Muranaga's View

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ほっこり心が温まる「特別展 癒やしの日本美術 ー ほのぼの若冲・なごみの土牛 ー」(山種美術館)、そしてパパスカフェ

老親を訪ねる際、関越自動車道の渋滞を回避するために、午前中に都内の美術館に寄ることが多い。今回は山種美術館の特別展「癒やしの日本美術 ー ほのぼの若冲・なごみの土牛 ー」を観る。

自分にとっては、当初の期待以上によい展覧会であった。何といっても心がほっこりと和む。伊藤若冲長沢芦雪といった、どちらかというと奇想の画家として知られる人たちの「ゆるかわ」作品が展示されている。

たとえば子犬への愛があふれる長沢芦雪《菊花子犬図》。

長沢芦雪《菊花子犬図》18世紀(江戸時代)

そして伊藤若冲の描くユーモラスな布袋さんをはじめ、少し肩の力が抜けた、しかし確かな技術に裏打ちされた作品が並ぶ。

上村松園《杜鵑(ほととぎす)を聴く》や《折紙》の繊細な美しさ。柴田是真の漆を使った作品。奥村土牛のもふもふの《兎》。自然と心が温まる。

展覧会のレポートも出ている。

irohani.art

展覧会初日にもかかわらず、意外と人出が多かった。NHK 日曜美術館で、長沢芦雪について紹介された影響なのかな?

ランチは近くのパパスカフェ広尾店にて。近くにパパス・カンパニーの本社があり、広尾店はカフェ創業の地であるようだ。初めて入ったが、テーブルにネームプレートが埋め込まれているのに気づく。"Kichiemon. N" そう、中村吉右衛門である。ネットで検索してみると、会員制だった当時の会員名とのことである。

食事は美味しく、ホスピタリティも高く、ほっこりした心がさらに温まった。

テーブルには "Kichiemon. N" というネームプレート