Muranaga's View

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iPhone 3G: 意外と冷静でいられるのはなぜだろう?

日本でいよいよ iPhone が発売になる。いつもの僕であればすぐに飛びつきそうなガジェットであるにもかかわらず、1年前に米国で iPhone が発売されたときほどの興奮がなく、意外と冷静でいることができている。なぜだろう?

まず iPod touch を既に購入して興奮してしまったから、というのが理由の一つ。クールなハードウェアと、画期的なマルチタッチ・ユーザインタフェースを既に実感してしまい、自分にとって今やそれが当たり前のものになってしまった。

次に価格。端末 23,040円(8GB モデル)、月額通信料 7,280円は、一般的には非常に魅力的な価格設定である。だが iPod touch を既に所有しており、かつ月額 3,000円ほどしか通信料を払っていないケータイ・ライトユーザであるため、7,000円を超える月額通信料のところで二の足を踏んでしまうのだ。この差額分、すなわち月額 4,000円、年間約 50,000円プラスの価値を iPhone に見出せるかがポイントになる。

iPhone 3G の魅力は、いつでもどこでもインターネットにアクセスできるところにあると考えている。iPod touch + WiFi では実現できなかった世界だ。外出先で Web とメールにアクセスする。YouTube も見るかもしれない。

仕事で使うことを考えると、電話としての本来の機能と、メールのやりとりが主体になるだろう。電話帳と GPS 地図が連携するのは有用そうだし、予定表を外出先で確認できるのも嬉しい。さまざまな個人データについて、PC と iPhoneiPod 間で同期が取れる MobileMe のサービスも魅力的だ。

以前、Palm OS の携帯機器で予定表を管理し、外出先からメールアクセスを試みたこともあった。その時にボトルネックになったのはネットワークのスピードだった。当時は 32Kbps の PHS によるアクセスで、残念ながら使い物にならなかった。Web ブラウジングの速度も重要だ。今、ケータイに搭載されているフルブラウザでのネットアクセスは遅くて使い物にならない。これが iPhone 3G でどうなるのかが気になる。

こうやって考えてみると、外出先で気持ちよく使えるネットワーク性能が iPhone 3G の鍵になりそうである。3G ネットワークとマルチタッチのアプリケーションを駆使して、PC をまったく持ち歩かずに生活できるようになるのであれば、差額の通信料を払ってでも iPhone 3G を入手する価値はあるだろう。

スマートフォンという意味では、Word や Excel も表示できて、ワンセグ・チューナーも入った Willcom 03 という選択肢も考えられるのだが、iPhone 3G ほどの魅力は感じない。

さて、どうするかな。