Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

SD カード(安全運転ドライバーカード)を取得した

SDカードというと、ふつうは SDメモリカードを思い浮かべるが、そうではなくて、安全運転ドライバーであることを示す SDカード(Safe Driver Card)というのがある。これを僕のホームコースである入間カントリー倶楽部のフロントでチェックインの時に提示すると、練習場のコインが1枚もらえるということがわかったので、早速申し込んだ。

運転経歴の証明書を取得すると、同時に SDカードを発行してくれる。1年間有効で、取得には 670円かかる。ゆうちょの振込手数料がかかるので、約900円。練習場のコインは 1枚 300円なので、3回で元が取れる。ホームコースには年間 15回は行くので、1年で 3,000円 - 4,000円、お得になる勘定だ。申込書(振込用紙)は、フロントに置いてある。埼玉県の自動車安全運転センターへの申し込みになるが、埼玉県以外に在住していても、この申込書で申請することができる。

僕の場合は、20年以上無事故無違反なので「SDスーパーゴールドカード」である。えっへん。

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SDスーパーゴールドカード

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新型レヴォーグ:車載インフォテインメントのソフトウェア基盤は Linux と推測

新型レヴォーグの顔とも言える大きな縦型のセンターインフォメーションディスプレイ。情報とエンターテインメントを扱うことから、車載インフォテインメント(英語では IVI: In-vehecle Infortainment)と呼ばれるシステムである。iPad のようなタブレットが車に載っており、地図によるナビゲーション、音楽、テレビ、ラジオ、電話といったアプリケーションが動き、さまざまな設定を行うことができる。スバルはこの IVI システムを STARLINK と名付けている。

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レヴォーグの IVI:センターインフォメーションディスプレイ

このセンターインフォメーションディスプレイで何ができるのか、わかり易く紹介した動画がある:


【新型レヴォーグ】「センターインフォメーションディスプレイ」を細かくチェック!

元ソフトウェア技術者としては、どんなソフトウェアを使って、このシステムが作られているのかが気になる。レヴォーグの 700ページもの電子マニュアルを拾い読みしていると、オープンソース・ソフトウェアのライセンスの項があるのに気づく。そこには、このシステムで使われているオープンソース・ソフトウェアの使用許諾や著作権を確認できる、デンソーの Web サイトへのリンクがある。そう、このシステムはデンソーが開発しているのである。

www.denso.com

この使用許諾には、各種オープンソース・ソフトウェアのライセンス条件や著作権が記載されている。ここから関連する情報を少しづつ調べてみると、なかなか興味深いことがわかってきた。

まず一番最初に出てくるのが何と Linus Tovalds。言わずと知れた Linux の開発者の名前である。Linux カーネルの vmlinux を圧縮した bzImage ファイルの使用許諾が GPLGnu General Public License)であると記述されている。そして Linux 関連のソフトウェアのソースコードとして、ログを取得して管理する dlt-daemon や、Linux の無線 LAN インタフェースのファイルがリンクされている。

この dlt-daemon は、Diagnostic Log and Trace(診断ログとトレース)の略で、欧州の車載ソフトウェアの標準化団体 AUTOSAR(AUTomotive Open System ARchitecture)で仕様が定められた ECU のログ管理プラットフォームであり、GENIVI Alliance という標準化団体が Linux での実装を行っている。

IVI(車載インフォテインメント)がどういうシステムなのか。そしてその標準化団体の一つである GENIVI について、日本語で書かれた 2011年の記事がある(前編後編)。

monoist.atmarkit.co.jp

最近の IVI の動向を調べてみると、プラットフォームを Linux ベースで標準化する動きとして、AGL(Automotive Grade Linux)があることがわかる。2020年4月に書かれた解説記事によると、トヨタ主導のもと、全世界で150社以上が参画している車載システムのオープン・プラットフォーム推進組織である。非競争領域である IVI のプラットフォームの開発を標準化すること、そこにオープンソース・ソフトウェアを採用することで、開発コストの削減や市場投入スピードの短縮を狙った動きである。トヨタ主導の AGL には、当然、デンソーやスバルも参画している。

