風景画の第一人者として、幕末に庶民の人気を得た浮世絵師、歌川広重(1797~1858)。広重が江戸の名所とともに盛んに描いたのが、諸国の山や海などの自然を題材にした作品です。広重は若い時期から、江戸から遠く離れた東海道の名所などを題材にしていますが、特に40代頃からは甲州や房総など、さまざまな場所へ旅に出たことが知られ、旅先で自然を写した経験が以降の作品に反映されていると考えられています。

本展では山と海をキーワードに、広重が晩年に手掛けた揃物「山海見立相撲」や、「六十余州名所図会」をはじめ、よく知られる名品から展示されることの少ない作品まで、幅広く展観をいたします。

展示ではあわせて、広重が実際に現地を訪れた名所や、既存の地理書の挿絵をアレンジして描いた名所など、その作品制作の様子についても紹介。また険しい山に建つ神社、海上の大鳥居など、各地の山と海に根付いたさまざまな信仰の形についても、その作品から読み解きます。浮世絵に描かれた絶景を、旅をする気分で楽しみながら、広重の画業をもっと深く知ることができる展覧会です。

よく知る広重の絵もあれば、見たことのない作品も並んでいる。実際に広重が訪れて描いた風景もあれば、既存の書を参考にしてその一部をアレンジして描いた絵もある。作品保護のため、照明を落としてあるので、老眼には少し辛い展示であったが、改めて広重の多作ぶりをうかがうことができたし、またその中でも抒情性をたたえるもの、ユニークな構図で人目を引くものなどが生まれてきたことを感じた。葛飾北斎の絵を手本として描いた風景画も多いことも興味深い。

ランチは表参道ヒルズの「やさい家めい」で、プチ贅沢でヘルシーな「夏御膳、とうもろこしと万願寺唐辛子の土鍋ご飯」をいただく。

ランチの後は、関越道を飛ばして、老父母を見舞う。関越道の渋滞を避けつつ、展覧会と介護とを両立させる一石二鳥的な戦略なのである。