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行く機会が少ない古刹の貴重な仏像に会える「特別展 京都・南山城の仏像」(東京国立博物館)

科博で「特別展 海」を見た後、レストランが開く 11時まで少し時間があったので、急きょ、トーハクで開催されている「特別展 京都・南山城の仏像」を見に行くことにした。

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本館開催のこじんまりとした展覧会だが、国宝・重要文化財となっている貴重な仏像が揃っていて、見応えのあるものだった。

Web サイトから開催概要を引用する:

京都府の最南部、木津川に育まれた風光明媚な一帯は南山城と呼ばれます。京都と奈良の間に位置し、独自の仏教文化が花開いたこの地には奈良時代平安時代に創建された古刹が点在し、そこには優れた仏像が伝わります。

平安時代に貴族たちが極楽往生を願い、九体阿弥陀(9体の阿弥陀如来像)を阿弥陀堂に安置することが流行しましたが、九体寺とも呼ばれる浄瑠璃寺には当時の彫像・堂宇が唯一現存します。9体の阿弥陀如来像が並ぶ様子はまさに極楽浄土の世界を表わしています。また、かつて恭仁京があった瓶原を山腹から望む海住山寺の檀像の十一面観音菩薩立像は、鋭く明快な彫りが魅力の平安時代初期の名作として知られ、10世紀末に東大寺の平崇上人が創建した禅定寺には、彫刻の造形が和様化し始めた時代の特徴を示す巨大な十一面観音菩薩立像が伝わります。そして、極楽寺阿弥陀如来立像のように、鎌倉時代に奈良の地で活躍した慶派仏師の手になる仏像も存在しています。それぞれの時代に作られた仏像が伝わることは、この地が絶え間なく信仰の場であったことを表わしています。

本展は、浄瑠璃寺の九体阿弥陀の修理完成を記念して開催されるものです。南山城に伝わる国宝、重要文化財をはじめとする数々の貴重な仏像を通じて、その歴史や文化の奥深さを辿ります。

時間調整のために急に思いついて見学したのだが、貴重な仏像を一堂に会して見ることができる望外の機会となった。京都の最南部、あるいは奈良の最北部に位置して、なかなか行く機会がない南山城の古刹へ、遠く思いを馳せることができた。

トーハクのレストラン「ゆりの木」に開店と同時に入ってランチ。

その後、老父母を訪問。午前中、展覧会を見てから行くのは、高速道路の渋滞を避けることもできるし、モチベーションも上がるので、いいパターンだと感じている。