jidounten-lab.com

そして2020年1月に、スバルの 2020年の米国版アウトバックとレガシィの IVI にAGLソフトウェアが採用されることが発表された。この記事の写真に写っている IVI は、レヴォーグに採用されているものと同じ、縦型のセンターインフォメーションディスプレイである。そう、いち早く米国版アウトバックレガシィで採用されたシステムが、日本のレヴォーグにも採用されたと考えられる。つまり新型レヴォーグの IVI の OS は Linux(AGL: Automotive Grade Linux)であると推測される。

prtimes.jp

もう少し、オープンソース•ソフトウェアのライセンス記述について見ていこう。次に出てくるのが、Cinemo という会社の名前である。IVI のマルチメディア処理(メディア管理、再生、ストリーミング)や Apple CarPlayAndroid Auto などデバイス連携のミドルウェアを、Tier 1 向け、あるいは OEM で提供している会社である。組み込みのリアルタイムOSLinuxQNX など多くの OS に対応している。

デンソーと Cinemo でソフトウェア開発キット SDK が作られているようだ。ググってみると、車載インフォテインメント・システムに関して、デンソーと Cinemo の協業に関する2017年のプレスリリース記事が見つかる。この記事によると、日本の大手自動車 OEM 向けに「デンソーの次世代高性能インフォテインメント・プラットフォームをCinemoの統合ミドルウエアに結合」とある。また2019年にデンソーテンとの4年に及ぶ協業を今後も続けるとのプレスリリースもある。

ここまででわかった情報を総合してみると、新型レヴォーグのセンターインフォメーションディスプレイは、OS が Linux。そのプラットフォームの上に、Cinemo のメディア処理やスマホ連携のミドルウェアデンソーデンソーテン)のカーナビゲーションを載せたシステム構成であることが、見てとれる。

オープンソース・ソフトウェアのライセンスや著作権の記述を眺めていると、GPLApacheMozillaBSD など、さまざまな条件のソフトウェアが混在していることがわかる。なかには X コンソーシアム(Unix 上の X ウィンドウシステム)の 1987年の Copyright が含まれており、思わず懐かしさを感じてしまった。Linux が作られたのが1991年。僕が Linux や X ウィンドウ、Gnu のソフトウェアをノート PC で動かし始めたのが 1993年頃だ。Linux のバージョンは 0.99 だったと記憶する。オープンソース・ソフトウェアコミュニティーの 30年以上にわたる開発の蓄積が、新型レヴォーグの車載インフォテインメントの実現に、脈々とつながっているのである。

レヴォーグの電子マニュアルの拾い読みから始まった、少しマニアックな探索調査の旅。オープンソース・ソフトウェアの使用許諾と著作権の記述からファイル名を確認して、それがどういう機能のソフトウェアか、誰が作ったかを調べる。さらに関連する情報をググってみる。元ソフトウェア技術者として懐かしさを感じるとともに、車載インフォテインメントについて学ぶよい機会であった。

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新型レヴォーグ STI Sport:アイサイト(EyeSight)と車載 IT の進化(旧型と比較して)

年末年始、レヴォーグ STI Sport(VN型)で 500km ほど走ったので、旧型(VM型)と比較しながら、改めてめざましい進化を遂げたアイサイト(EyeSight)や車載 IT(カーナビ、Apple CarPlay、音声操作)を中心に、その感想をまとめておく。2020年末のエントリーがファースト・インプレッション だとすれば、今回はセカンド・インプレッションということになる。

