今週はすっかり藤田真央君の追っかけになってしまっている。一昨日の「室内楽の夕べ」に引き続き、今夜の「スーパーソリスト達による秋のコンサート 藤田真央 協奏曲の夕べ」は、何とラフマニノフのピアノ協奏曲 2番と 3番という信じられないような組み合わせの豪華で贅沢なプログラムである。
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チケットは売り切れていたのだが、販売サイトを時々チェック、キャンセルされて出てきた席をタイミングよく入手することができた。幸運にもゲットした席は 6列目。真央君の表情がよく見える。そしてピアノの音圧が直接感じられるような席でもあった。
演目:
演奏:
- 藤田真央 Mao Fujita (ピアノ, Piano)
- ロリー・マクドナルド Rory Macdonald (指揮, Conductor)
- 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 Tokyo City Philharmonic Orchestra
2番の哀愁を帯びた旋律を、真央君は美しく奏でる。静かなパートでの滑らかな音はもちろんのこと、強く激しいパートでも、音がクリアに聞こえる。ピアノ・ソロでは緩急をつけてグルーヴ感を出している。それがオーケストラの演奏を引っ張っていく印象を受ける。素晴らしいアンサンブルであった。
通常のプログラムであれば、2番でメインディッシュは終了のはずだが、今日は休憩をはさんで、さらに第 3番がある。恩田陸が『蜜蜂と遠雷』で登場人物に「ラフマニノフの自意識ダダ洩れ」「すべてがサビのような曲」と語らさせていたと思うが、まさにその通りで、美しい旋律がこれでもか、と満載の曲である。
第1楽章のカデンツァをはじめとするピアノのソロパート、それに呼応するオーケストラ。真央君は音数・手数も多い難曲を余裕で弾きこなす。美しい旋律の連続。常にクライマックスのような感覚で、聴き入ってしまう。圧倒的なフィナーレの後は、万雷の拍手とスタンディング・オベーション!
一晩で二つのコンサートに行ったような気になる。忘れられない一夜となった。
#藤田真央 協奏曲の夕べ
— ジャパン・アーツ(Japan Arts Corporation) (@japan_arts) 2022年11月30日
満場のお客様にお越しいただき、誠にありがとうございました❗️💐✨
万雷の拍手とスタンディングオベーションで、忘れられない一夜となりました✨✨ pic.twitter.com/iyDJv6O1x7