トーハクの特別展「国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」。さすがに混んでいる。開館後 30分の10時過ぎに列に並び、実際に入場するまで40分かかった。
空海はわずか2年間で密教を修めた。帰国後、823年、嵯峨天皇から東寺を賜り、そこを真言密教の道場とした。空海にかかわる真言密教の法具、最澄に宛てた書簡、トウから持ち帰った造形物、工芸品、「両界曼荼羅図」のような美術品など、その至宝の数々が展示されている。見どころは、限られた僧のみ参加できる儀式「後七日御修法」(ごしちにちみしほ)の堂内の様子の再現、そして講堂にある仏像を並べた立体曼荼羅。どちらも圧倒される。帝釈天騎象像のみ、写真撮影可。
5月18日は国際博物館の日。トーハクの常設展は無料となっていて、中高生の団体の姿が目立った。特別展に合わせて開催されている「密教彫刻の世界」の部屋も訪れた。
せっかく上野に来たのだからと、東京藝術大学大学美術館まで足を伸ばす。「藝大コレクション展 2019」は、人の少ない静かな展覧会で落ち着く。
実は藝大美術館も初めてならば、藝大の中に足を踏み入れるのも初めて。美術館に併設のカフェはホテルオークラの経営。歩いて甘いものが欲しくなったので、ケーキセットを。ちょっと高めの値段だが、コーヒーのおかわりができる。
寛いだ後は、藝大アートプラザに寄り、藝大の作家による猫の作品を集めた「藝大の猫展」を楽しんだ。
そうそう、『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』(HONZ での紹介)という本に、藝大生たちのユニークな生態が紹介されている。あまりにも面白い人が多過ぎて、読み始めたら止まらない。音楽(音校)と美術(美校)とで対照的とは聞いていたけど、それに留まらない。全14学科の、さまざまな藝大生へのインタビュー。自由過ぎる。
- 作者: 二宮敦人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/09/16
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