Muranaga's View

読書、美術鑑賞、ときにビジネスの日々

人出を避けて美術鑑賞をするはずだったのに…。意外と混んでいた「北斎づくし」展

いつものように、サントリー美術館で展覧会を観て、HARBS でランチ。コロナ感染予防のため、人出を避けてゆっくり美術鑑賞するには、最適のコースである。今回もそうやって平穏に休日を過ごすはずだったのだが…。

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ランチの間に思い立って、同じ東京ミッドタウンの中で開催されていた「北斎づくし」展に出かけてみたら、思いがけない人出でびっくりした。入り口にて事前予約がなくても大丈夫というので「ラッキー、空いている」と思って入ったのだが、この会場の中が実はかなり混雑していたのである。

hokusai2021.jp

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まぁ、無理もない。18歳の時から蒐集しているという浦上満氏のコレクションを中心に、《北斎漫画》、《冨嶽三十六景》、《富嶽百景》の全編・全ページをすべて展示しているのだ。さらに初摺と後摺の比較展示もある。じっくり観ようとするとどうしても人垣ができてしまう。

全編をゆっくり観るのをあきらめて、空いているところを見つけたら、そこで少し時間をかけて鑑賞するようにした。

discoverjapan-web.com

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北斎漫画》初編から十四編までの書袋

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初摺と後摺の比較

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まるで劇画のような挿絵

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富嶽百景

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富嶽百景

じっくり観たい魅力的な展覧会なのだが、混雑しているのを見て、早々と会場をあとにした。

この展覧会とコラボする企画として、同じ東京ミッドタウンにあるフジフイルム・スクエアにて、「日本人の魂・冨嶽今昔三⼗六景」展が開催されている。4人の写真家による富士山の写真、そして北斎へのオマージュという織作峰子さんの写真も展示されている。こちらの会場は空いており、美しい富士山の写真をゆっくり楽しむことができる。

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「日本人の魂・冨嶽今昔三⼗六景」展+織作峰子写真展

北斎づくし」の展覧会場からは早々に退散してしまったが、《北斎漫画》をゆっくり楽しむには、次の本がお手軽である。北斎の絵の上手さが直截に伝わってくる膨大な絵手本である。

また「北斎づくし」展でコレクションを公開している浦上満氏による《北斎漫画》解説本も面白い。18歳から蒐集した《北斎漫画》は1,500冊にのぼるというから驚きである。

葛飾北斎の展覧会としては、下記のものが印象に残っている:

そうそう、すみだ北斎美術館も must go である。

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心のざわめきを喚起する「ざわつく日本美術」(サントリー美術館)

2回目のワクチン接種を受けて約2週間。そろそろ効果が出る頃になるが、油断はできない。従来通り、感染予防に気をつけて行動しなければ。そういう意味だと、空いている美術館・展覧会は、数少ない心が落ち着く場である。

ところがサントリー美術館で開催されている「ざわつく日本美術」展は、心を落ち着かせると言うよりは、その名の通り、心がざわつくような作品や展示方法を通して、所蔵の美術品を紹介している。

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尾上菊五郎》明治8年頃

たとえば《尾上菊五郎》。江戸時代の浮世絵(役者絵)を見慣れた人々には受け入れられなかったと言う。この作品の持つリアルさ・生々しさがその要因と考えられている。当時の「砂目石版」という印刷技術により、独特の陰影表現が生まれている。浮世絵から写真への過渡期の中で、少し時代を先取りした作品で、当時の人々の心をざわつかせたのかもしれない。

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作品を裏返してみると面白い発見があるかもしれない。たとえば重要文化財《色絵五艘船文独楽形鉢》の裏には「寿」の文字が書かれている。表に描かれているオランダ船を、宝物を運んでくる宝船と見立てたと考えると、この作品の吉祥性が「寿」という文字に込められている可能性がある。

屏風の裏や、能面の裏を見せる展示もある。

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そうそう、心をざわつかせる展示会と言うと、「奇想の系譜展」が思い起こされる。

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いつものように HARBS でランチ。ここも空いている。ランチサービスの値段が少し上がっているのは気になるものの、パスタの後のケーキとコーヒーで、ホッと一息をつく。そうして、ざわめいた心を落ち着かせたはずだったのだが…。