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  • 方向指示器レバー:
    • 軽くチョンと押すだけの力加減にはすぐに慣れた。ただウィンカーが3回(3秒)点滅するだけだと、車線変更するには短過ぎるので、以下のやり方で対処している。
    • 自分の意思で車線変更する時は、軽く押したまま保持して点滅時間を長くする。あるいはいったん奥までレバーを押し込んでしまい、車線変更が終わったら、逆方向に軽く押して点滅を終わらせる。
    • 高速道路でアイサイトX が稼働している時は、レバーを奥まで押し込んで、アクティブ・レーンチェンジ・アシスト機能を活用する(後述)。
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  • アイサイト/アイサイトX:
    • 全車速追随のクルーズコントロール
      • 最高速度設定は、旧型では 114km/h だったが、新型では 135km/h まで引き上げられている。
      • ブレーキングのタイミングは、僕の感覚より遅め。同乗者がいる時には余裕を持ってスピードを緩めるべく、自分の意思で早めにブレーキをかける時がある。
    • 渋滞時ハンズオフ:0km/h - 約50km/h
      • 渋滞時の前車追従は旧型でも感動した機能だが、新型ではステアリングから手を離したハンズオフ運転が可能となっている。これは「自動運転」に近い感覚で、感動もひとしおである。
      • 0km/h - 55km/h 前後でハンズオフが可能。ピンポーンという和音とともに、アイサイトが緑から青の表示に変わる。
      • 新型ではいったん止まってしまっても、自動的に再発進する(旧型ではアクセル操作、ないしステアリングのスイッチ操作が必要だった)。ノロノロ運転時のアクセル・ブレーキ操作から解放される。
    • 車線キープ:
      • ほぼ真ん中。自然な位置をキープする。車線を認識していない時も先行車を認識して追随する。
      • 車線逸脱を防止するようにステアリングを動かしてアシストしてくれるのは、最初は少し違和感があったが、逆にありがたいと感じるようになった。
      • 東名高速下り、大井松田から御殿場にかけての右ルートは、R の小さいカーブが連続するが、車線キープが機能していた。
    • 後方の車両検知:
      • ミラーに映らない死角に、車がいる時には、ドアミラーの根元にあるオレンジのランプが点灯するのが便利。
    • 車線変更(アクティブ・レーンチェンジ・アシスト):約70km/h - 120km/h
      • 方向指示器のレバーを奥まで押し込む操作だけで、車線変更をしてくれる。自分には不要かな?と思っていた機能だが、意外と使ってしまう。
      • 僕が「車線変更できる」と思う時に方向指示器を操作しても、アイサイトはより安全サイドに倒して判断するようで、車線変更せずに警告音を発する時がある。場合によっては車線をキープし続けるようにステアリングが働く。
      • そういう場合でも、自分の意思で車線変更することはできる。方向指示器のレバーを軽く押すだけだと、この機能は働かないからだ。
    • 料金所通過:
      • 料金所を通過する時にスピードを緩めてくれる。20km/h - 25km/h くらいのスピードで通過する。
    • 一般幹線道路での利用:
      • 一般道でもアイサイトは便利である。車線・車間をキープしてくれるし、渋滞しても前車に追従してくれる。
    • 夜間運転:
      • ステレオカメラやレーザーで前方を監視、ハイビーム・ロービームを自動的に切換えたり、ステアリングを切った方向を照らしてくれたりなど、利便性が増している。
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  • Apple CarPlay
    • Google マップで目的地までのルート検索をすると、そのルート上の渋滞区間が表示される。
    • レヴォーグのカーナビに従いながら、ときどき Google マップで最新の渋滞状況を確認することにより、たとえば環八が混んでいるようであれば、環七で渋滞回避するような使い方ができる。
    • Yahoo! カーナビの表示が不安定である。大画面に地図やナビの表示が出ない。
  • 音声操作:
    • カーナビ、エアコンの操作は、定型のコマンドで指示する。よく使うのは「自宅に帰る」「メモリ地点+<地点名>」「温度を上げる・下げる」「<温度>」
    • Apple CarPlay 対応のアプリケーションに対しては、Siri で対話的に話せる。
    • 「これから帰る」とか「今、関越自動車道を下りたところ」とか、家族へのメッセージも Siri で送る時がある。
    • 音楽を聴く時は、アルバムやアーティストを指定するが、誤認識したり、該当する曲を見つけられなかったりすることが多い。
    • 高速道路を走っている時は、誤認識が多い。静粛性が増したとはいえ、雑音が多いからであろう。いきおい大きな声で話すことになる。
    • ディスプレイがタブレットのように大きく、指での操作もやり易いので、音声操作のみで完結させることは少ない。音声の誤認識があると、すぐに指での操作に切り替えてしまいがち。

新型レヴォーグのパワーユニットは新開発の 1.8L、CB18 型エンジンである。旧型 1.6L の FB16 型と比べて、パワーは増しているが、燃費はどうだろうか?

