2023年も藤田真央君の追っかけをやっている。今日は鎌倉芸術館にて「小林研一郎×藤田真央 ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団」のコンサートである。
曲目:
- ベートーヴェン:「エグモント」序曲
- ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」変ホ長調 op. 73
- (アンコール)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545 第1楽章
- 休憩
- ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」ホ短調 op. 95
- (アンコール) ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
藤田真央とコバケンによるベートーヴェンは、「こんな『皇帝』は聞いたことがない」という演奏だった。まず全体にテンポがゆっくりで、一音一音がよく聞こえる。そして第1楽章のカデンツァがまさに初めて聞く旋律だった。あとで確認してみると、やはり真央君の自作オリジナルであった。真央君はテンポを自在に変えてグルーヴ感を出していく。そんなピアノに呼応するようなオーケストラ。美しく厚みのある演奏であった。
そんなきらびやかな「皇帝」の後に、軽やかに弾くモーツァルト。ピアノを習った人なら弾いたことがあるであろうソナタ(僕でさえ弾いたことがある)だが、全く別の曲に聞こえる。真央君らしく、装飾音がたくさん入っている。「そこにそう入れる?」というユニークな装飾。それでいて全然、音が余らない。
【アンコール情報】
— 神奈川芸術協会 (@kanagawageikyo) 2023年1月21日
1/21 鎌倉芸術館
小林研一郎×藤田真央 ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団
《ソリスト》
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 K.545 第一楽章
世界のマオ…凄すぎ…。
しかも重厚かつきらびやかな皇帝(カデンツァ自作❗)の後に、この天上的アンコール…😭 pic.twitter.com/hGEOO4VniA
ドヴォルザークの「新世界より」を聞くのは実に久しぶりだが、やはりメロディアスでいい曲である。オーケストラもよく鳴っていた。小林研一郎は御年 83歳には全く見えず、エネルギッシュに曲を盛り上げる。
アンコールのハンガリー舞曲も、コバケンらしいダイナミックなテンポで盛り上がった。
《オーケストラ》
— 神奈川芸術協会 (@kanagawageikyo) 2023年1月21日
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
炎のコバケンとの相性抜群❗まさに燃えるような、熱く、かつ腰のすわった音楽。ブラボーでした‼️ pic.twitter.com/rhLbwleeAT
藤田真央君は本当に多忙だ。明日は同じ演目を大阪で演奏する。そしてその数日後の 1月25日には、ニューヨーク・カーネギーホールでリサイタルデビューする。体調には十分気をつけてほしい。
鎌倉芸術館は大船駅から徒歩10分。大船駅で降りるのは 5-6年ぶりだが、駅前に船の形のショッピングビルができていて、さらにその先には KIOXIA の新しい技術棟が建てられていた。


横浜そごうにあるイタリアン「IL PINOLO SKY TERRACE 横浜」で夕食、夜景を眺めながら今日のコンサートの余韻に浸る。