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iPhone 11 を衝動買いしてしまった

iPhone 7 Plus を買ってから4年弱。iPhone 11 を Apple Store で衝動買いしてしまった。256GB、色はパープル。

iPhone 7 Plus は 2016年8月の発売以降、5年が経っているものの、その性能・機能ともに不満はなく、当分買い替えるつもりはなかった。ただそろそろ通信キャリアを au から povo に切り替えようと思っており、povo だと端末販売がないので、povo へ乗り換える前に機種変更しておこうと思いたったのである。

povo なので 5G 対応の iPhone 12 である必要はない。この際思い切って iPhone 12 にするという選択肢もなくはなかったが、256GB で 111,980円は躊躇してしまうなかなかのお値段である。iPhone 11 (256GB、88,880円)と比較すると、23,100円も違う。さらに、ここ最近の半導体不足の影響から iPhone 12 の 256GB のモデルはあいにくの入荷待ちだとわかり、この時点で、iPhone 12 という選択肢は消えた。写真の量が増えたせいか、128GB だと心もとなくなってきており、記憶容量だけは 256GB に増やしておこうと考えていたからである。

因みに iPhone 11(2019年9月発売)の在庫は Apple Store にはあるものの、au Online ショップにはなくなっていた。Apple Store では、手持ちの iPhone 7 Plus は下取り価格 13,000円になるらしい。

本体をポチるのと同時に、ケースとフィルムも忘れずに購入(こちらは Amazon から)。これらが配送されてくるであろう、この週末が楽しみである。いよいよTouch ID から Face ID の時代に突入することになる。

僕の iPhone 歴をまとめてみよう:

  1. 2009.7: iPhone 3GS 16GB black (Softbank)
  2. 2011.11: iPhone 4S 64GB black (au)
  3. 2013.10: iPhone 5s 64GB gold (au)
  4. 2017.9: iPhone 7 Plus 128GB gold (au)
  5. 2021.8: iPhone 11 256GB purple (au)

iPhone 3 から 5 までは、2年ごとに買い替えていたが、iPhone 7 Plus にする頃からは買い替え周期は 4年になっている。つまりこの頃から、自分にとって必要な仕様を、iPhone が追い越してしまったのだ。4-5年前の仕様でも、僕としてはその機能・性能に特に不満はないということになる。

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2回目のワクチン接種を完了、副反応は 38度を超える発熱

ファイザー製ワクチンを接種してからちょうど3週間、7月19日に2回目のワクチン接種を行った。打った左腕に筋肉痛のような痛みがあるのは1回目と同じだが、翌日から発熱、朝起きた時点で 37度あった体温が、昼過ぎには 38.1度まで上昇した。

熱が上がる時には悪寒があり、また関節も痛む。そう、インフルエンザにかかった時のような症状に近い。「ワクチン接種の翌日は休みをとるべきだったなぁ」と後悔しつつ、連続のオンライン会議をこなしていく。

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しかし 38度の発熱はさすがに辛い。予め用意していたアセトアミノフェンの解熱剤、タイレノールを飲む。その効果もあって午後は少し体温が抑えられたが、夜になっても 37度台の熱は続いている。

副反応は免疫系が作用している証拠でもある。そう思って体調の回復を待ちたい。2日目になって体温も平熱に戻りつつある。

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www.tylenol.jp

「第76回 春の院展」(そごう美術館)

そごう美術館で開催されている「第76回 春の院展」に出かける。多くの日本画が並べられていて、自分の好みのものを探すのが楽しい。心象風景を描いたものも多いが、現代美術に比べると理解しやすいし、馴染み深いテーマの絵が多い。

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これだけある中で、やはり上手い人のものは上手いし、その人の個性を感じる絵になっている。たとえば手塚雄二の美しく繊細な色使いは、際立っていた。

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ランチは、なぜか急に食べたくなったので天ぷらをいただく。

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右肩の痛みは烏口突起の炎症。お薬手帳アプリを使い始めた

先週から右肩に少し違和感、というか小さな痛みを感じていたのだが、日曜日になっていよいよ痛み出し、右腕を上げるのにも支障が出てきた。腕組みをすることさえ辛くてできない。

久しぶりにかかりつけの整形外科に行くと、「烏口突起の炎症」という診断だった。鎖骨の下を押すと痛むのはその典型的な症状で、肩の痛みの多くは、これが原因らしい。烏口突起は肩甲骨の一部で、ここに腕からの筋肉(上腕二頭筋、上腕筋など)や、胸側の筋肉(小胸筋)が集中している。治療はロキソニンテープを貼るか、ロキソニンを飲むか。前者を選択して様子を見ることになった。

先生に「何かやりましたか?」と聞かれたが、特に思い当たることはない。あえて言うならば、ゴルフの練習だろうか?バックスイングで少し右肘を下に向けて、絞るような動作を入れることで、ボールを捕まえようとしている訳だが、それによって肩に負担がかかるようになったと推測される。まぁそこまで詳しく、ゴルフのスイングの話を先生にはお伝えしなかったが…。

okusuritecho.epark.jp

お薬手帳-予約もできるお薬手帳アプリ

お薬手帳-予約もできるお薬手帳アプリ

  • kusurinomadoguchi, inc.
  • メディカル
  • 無料
apps.apple.com

今回のロキソニンの処方を機に、お薬手帳アプリを使い始めることにした。選んだのは「EPARK お薬手帳」。対応する薬局チェーン数が多いし、使い勝手もよさそうで、AppStore での評価も高い