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CB18型エンジン

  • 燃費:
    • Comfort モードで高速を走った時の燃費は 12-13km/l で、旧型の 1.6L FB16型エンジンのレヴォーグのエコ運転モード(Intelligent)とあまり変わらない。
    • レギュラーガソリンはありがたい。満タンにすると 63L であり、旧型より大きくなっている。
    • 電動モーターを組み合わせる e-BOXER 技術が導入されれば、燃費も改善すると期待される。

レヴォーグのマイナー・チェンジでは、CB16型に e-BOXER 技術が導入されるのではないだろうか?燃費向上、そしてさらに走りの性能に磨きがかかると期待している。

愛車遍歴(スバル遍歴)

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2021年初の展覧会は「ミレーから印象派への流れ展」(そごう美術館)

地元の師岡熊野神社へ初詣のあとは、地元・横浜のそごう美術館にて2021年初の展覧会。「ミレーから印象派への流れ展」は、19世紀のフランス絵画を、ミレーに代表されるバルビゾン派から、印象派、そしてナビ派に至るまでの系譜を辿る。著名な画家の作品もあれば、あまり知らない画家の作品も並んでいる。ある意味、小品を中心とした展覧会である。

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ミレーの時代の風景画・写実画から、印象派の絵画、さらにはポスト印象派の絵画までを、じっくりと観ることのできる大変よい展覧会であった。

昔、オランダ出身のヨンキントという画家の風景画を展覧会で見て気に入ったことがあったが、そのヨンキントの作品も展示されている。そしてフランスに出てきたヨンキントが、屋外に出て描くことを勧めるなど、モネに大きな影響を与えたことを知る。モネはヨンキントのことを師匠と呼んでいたらしい。

www.sogo-seibu.jp

横浜そごうに来たので、アルポルトクラシコでランチ。お正月メニューでデザートがついていた。

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師岡熊野神社に初詣、破魔矢を買う

早朝の人の少ない時間に、散歩も兼ねて、地元の師岡熊野神社に初詣に行く。724年に開かれた師岡熊野神社に祀られている神様は、和歌山の熊野三社の神様と一体とのこと。

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「の」の池

今年は本厄だそうで、厄除けの御守に加え、破魔矢を買った。ちょっとカッコいいデザインの「御神矢」である。そう言えば、今年は緑の市松模様や、薄いピンクの麻の葉のデザインの御守が置いてあり、目を引いた。「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎や禰豆子の着物の柄をあしらったものであろう。

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あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

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年賀状

昨年は生活パターンが一変してしまった一年でした。在宅勤務が中心の生活となり、週に1度出社するくらい。運動不足を解消するために、ウォーキングを始め、さらにはジョギングまで始めてしまいました。一方で、読書量はすっかり減ってしまい、頭は硬くなる一方です。

在宅勤務も最初のころは通勤時間がなくなった分、オフの時間が増えたとポジティブにとらえていたのですが、在宅勤務が定着するにつれ、だんだんとオンとオフの境目が曖昧になり、夜遅くまで仕事を続けてしまうことも多くなってしまいました。仕事の内容が結構タフな1年であったことも、その要因の一つかもしれません。

1日の大半がオンラインでのコミュニケーションや会議の連続になり、一息つく暇もないくらいであることもあります。タイムマネジメントが従来にも増して大切になっています。オンラインでのコミュニケーションで、大概の仕事はこなせているつもりですが、相手を「腹落ち」させるだけのコミュニケーションが果たしてオンラインでできているかどうか…。

ビジネスをする上では厳しい1年であったにもかかわらず、長男は転職、次男は就職。何とか仕事を見つけてくれたようで、親としては少しホッとしています。

プライベートで外出する回数はだいぶ減ってしまいましたし、外食する機会も減りました。そんな中、趣味の美術展巡りとゴルフは、ぼちぼちと続けています。なかでも「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」アーティゾン美術館は素晴らしいものでした。また葉山へのドライブも印象に残っています。今年は新しい車で遠出したいものですが、まだ厳しい状況は続きそうですね。

感染リスクを減らすために、車で数時間かかるところに住む老父母と会う機会は、ほとんどなくなりました。老老介護を避けるために、母は小規模多機能ホームのお世話になっていますが、面会が制限されています。心のどこかで、両親の無事を気にかけつつ過ごす毎日です。

皆さまもおからだに気をつけてお過ごしくださいますように。

本年もよろしくお願いいたします。

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