紙のお薬手帳は、医者に行って薬を処方してもらう時には持っていくが、たまに忘れてしまうことがある。あるいはコロナのワクチン接種などで、常用している薬を聞かれて、お薬手帳の提示を求められる場合がある。こういう時に、スマホお薬手帳アプリで薬を管理していると役に立つ。スマホは家に置き忘れることはなく、常に持ち歩いているからだ。

この1年の間に、LDLコレステロールを下げるロスバスタチンと、尿酸値を下げるウリアデックを常用するようになっているし、花粉症の季節には、ルパフィンを飲み、レボカバスチンという点眼薬、モメタゾンという点鼻薬を使っている。こういった情報を簡単に登録しておけるのがいい。薬局から渡される明細書に記載された QR コードを読み込ませるだけである。いつ、どのクリニックから、どの薬を処方されたかを記録できるし、また診療代・薬代・交通費も記録可能で、医療費控除申請の e-TAX フォーマットで出力することができる。

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また僕の場合、アレルギーなどの副作用が出る抗生物質がある(フロモックス、メイアクト)ので、これも記録しておくと、うろ覚えの薬の名前を思い出すことができて、処方の際に医者に伝えることができる。

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さらに自分だけでなく、家族の薬についてもデータベースを作ることができる。高齢の親の薬の内容を、子供が把握しておくことができるのである。薬の名前を予測変換してくれるし、処方箋の写真を予め薬局に送っておく調剤予約のような機能もある。コロナのワクチン接種など、予防注射の予定・実績も記録しておくことができる。

今までこういった健康関係の情報は、Evernote にメモしていたのだが、薬に関しては、この EPARK お薬手帳 にまとめる方が、格段に便利である。かなりセンシティブな個人情報なので抵抗を覚える人もいるだろう。僕個人としては、利便性の方を優先してしまうだろう。記録する情報内容に気をつけつつ、使っていきたい。

新型コロナワクチン接種をめぐって奔走、何とか1回目を接種することができた

先週木曜日 6月24日に新型コロナのワクチン接種券が送られてきて、週末は接種予約をめぐって少しばかり奔走した。横浜市の大規模接種や集団接種、かかりつけの医者での個別接種、自衛隊の大規模接種、職域接種など、さまざまな機会が閉ざされ、イライラが募る。接種を半ばあきらめかけていたのだが、幸運なことに、今週の月曜日 6月28日に1回目のワクチンを接種することができたので、その経緯をまとめておく。今後状況が変わり、僕の経験も役に立たなくなるかもしれないが、これから横浜市で接種する人たちの参考になれば、と思う。

横浜は人口が多いせいか、ワクチン接種がなかなか進んでいない。高齢者でさえまだなのに、65歳未満の人間はいつになったら受けられるようになるのやら。医療機関における個別接種も予約がいっぱいのところが多いらしく、自衛隊の大規模接種センターを利用する人も多いと聞く。一方、職域接種の話も進んでいることもあってか、ようやく 65歳未満にもワクチン接種券が前倒しで配布されることとなり、発送スケジュールにしたがって、6月24日(木)に僕の手元にも接種券が届いた。

www.city.yokohama.lg.jp

ところが…。接種券を持っていても、なかなかワクチンを接種できる状態にないことがわかってきた。

横浜市のコロナウイルス ワクチン接種のポータルによると、せっかく接種券が届いているにもかかわらず、64歳以下はまだ接種できない。高齢者への予約のみが許可されており、さらに基礎疾患のある方など「優先接種者」の予約が、ようやく7月5日に始まる段階だと言う。さらに横浜の集団接種・大規模接種の予約は既にいっぱいになっており、個別接種の医療機関については各自個別に問い合わるように、とのこと。こんな状態で、横浜市はなぜ接種券を送付したのか。この「ちぐはぐ感」は何なんだろう?

一方、近所のかかりつけのクリニックで、ワクチンの個別接種ができることは知っていた。接種券が届いた翌6月25日(金)、常用薬の処方のために通院した際に、ワクチンの接種状況について聞いてみた。クリニックに入る時「ずいぶんたくさんの人が診察を待っているなぁ」と思ったのだが、実は高齢者の方やその付き添いの方が、ワクチン接種のあとしばらく様子を見るために座っているという状況であった。先生によると、もう既に7月末まで高齢者接種の予約で埋まっていて、「うちは小さいので人数を絞って少しづつ打っている。65歳未満の接種は 8月末になるだろう。大規模接種センターでの接種か、職域接種の機会があるならば、それをお勧めします」とのことである。

残念なことに、職域接種の話はまだ具体化していない。さらにワクチン(モデルナ)の不足から、職域接種の申請受付は一時休止になると言う報道もあり、こちらも当面、期待することはできない。せっかく接種券を送付し始めたのに、この状況も「ちぐはぐ」な感じである(その後、会社での職域接種の計画がアナウンスされたものの、ワクチン供給量や医療スタフの確保など、状況は流動的で、希望者全員が接種できない可能性があることもわかった)。

では自衛隊の大規模接種センターはどうだろう?こちらも一定の役目を終えて、近くクローズする方向である。その最後の分になると思われる 6月28日から7月6日までの1週間分(2100人)の予約が、6月26日(土)0時から受付開始だという。「瞬殺」が予想されたが、30分も前から PC の前で待機して、0時の時報と同時にクリックする。しかしながらというか、案の定というか、「ただいま、サイトが大変混雑しております。この画面を開いたままお待ちください」という表示となり、10数分待たされる。そしてそのまま「今回は予約満了となりました」という残念なアナウンスが表示された。予約画面にたどり着くことさえできなかった。予想通りの瞬殺である。

このように、さまざまな接種の機会の可能性をすべて閉ざされてイライラしていた中、オリンピック関係者7万人分のワクチンを確保したという報道があり、さらにイライラが募る。優先順位を間違えているんじゃないのかしらん。

せっかくワクチンの接種券が手元にあるのに、実際に接種できるのはいつになることやら…。最初に感じた「ちぐはぐ感」がいつになっても拭えない。これだけ可能性がないとなると、8月末までのんびり待つしかないんだろうな。そういや、マイナンバーカードも申請してから2ヶ月、何の音沙汰もなかった。横浜市の行政のスピードはそういうものなんだろう。イライラするだけ損である。そう自分に言い聞かせる週末となった。

すっかりあきらめていた日曜日の夕食時。息子がその日偶然通りかかったクリニックの前で、「ワクチン接種の予約可能」というサイネージを見かけたと言う。さらに同じころ、ツイッターでワクチン接種できる医療機関をリアルタイム検索していた妻が、「ここですぐに打ってもらえた」というツイートを見つける。それは息子が見かけたのと同じクリニックであり、さらにタイムラインを辿ってみると、ツイッターのアカウントが見つかり、ワクチン接種の予約サイトが掲載されていた。

ダメもとでそこにアクセスしてみると、何と翌月曜日の 6月28日に空きがある。2回目はそのちょうど 3週間後であり、2回分をセットで予約することになるようだ。「善は急げ」とばかりに早速予約。

そして翌 6月28日、無事にファイザーのワクチン(コミナティ)を接種することができたのである。

shinyokohama.web.fc2.com

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その個別接種のクリニックは、ちょっとした規模の集団接種会場になっていて、受付けてから医者の問診、そして接種までが流れ作業のようで、5分とかからない。15分の予約枠の中で 15人接種するプロセスで動かしている。接種後はその場で15分ほど待機して様子を見て、異常がなければ帰るようになっている。口コミや SNS で広がっているのだろう、ひっきりなしに人が訪れていた。

行政の用意する大規模・集団接種、およびその予約システムが十分に機能していない中、このような個人の医療法人が頑張ってくれているのは、本当にありがたいことである。

注射を打った箇所を揉んだり冷やしたりするなど、刺激を与えないこと、激しい運動をしないこと。それ以外は特に禁止事項はなく、風呂に入るなど、普通に生活をしてよいとのことである。僕の場合、打ってしばらくしてから腕にちょっとした違和感を感じた。翌日はその腕が少し重く感じる。そして腕を肩より上に上げようとすると、注射をした辺りが痛む。五十肩で腕が上がりにくい症状にちょっと似ている。2日後の水曜日にはその痛みもだいぶ治まってきた。体温は平熱のまま。ワクチン接種1回目の副反応としては軽い方なのかもしれない。

それにしても、ワクチン接種券が送られてきてから、わずか4日で接種できたのは、幸運としか言いようがない。偶然、家族が個別接種を頑張っているクリニックの前を通りかかった。たまたまツイッターでリアルタイム検索をしていて見つかった。その幸運に感謝するとともに、行政の動きが鈍くてちぐはぐな今、接種できるかどうかは、個別接種の医療機関の努力と、個々人の情報収集力・行動力に依存せざるを得ない現実を、改めて認識している。